【ホンダ N-BOX 試乗】“軽の残念な部分”はもはや黄色いナンバーだけ、だけど…岩貞るみこ
ずいぶん、乗り心地がよくなったなあ。ハンドルをきったときの手に伝わるしっとりした感じや、ブレーキを踏んだ時のぶれないタッチ感もちゃんとあって、もはや「軽は下駄がわり」とは口が裂けても言えない立派なクルマである。もっとも、車両価格もそれなりなのだけれど。
背が高く、車内空間は広いし、シートポジションが高くて前が見やすいし、車両の死角になる左前方周辺は、ちょっとトリッキーなミラーが駆使されてなにかあればわかるようになっているし。かゆいところに、なにかと手が届く工夫がそこかしこに施されている。
インテリアを見ても、気の利いた小物入れが多い。スマホを充電や音楽再生を前提にUSBの差し込み口が使いやすい位置にあり、同時にちょうどスマホが置けるスペースも設けられている。ひとりで乗ることが多い軽自動車らしく、ドアの内側にちょっとした小物スペースがあったりと、至れり尽くせりだ。
後ろのハッチは、ここに手をかけろとさりげなく伝えるべく、ドアハンドルのシルバー部分に四角いマークを並べる気の配り用。そして開くと、おおー、開口部の床が低い! これなら、ベビーバギーや自転車も積みやすそうだ。ただ、床が低い=ハッチのドアが大きい=重いということ。開けるときは、一歩下がって、アッパーパンチを食らわないように注意する必要あり。そして閉めるとき。これが重い。しかも、内側に手をかけて途中まで閉めたあと、外側に手をついて押し下げるのだが、ボディ部分に手をかけるしかないので、洗車せずにいると、そこに手形がくっきりとつきそうだ。
ものすごく使いやすく、乗り心地もよく、軽の残念な部分はもはや黄色いナンバープレートだけ…と思いつつ、実はドラポジがうまくとれないという弱点はまだ解消されていない。軽をはじめとするコンパクトカーは、ハンドル位置が遠くて、ペダルに合わせて座面を調整するとハンドルが届きにくいのだが(衝突テストでいい点とるため)、これだけの価格でこれだけの安全装備をつけましたと自慢するなら、まともなドラポジがとれるよう、ハンドルにテレスコピック(前後の調節機能)つけてほしいなあ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。9月よりコラム『岩貞るみこの人道車医』を連載。
(レスポンス 岩貞るみこ)
背が高く、車内空間は広いし、シートポジションが高くて前が見やすいし、車両の死角になる左前方周辺は、ちょっとトリッキーなミラーが駆使されてなにかあればわかるようになっているし。かゆいところに、なにかと手が届く工夫がそこかしこに施されている。
インテリアを見ても、気の利いた小物入れが多い。スマホを充電や音楽再生を前提にUSBの差し込み口が使いやすい位置にあり、同時にちょうどスマホが置けるスペースも設けられている。ひとりで乗ることが多い軽自動車らしく、ドアの内側にちょっとした小物スペースがあったりと、至れり尽くせりだ。
後ろのハッチは、ここに手をかけろとさりげなく伝えるべく、ドアハンドルのシルバー部分に四角いマークを並べる気の配り用。そして開くと、おおー、開口部の床が低い! これなら、ベビーバギーや自転車も積みやすそうだ。ただ、床が低い=ハッチのドアが大きい=重いということ。開けるときは、一歩下がって、アッパーパンチを食らわないように注意する必要あり。そして閉めるとき。これが重い。しかも、内側に手をかけて途中まで閉めたあと、外側に手をついて押し下げるのだが、ボディ部分に手をかけるしかないので、洗車せずにいると、そこに手形がくっきりとつきそうだ。
ものすごく使いやすく、乗り心地もよく、軽の残念な部分はもはや黄色いナンバープレートだけ…と思いつつ、実はドラポジがうまくとれないという弱点はまだ解消されていない。軽をはじめとするコンパクトカーは、ハンドル位置が遠くて、ペダルに合わせて座面を調整するとハンドルが届きにくいのだが(衝突テストでいい点とるため)、これだけの価格でこれだけの安全装備をつけましたと自慢するなら、まともなドラポジがとれるよう、ハンドルにテレスコピック(前後の調節機能)つけてほしいなあ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。9月よりコラム『岩貞るみこの人道車医』を連載。
(レスポンス 岩貞るみこ)
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