【レクサス LS 試乗】「気持ちいい」を超えてスポーティですらある…諸星陽一
レクサスのフラッグシップサルーン、『LS』がフルモデルチェンジし5代目に移行した。今回の試乗は東京都内のホテルを朝出発し、高速道路経由で伊豆のサイクルスポーツセンターを目指すというもの。2名1組での試乗となり、ドライビングだけでなく、後席のコンフォート性も確認することができた。
新型のLSは「GL-A」と呼ばれる新しいプラットフォームを採用。ホイールベースは先代ロングホイールベースモデルよりも、35mm長い3125mmとなった。全長はじつに5325mm、全幅も1900mmもある。アメリカで十分に通用するFセグメントのパッケージングとなった。
都内の一般道ではさすがに大きさを感じる。朝の通勤ラッシュ時ではとくにそうなる。このクラスになると、すいている車線を探すような頑張りはしなくなるもの、どっしり構えて前を目指すしかないし、ちょこまか動くのは似合わない。芝公園の首都高速料金所は、ちょっとドキドキものだったが、首都高に入ってしまえばそれほど大きさを感じることはなかった。
発進からの加速感はハイブリッドらしい静かで力強いものだが、ハイブリッドの嫌な部分…ラバーフィールと呼ばれるエンジン回転の上昇と速度の上昇がシンクロしない状態は解消され、よりリニアなフィーリングとなった。高速でのフィーリングだが、これはもちろん文句ない快適さ。ACCを作動させていれば、あとは基本クルマ任せでいい。
レーンキープも正確だ。数あるACC搭載車のなかでステアリング保持力はもっとも小さくていい。しっかり握らなくても、リラックスして触っていればいいレベル。ウインカーを作動させれば、クルマが周囲を確認して自動的に車線変更を行う。ただし、この車線変更はナビの地図データと連動するので、対応する地図データがインストールされていない際には作動しない。
高速道路で後席に乗ると、少し微振動を感じる。これは4WDモデル特有のもので、クローズドコースで試乗したツインターボの4WDでも感じることがあった。4WDシステムの重さが影響しているとのことで、この点については今後の改善に期待したい。
ハイブリッド4WDでワインディングを走ったが、これがけっこう気持ちいい。いや、けっこうレベルを超えてスポーティですらある。とくに伊豆スカイラインのような道幅がある程度確保され、通行量も少ないワインディングではその魅力はさらに増す。
後席メインのショーファードリブンという使い方はもちろん、ドライバーズカーとしての要素も十分に備えているのが新型LSであるといって間違いない。
ただしハイブリッドの「LS500h」は1120万円がスターティングプライス。試乗車のエグゼクティブは1680万円という車両本体価格。1000万円オーバーのクルマを簡単にはオススメできない。オススメ度の★印は価格を考慮していない。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
(レスポンス 諸星陽一)
新型のLSは「GL-A」と呼ばれる新しいプラットフォームを採用。ホイールベースは先代ロングホイールベースモデルよりも、35mm長い3125mmとなった。全長はじつに5325mm、全幅も1900mmもある。アメリカで十分に通用するFセグメントのパッケージングとなった。
都内の一般道ではさすがに大きさを感じる。朝の通勤ラッシュ時ではとくにそうなる。このクラスになると、すいている車線を探すような頑張りはしなくなるもの、どっしり構えて前を目指すしかないし、ちょこまか動くのは似合わない。芝公園の首都高速料金所は、ちょっとドキドキものだったが、首都高に入ってしまえばそれほど大きさを感じることはなかった。
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ただしハイブリッドの「LS500h」は1120万円がスターティングプライス。試乗車のエグゼクティブは1680万円という車両本体価格。1000万円オーバーのクルマを簡単にはオススメできない。オススメ度の★印は価格を考慮していない。
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