トヨタ ハリアー 新型試乗 見事に正常進化、大成功です…九島辰也
◆サーキットと変わらない自然な走り
前回サーキットというクローズドエリアで試乗した新型『ハリアー』を公道でテストドライブした。発売後すでにオーダーもたっぷり入っているようだから、今年注目の一台であることは間違い無い。なんたって月販目標台数3100台に対し、発売後1か月で4万5000台注文を受けたくらいである。
試乗したのは、ハイブリッドのE-FourとFF、それと2リットル直4エンジンの3種類。どれも19インチを履いていた。そして、そのうちの2台は高級志向の方が喜びそうなZ“レザーパッケージ”。ラグジュアリーでアーバンテイストのハリアーにぴったりの内装だ。ブラウンのシックな色使いはなかなか良いセンスだと思う。
で、試乗した印象はサーキットとそれほど変わらなかった。素直なハンドリングはそのまま生きているし、それに追従するサスペンションのセッティングも自然。ニュートラルステアで高速コーナーを駆け抜ける。あらゆる場面でクセがないのがいい。個人的にはE-FourよりもFFの軽快さが好きだ。
◆高速性能と、ターボのニーズ
逆に一般道と高速道路だから気づくところもあった。それは乗り心地。60km/h以下はフラットライドでいい感じなのだが、速度域が上がると少しヒョコヒョコする。サーキットでは気にならなかったところだ。もちろん許容範囲なので問題視することはないが、もしかしたら18インチでは消えているかもしれない。とはいえこのエクステリアデザインだと大径ロープロファイルホイールを履きたくなる。
また、2リットルエンジン車は高速道路の加減速に関してはもう少しパワーが欲しいと思ったのは事実。サーキットではおおよそ全開だったのでわからなかったが、微妙なアクセルワークでの加速に出力が追いついて欲しいと思う場面があった。そこで試乗後にターボの必要性に関して開発メンバーに問うと、十分理解していると返答された。
従来型にターボがあったのはそのニーズに応えるためだ。がしかし、現実にはターボ人気は薄く不人気グレードになってしまった。理由は価格が上がりハイブリッドと変わらなくなるからだ。それであれば省燃費に期待できるハイブリッドを選ぶのが素直な選択。という背景から、今回はあえてターボ車をラインナップから外したそうだ。なるほど理解できる。
◆従来のイメージをキープしながら見事に正常進化
なんて感じで気づいたところを取り上げたが、総合的にクルマの出来がいいのは確か。操作系にしっかり感があるのは新しい堅牢なTNGAプラットフォームに基づいている。そしてこのクールなエクステリアとラグジュアリーなインテリアデザイン。従来のイメージをキープしながら見事に正常進化させた。
それってもしかしてデザイナーは楽なようでじつは大変だったのでは。売れているクルマのモデルチェンジは気を遣うっていうからね。でも大成功です。お疲れ様でした。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』(世界文化社 刊)副編集長、『アメリカンSUV』(エイ出版社 刊)編集長などを経験しフリーランスに。その後メンズ誌『LEON』(主婦と生活社 刊)副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。
(レスポンス 九島辰也)
前回サーキットというクローズドエリアで試乗した新型『ハリアー』を公道でテストドライブした。発売後すでにオーダーもたっぷり入っているようだから、今年注目の一台であることは間違い無い。なんたって月販目標台数3100台に対し、発売後1か月で4万5000台注文を受けたくらいである。
試乗したのは、ハイブリッドのE-FourとFF、それと2リットル直4エンジンの3種類。どれも19インチを履いていた。そして、そのうちの2台は高級志向の方が喜びそうなZ“レザーパッケージ”。ラグジュアリーでアーバンテイストのハリアーにぴったりの内装だ。ブラウンのシックな色使いはなかなか良いセンスだと思う。
で、試乗した印象はサーキットとそれほど変わらなかった。素直なハンドリングはそのまま生きているし、それに追従するサスペンションのセッティングも自然。ニュートラルステアで高速コーナーを駆け抜ける。あらゆる場面でクセがないのがいい。個人的にはE-FourよりもFFの軽快さが好きだ。
◆高速性能と、ターボのニーズ
逆に一般道と高速道路だから気づくところもあった。それは乗り心地。60km/h以下はフラットライドでいい感じなのだが、速度域が上がると少しヒョコヒョコする。サーキットでは気にならなかったところだ。もちろん許容範囲なので問題視することはないが、もしかしたら18インチでは消えているかもしれない。とはいえこのエクステリアデザインだと大径ロープロファイルホイールを履きたくなる。
また、2リットルエンジン車は高速道路の加減速に関してはもう少しパワーが欲しいと思ったのは事実。サーキットではおおよそ全開だったのでわからなかったが、微妙なアクセルワークでの加速に出力が追いついて欲しいと思う場面があった。そこで試乗後にターボの必要性に関して開発メンバーに問うと、十分理解していると返答された。
従来型にターボがあったのはそのニーズに応えるためだ。がしかし、現実にはターボ人気は薄く不人気グレードになってしまった。理由は価格が上がりハイブリッドと変わらなくなるからだ。それであれば省燃費に期待できるハイブリッドを選ぶのが素直な選択。という背景から、今回はあえてターボ車をラインナップから外したそうだ。なるほど理解できる。
◆従来のイメージをキープしながら見事に正常進化
なんて感じで気づいたところを取り上げたが、総合的にクルマの出来がいいのは確か。操作系にしっかり感があるのは新しい堅牢なTNGAプラットフォームに基づいている。そしてこのクールなエクステリアとラグジュアリーなインテリアデザイン。従来のイメージをキープしながら見事に正常進化させた。
それってもしかしてデザイナーは楽なようでじつは大変だったのでは。売れているクルマのモデルチェンジは気を遣うっていうからね。でも大成功です。お疲れ様でした。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』(世界文化社 刊)副編集長、『アメリカンSUV』(エイ出版社 刊)編集長などを経験しフリーランスに。その後メンズ誌『LEON』(主婦と生活社 刊)副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。
(レスポンス 九島辰也)
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