【VW ポロ TSI R-Line 新型試乗】3気筒グレードの欠点を補う“割安”4気筒…渡辺陽一郎
VW(フォルクスワーゲン)『ポロ』は、輸入車の中ではサイズが小さな部類に入る。現行型は全幅が1750mmになって3ナンバー車に拡大されたが、全長は4m少々に収まり、混雑した街中でも運転しやすい。
このポロに「TSI R-Line」が加わった。ベーシックなポロTSIのエンジンは直列3気筒1リットルターボだが、TSI R-Lineは設計の新しい直列4気筒1.5リットルターボを搭載する。
最高出力は150馬力(5000~6000回転)、最大トルクは25.5kg-m(1500~3500回転)だから、性能はVWゴルフハイラインの1.4リットルターボに近い。実用回転域の駆動力が高く、アクセルペダルを軽く踏んでいる1300回転付近から過給効果を感じる。4500回転を超えた領域の吹き上がりも滑らかだ。
足まわりは上級化され、ショックアブソーバーの減衰力をノーマルとスポーツに切り替えられる。試乗車は走行距離が短いこともあり、乗り心地はノーマルモードでも硬く、スポーツモードでは突き上げ感が気になった。
その代わり安定性は高く、小さな操舵角から車両の向きが変わる。峠道では機敏に良く曲がり、運転の楽しさを味わえた。アルミホイールとタイヤのサイズは17インチ(215/45R17)で、試乗車の銘柄はコンチネンタル・コンチスポーツコンタクト5であった。
価格は298万円だ。3気筒1リットルターボのポロTSIハイライン(267万9000円)に比べて約30万円高いが、TSI R-Lineにはショックアブソーバーの可変機能、電子制御式デファレンシャルロック、エアロパーツ、17インチアルミホイールなどが加わる。こういった装備の価格換算額が少なくとも20万円に達するから、残りの10万円でエンジンが上級化する計算が成り立つ。これは割安だ。
ポロの3気筒1リットルターボは、動力性能が不足気味でノイズは大きい。TSI R-Lineは、乗り心地が少し硬いものの走りの満足感が高まるから、3気筒1リットルターボの欠点を補うグレードになっている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。
(レスポンス 渡辺陽一郎)
このポロに「TSI R-Line」が加わった。ベーシックなポロTSIのエンジンは直列3気筒1リットルターボだが、TSI R-Lineは設計の新しい直列4気筒1.5リットルターボを搭載する。
最高出力は150馬力(5000~6000回転)、最大トルクは25.5kg-m(1500~3500回転)だから、性能はVWゴルフハイラインの1.4リットルターボに近い。実用回転域の駆動力が高く、アクセルペダルを軽く踏んでいる1300回転付近から過給効果を感じる。4500回転を超えた領域の吹き上がりも滑らかだ。
足まわりは上級化され、ショックアブソーバーの減衰力をノーマルとスポーツに切り替えられる。試乗車は走行距離が短いこともあり、乗り心地はノーマルモードでも硬く、スポーツモードでは突き上げ感が気になった。
その代わり安定性は高く、小さな操舵角から車両の向きが変わる。峠道では機敏に良く曲がり、運転の楽しさを味わえた。アルミホイールとタイヤのサイズは17インチ(215/45R17)で、試乗車の銘柄はコンチネンタル・コンチスポーツコンタクト5であった。
価格は298万円だ。3気筒1リットルターボのポロTSIハイライン(267万9000円)に比べて約30万円高いが、TSI R-Lineにはショックアブソーバーの可変機能、電子制御式デファレンシャルロック、エアロパーツ、17インチアルミホイールなどが加わる。こういった装備の価格換算額が少なくとも20万円に達するから、残りの10万円でエンジンが上級化する計算が成り立つ。これは割安だ。
ポロの3気筒1リットルターボは、動力性能が不足気味でノイズは大きい。TSI R-Lineは、乗り心地が少し硬いものの走りの満足感が高まるから、3気筒1リットルターボの欠点を補うグレードになっている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。
(レスポンス 渡辺陽一郎)
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