レクサスLBX レクサスらしい試み
私はファッション誌のクルマ企画などで一緒になるモデルさんや女優さんに、必ず「好きなクルマ」を聞いています。そこで「レクサス」と答えた人に理由を聞くと、多いのが「ボディーカラーがキレイだから」「内装のセンスと質感がいい」という答え。特にボディーカラーについては、優れた審美眼とセンスの持ち主である彼女たちがこぞって「ほかのクルマと全然違って、発色がいい」と言うのが印象的です。
それもそのはず。レクサスの塗装は多層構造になっていて、上から2層目の第1クリアと呼ばれるところに「水とぎ」という工程が入ります。それが、色に深みと奥ゆき、美しいつやを与える秘密なのだそうです。
「LBX」のボディーカラーには今回、2つの新色がラインナップされました。ひとつはトレンドとなっているアースカラーの一種、「アストログレーメタリック」。もうひとつは「ディープアズールマイカメタリック」で、特にこの鮮やかさと深みのあるブルーが私には刺さりました。もともとレクサスのボディーカラーには限定色やチャレンジングなものも多くて、青といえば、レクサスの国内累計販売台数50万台達成を記念して「LC」に設定された「Structual Blue」が強く印象に残っています。
「LC500/500h Structual Blue」のボディーカラーは、モルフォチョウの羽から着想を得た「構造発色」の原理(光を受けると特定の波長だけが反射・強調される構造になっているため、人間の目には青く輝いて見える)を応用したもの。新開発の構造発色性顔料が、光の反射により圧倒的な鮮やかさと強い輝き、深みのある陰影を生み出すといいます。開発期間がなんと15年にも及ぶというのも、ものすごいインパクトでした。こうした、色に対する強いこだわりは、LBXにも受け継がれているところだと感じます。
そしてインテリアのセンスと質感のよさ。これも、すごくインパクトを受けたモデルがあります。2010年に「IS」「RX」「GS」に設定された“Art Works”というモデルで、世界が注目するデザインの祭典「ミラノデザインウイーク」に出展を続けてきたレクサスが、スペインのデザイナーデュオ「Stone Designs」とコラボしたもの。「時間という彩り」をテーマに、ISは朝の青、RXは昼の赤、GSが夕暮れのオレンジを大胆かつ自由にインテリアに取り入れていて、ほかにはないカッコよさを感じたものでした。
LBXには、さまざまな部分がカスタマイズできるオーダーメイドシステム“Bespoke Build”がありますが、まさにこれは、インテリアに並々ならぬこだわりを注ぐレクサスらしい試み。どれにしようか悩む時間もまた、オーナーになる人だけのぜいたくですね。
(文:カーライフ・ジャーナリスト・まるも亜希子)
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まるも亜希子さんが解説するレクサスLBX“Relax”の注目ポイント
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