【三菱 エクリプスクロス 試乗】スポーツセダンのような危なげないドライビング…島崎七生人
レスポンス映え(!?)を狙い、試乗車はレッドダイヤモンドを選んだ。が、試乗車に1台だけ用意があったブロンズメタリック+本革シートの組み合わせも、渋く、静かな存在感で、そういう選択肢も悪くないと思った。
“ダイナミックシールド”と呼ばれるフロントの左右から中央のエアインテークを挟み込むメッキのモチーフ。個人的な好みは行間に沈めておくとして、突き進む感のある力強いアクセントではある…としておこう。
相当に強いウエッジラインの上下でボディを分割させる手法(とA/Cピラーの角度の関係性も?)は、かつての『アルファGTV』を思い起こさせるも、写真で見るよりも実車のほうが、クルマとしてのまとまりのあるスタイリングに見える。それとリヤエンド。近年のSUVでは似通ったイメージが多いなか、比較的シンプルな構成でしっかりと個性を打ち出すことに成功している。
さらに室内からだとリヤウインドのが上下2分割されるものの、ルームミラー越しの視界に歪みがなく、かなり下方まで視野を確保している点(後席ヘッドレストもルノー方式で未使用状態では低く格納される)が安心だ。
インテリアは、なかなか上質な仕上がりぶり。もはや六角形モチーフを用いたゴツゴツしたインテリアとは別世界で、主要な操作系のタッチも作り込まれた印象。コンソールには、十字方向に反応を特化させ確実な操作性を狙ったタッチパッドも備わる。スマートフォン連携ディスプレイオーディオは今どきのスマートなシステムで、Apple CarPlayにも対応している。
後席はセンタートンネルが低く足元がスッキリと広いうえ、シートには16°/9ノッチのリクライニングとフルストローク200mmのスライド機構も備わるため、自由な乗車姿勢が選べていい。
搭載エンジンは4B40型1.5リットルターボ(150ps/24.5kgm)で、これに8速スポーツモード付きCVT、駆動力、ブレーキを緻密に制御するS-AWCを組み合わせたもの。動力性能は1550kgの車重に対し、胸のすく加速が味わえるほどの十分さ。さらにワインディングを走らせてみると、まったく危なげなくドライブが楽しめることが確認できた。
4輪の確かな接地感、安定した挙動は、SUVというよりスポーツセダンを走らせている感覚。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
“ダイナミックシールド”と呼ばれるフロントの左右から中央のエアインテークを挟み込むメッキのモチーフ。個人的な好みは行間に沈めておくとして、突き進む感のある力強いアクセントではある…としておこう。
相当に強いウエッジラインの上下でボディを分割させる手法(とA/Cピラーの角度の関係性も?)は、かつての『アルファGTV』を思い起こさせるも、写真で見るよりも実車のほうが、クルマとしてのまとまりのあるスタイリングに見える。それとリヤエンド。近年のSUVでは似通ったイメージが多いなか、比較的シンプルな構成でしっかりと個性を打ち出すことに成功している。
さらに室内からだとリヤウインドのが上下2分割されるものの、ルームミラー越しの視界に歪みがなく、かなり下方まで視野を確保している点(後席ヘッドレストもルノー方式で未使用状態では低く格納される)が安心だ。
インテリアは、なかなか上質な仕上がりぶり。もはや六角形モチーフを用いたゴツゴツしたインテリアとは別世界で、主要な操作系のタッチも作り込まれた印象。コンソールには、十字方向に反応を特化させ確実な操作性を狙ったタッチパッドも備わる。スマートフォン連携ディスプレイオーディオは今どきのスマートなシステムで、Apple CarPlayにも対応している。
後席はセンタートンネルが低く足元がスッキリと広いうえ、シートには16°/9ノッチのリクライニングとフルストローク200mmのスライド機構も備わるため、自由な乗車姿勢が選べていい。
搭載エンジンは4B40型1.5リットルターボ(150ps/24.5kgm)で、これに8速スポーツモード付きCVT、駆動力、ブレーキを緻密に制御するS-AWCを組み合わせたもの。動力性能は1550kgの車重に対し、胸のすく加速が味わえるほどの十分さ。さらにワインディングを走らせてみると、まったく危なげなくドライブが楽しめることが確認できた。
4輪の確かな接地感、安定した挙動は、SUVというよりスポーツセダンを走らせている感覚。
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島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
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