【トヨタ ハイラックス 試乗】「積載量500kg」感じさせない快適な乗り心地…諸星陽一
1968年に初代が登場した『ハイラックス』は2004年の6代目モデルの際に日本での販売を終了。7代目モデルは日本では販売されなかったが、今年、2017年に再販を決定。8代目モデルの販売が始まった。なお、このハイラックスは日本製ではなく、タイのトヨタ・モーター・タイランドで製造され、日本に輸入される輸入車となる。
ハイラックスのシャシーはラダーフレームにフロント-ダブルウィッシュボーン+コイル、リヤ-リーフ固定というピックアップトラックらしい組み合わせ。エンジンは2.4リットル・ディーゼルターボで150馬力/400Nmのスペックを持つ。走り始めではちょっと固めの足と感じるが、よくよく考えてみればハイラックスはトラックである。500kgの荷物を積んで運べる設計になっている。そこに一人で乗るだから、固めとなるのは当然。
しかし、やたらと固いわけじゃない。例えば、60km/h程度で走っている際にギャップを超えてもさほど跳ねないのだ。ちょっと前のピックアップトラックを空荷で走ると、リヤが跳ねてグリップを失うものだったが、ハイラックスは上手にリヤタイヤが動いてタイヤがグリップしていく。先述したようにハイラックスのリヤサスはリーフ。リーフは5枚構成で、このうち通常動働いているのは3枚で柔らかく作用しているので、乗り心地が稼げる。荷物を積むとその重さでリーフスプリング同士が密着して固くなり、荷重を支えるという仕組みだ。
エンジンは十分にトルクフルで扱いやすい性格。ゆっくりアクセルペダルを踏んでいくと、モリモリとトルクが盛り上がってくるディーゼルターボらしいフィーリングを味わえる。荷物を積むことを前提にしているクルマ全般に言えることだが、アクセルを急に踏むのは厳禁。トルクがかかりすぎてしまうのだ。もちろん、TRCやVSCが標準装備されているので、不要な動きにまではならないが、空荷のトラックで急アクセルは常に気をつける必要がある。
クロスカントリーセクションでは、しっかりと動く足まわりに助けられて、イージーなセクションクリアが可能だった。デフロックはリヤのみ可能だが、4輪に適切な駆動力を配分する“アクティブトラクションコントロール”のおかげで、対角線スタックも起こすことがなかった。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
ハイラックスのシャシーはラダーフレームにフロント-ダブルウィッシュボーン+コイル、リヤ-リーフ固定というピックアップトラックらしい組み合わせ。エンジンは2.4リットル・ディーゼルターボで150馬力/400Nmのスペックを持つ。走り始めではちょっと固めの足と感じるが、よくよく考えてみればハイラックスはトラックである。500kgの荷物を積んで運べる設計になっている。そこに一人で乗るだから、固めとなるのは当然。
しかし、やたらと固いわけじゃない。例えば、60km/h程度で走っている際にギャップを超えてもさほど跳ねないのだ。ちょっと前のピックアップトラックを空荷で走ると、リヤが跳ねてグリップを失うものだったが、ハイラックスは上手にリヤタイヤが動いてタイヤがグリップしていく。先述したようにハイラックスのリヤサスはリーフ。リーフは5枚構成で、このうち通常動働いているのは3枚で柔らかく作用しているので、乗り心地が稼げる。荷物を積むとその重さでリーフスプリング同士が密着して固くなり、荷重を支えるという仕組みだ。
エンジンは十分にトルクフルで扱いやすい性格。ゆっくりアクセルペダルを踏んでいくと、モリモリとトルクが盛り上がってくるディーゼルターボらしいフィーリングを味わえる。荷物を積むことを前提にしているクルマ全般に言えることだが、アクセルを急に踏むのは厳禁。トルクがかかりすぎてしまうのだ。もちろん、TRCやVSCが標準装備されているので、不要な動きにまではならないが、空荷のトラックで急アクセルは常に気をつける必要がある。
クロスカントリーセクションでは、しっかりと動く足まわりに助けられて、イージーなセクションクリアが可能だった。デフロックはリヤのみ可能だが、4輪に適切な駆動力を配分する“アクティブトラクションコントロール”のおかげで、対角線スタックも起こすことがなかった。
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諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
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