【試乗記】レクサスUX200“バージョンL”(FF/CVT)

レクサスUX200“バージョンL”(FF/CVT)【試乗記】
レクサスUX200“バージョンL”(FF/CVT)

“ほどほど感”がちょうどいい

コンパクトSUVのカテゴリーは、各ブランドが精鋭を投入するまれにみる激戦区。ここにレクサスは「UX」を送り込んだ。同ブランドのSUVラインナップにおけるボトムも担当するこのニューフェイスは、ライバルとは違うどんな魅力を持っているのか?

タワーパーキングにも収まるサイズ

レクサスのSUVで最もコンパクトなモデルとして登場した「UX」は、ガソリンエンジンのFF車(写真)とハイブリッドのAWD車/FF車をラインナップ。
レクサスのSUVで最もコンパクトなモデルとして登場した「UX」は、ガソリンエンジンのFF車(写真)とハイブリッドのAWD車/FF車をラインナップ。
大型の「スピンドルグリル」を採用した「UX」のフロントフェイス。ひと目でレクサスだと分かるデザインが特徴だ。
大型の「スピンドルグリル」を採用した「UX」のフロントフェイス。ひと目でレクサスだと分かるデザインが特徴だ。
立体的なリアコンビネーションライトを組み込んだハッチゲート。「エアロスタビライジングブレードライト」と呼ばれ、スポイラーなどの空力的付加物を採用しなくても、空力性能を向上させるデザインだという。
立体的なリアコンビネーションライトを組み込んだハッチゲート。「エアロスタビライジングブレードライト」と呼ばれ、スポイラーなどの空力的付加物を採用しなくても、空力性能を向上させるデザインだという。
Cセグメントに分類できる「レクサスUX」。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4495×1840×1540mm、ホイールベース2640mmとなる。
Cセグメントに分類できる「レクサスUX」。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4495×1840×1540mm、ホイールベース2640mmとなる。
もしかしたらレクサスのラインナップの中ではこれが一番好きかも……と感じたのは、他のモデルが高価すぎて、手が出ないとかそういうことだけじゃなく、何だか少し肩の力が抜けているようなカジュアルな印象が心地よく感じられたから、なのだと思う。

すでにご存じの方も少なくないだろうけど、このUXはレクサスのSUVラインナップのボトムに送り込まれたモデルだ。レクサスのクルマは、おしなべてデカい。というか、SUVという乗り物は概してデカい。ついこの間までレクサスSUVの末娘だった「NX」でも、駐車する場所には気をつかう。

でも、UXは全長が4495mm、全幅が1840mm、全高は1540mm。タワーパーキングにもギリで収まるサイズだ。もちろんコンパクトと呼べる部類ではないけれど、このぐらいのサイズであれば、普通に使っていて持て余して困るというほどの大きさでもない。パッと見でも、実寸より小さいように感じられる。そんなところからスルッと気分が入りやすかった、というのもあったかもしれない。

ルックスも、わりと親しみやすいように感じられた。まるでSUV界のスポーツクーペとでもいえそうな攻めたデザインだけど、同じレクサスでいうなら初めて「LC」を見た時以来、考えることなく反射的に「わりとカッコイイじゃん」という言葉がクチをついて出てきた。アイコンとなるスピンドルグリルのそこだけを見れば、主張は強いようにも思えるが、全体の造形と調和がとれているようで、誤解されること覚悟の上でいうならイヤミがない。とがっているのにツンケンしてないのだ。

レクサスのSUVで最もコンパクトなモデルとして登場した「UX」は、ガソリンエンジンのFF車(写真)とハイブリッドのAWD車/FF車をラインナップ。
レクサスのSUVで最もコンパクトなモデルとして登場した「UX」は、ガソリンエンジンのFF車(写真)とハイブリッドのAWD車/FF車をラインナップ。
大型の「スピンドルグリル」を採用した「UX」のフロントフェイス。ひと目でレクサスだと分かるデザインが特徴だ。
大型の「スピンドルグリル」を採用した「UX」のフロントフェイス。ひと目でレクサスだと分かるデザインが特徴だ。
立体的なリアコンビネーションライトを組み込んだハッチゲート。「エアロスタビライジングブレードライト」と呼ばれ、スポイラーなどの空力的付加物を採用しなくても、空力性能を向上させるデザインだという。
立体的なリアコンビネーションライトを組み込んだハッチゲート。「エアロスタビライジングブレードライト」と呼ばれ、スポイラーなどの空力的付加物を採用しなくても、空力性能を向上させるデザインだという。
Cセグメントに分類できる「レクサスUX」。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4495×1840×1540mm、ホイールベース2640mmとなる。
Cセグメントに分類できる「レクサスUX」。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4495×1840×1540mm、ホイールベース2640mmとなる。

いい具合にチカラが抜けている

レクサスのデザイン文法を採用しながら、視界の確保にこだわってデザインされたインテリア。インパネはドライバー側を向き、運転に集中できるよう配慮されている。ダッシュボードの上部は、和紙のような風合いのシボで覆われ、独自の質感を醸し出す。
レクサスのデザイン文法を採用しながら、視界の確保にこだわってデザインされたインテリア。インパネはドライバー側を向き、運転に集中できるよう配慮されている。ダッシュボードの上部は、和紙のような風合いのシボで覆われ、独自の質感を醸し出す。
試乗車は、ヒーターやベンチレーション機能も備わるツートンカラー「コバルト」の本革シートを選択していた。前席は左右とも8ウェイの電動調整式シートを採用している。
試乗車は、ヒーターやベンチレーション機能も備わるツートンカラー「コバルト」の本革シートを選択していた。前席は左右とも8ウェイの電動調整式シートを採用している。
リアシートは広いとは言えないが、大人2人がストレスなく座れるスペースを確保していた。本革シートの表皮は、フロントシートに合わせたデザインとカラーリング。シートバックを前方に倒し、荷室を拡大することも可能だ。
リアシートは広いとは言えないが、大人2人がストレスなく座れるスペースを確保していた。本革シートの表皮は、フロントシートに合わせたデザインとカラーリング。シートバックを前方に倒し、荷室を拡大することも可能だ。
特徴的な前後のフェンダーデザインは、「エアロスタビライジングアーチモール」と呼ばれる。ボディーサイドの空気を、走行中スムーズに後方へと導く役割を持っている。
特徴的な前後のフェンダーデザインは、「エアロスタビライジングアーチモール」と呼ばれる。ボディーサイドの空気を、走行中スムーズに後方へと導く役割を持っている。
実はインテリアから受けた印象も同じ種類のもの。ダッシュボードの上部は和紙のような風合いのシボで覆われていて、レザーやウッドなどは使われていないけれど、カジュアルではあるもののチープな印象はなく、上品といえる部類にあるといえるだろう。シートはレザーとパンチングレザーで、一部に刺し子をモチーフとしたステッチが入っている。

「LS」や「ES」などにも通じる“日本の伝統テイスト”をこのクルマでも見ることができるわけだが、このくらい控えめなあつらえならば、すんなり受け止められる。僕もこの国で生まれ育っているから日本の伝統を大切にしたい気持ちはあるけれど、過剰な取り入れ方をされると、「ちょっと違うんじゃないか?」と落ち着かない気分になるのだ。UXのそれはLSなどと比べるといい具合にチカラが抜けていて、そういうところも好ましい。

ともあれ、室内のスペースは、スタイリングからも想像できるだろうけど、あまり広大とはいえない。運転席まわりはダッシュボードがドライバーを囲むようなデザインなので、ちょうどいいぐらいにタイトな印象。助手席との距離も、離れすぎてもなければ近すぎてもいない。何だかホッとできる距離感だ。そこから後ろを振り返ってみると、リアシートまわりは結構タイトに見える。そこに実際に収まってみればそう窮屈でもないのだけど、といって180cm級の人が伸び伸びできるといったらうそになるだろう。

そして、これはちょっとした驚きだったのだが、ハッチゲートを開けてみたら、ラゲッジスペースがあぜんとするほど狭い。荷室容量は220リッター。ボードの下にアンダーボックスがあるにはあるけれど、パッと見、その辺りの小型ハッチバックの方が広いんじゃないか? とすら思えたほどだ。大人が4人で旅行に行くとしたら、果たして全員のバッグを収めることができるかどうか。少なくともゴルフバッグを積もうとするなら、リアシートを倒さないと無理だ。まぁクルマは工夫して使えばいいとも思うのだけれど、それにしても振り切っている。それだけスタイリングデザインを重視しているのだ。

レクサスのデザイン文法を採用しながら、視界の確保にこだわってデザインされたインテリア。インパネはドライバー側を向き、運転に集中できるよう配慮されている。ダッシュボードの上部は、和紙のような風合いのシボで覆われ、独自の質感を醸し出す。
レクサスのデザイン文法を採用しながら、視界の確保にこだわってデザインされたインテリア。インパネはドライバー側を向き、運転に集中できるよう配慮されている。ダッシュボードの上部は、和紙のような風合いのシボで覆われ、独自の質感を醸し出す。
試乗車は、ヒーターやベンチレーション機能も備わるツートンカラー「コバルト」の本革シートを選択していた。前席は左右とも8ウェイの電動調整式シートを採用している。
試乗車は、ヒーターやベンチレーション機能も備わるツートンカラー「コバルト」の本革シートを選択していた。前席は左右とも8ウェイの電動調整式シートを採用している。
リアシートは広いとは言えないが、大人2人がストレスなく座れるスペースを確保していた。本革シートの表皮は、フロントシートに合わせたデザインとカラーリング。シートバックを前方に倒し、荷室を拡大することも可能だ。
リアシートは広いとは言えないが、大人2人がストレスなく座れるスペースを確保していた。本革シートの表皮は、フロントシートに合わせたデザインとカラーリング。シートバックを前方に倒し、荷室を拡大することも可能だ。
特徴的な前後のフェンダーデザインは、「エアロスタビライジングアーチモール」と呼ばれる。ボディーサイドの空気を、走行中スムーズに後方へと導く役割を持っている。
特徴的な前後のフェンダーデザインは、「エアロスタビライジングアーチモール」と呼ばれる。ボディーサイドの空気を、走行中スムーズに後方へと導く役割を持っている。

自然吸気2リッター直4直噴エンジンを新開発

試乗車である「レクサスUX200“バージョンL”」に搭載される新開発の2リッター直4自然吸気エンジン。最高出力174ps、最大トルク209Nmという実力を持っている。
試乗車である「レクサスUX200“バージョンL”」に搭載される新開発の2リッター直4自然吸気エンジン。最高出力174ps、最大トルク209Nmという実力を持っている。
「ダイレクトシフトCVT」とレクサスが呼ぶトランスミッションは、発進用にメカニカルなギアを備え、いわゆるCVT特有のラバーバンドフィールが抑えられている。
「ダイレクトシフトCVT」とレクサスが呼ぶトランスミッションは、発進用にメカニカルなギアを備え、いわゆるCVT特有のラバーバンドフィールが抑えられている。
荷室容量は、5人乗車時で220リッターとなっている。60:40の分割可倒式となる後席バックレストをすべて倒せば、最大995リッターまで拡大できる。荷室床下には、アンダーデッキと呼ばれる収納スペースも用意されている。
荷室容量は、5人乗車時で220リッターとなっている。60:40の分割可倒式となる後席バックレストをすべて倒せば、最大995リッターまで拡大できる。荷室床下には、アンダーデッキと呼ばれる収納スペースも用意されている。
トノカバーは、ソフトな素材を使用した折りたたみ式。不要の場合は付属のケースに入れ、アンダーデッキにしまえる。試乗車には、足の動作でハッチゲートの開閉が行える「ハンズフリーパワーバックドア」が装備されていた。
トノカバーは、ソフトな素材を使用した折りたたみ式。不要の場合は付属のケースに入れ、アンダーデッキにしまえる。試乗車には、足の動作でハッチゲートの開閉が行える「ハンズフリーパワーバックドア」が装備されていた。
そのデザインコンシャスなボディーの基礎になっているのは、「トヨタC-HR」と同じ新世代プラットフォームだ。C-HRも車格のわりに剛性が高く、それだからしてクルマの動きも望外にいいという印象が残っているが、UXのそれは特殊な溶接方法や構造用接着剤を用いるなどして、そこからさらに剛性を高めている。またアルミや樹脂を巧みに使うことで軽く仕上げ、C-HRよりボディーがわずかに大きくゴージャスな作りにもなっているというのに、同じガソリンエンジンのFFモデルで単純比較をするならプラス80kg程度に収まっている。上級ブランドとして手抜きなし、ということなのだろう。

その辺りもちゃんと効いているのか、UXの走りっぷりもなかなか好感の持てるものだった。UXのラインナップの基本構成は、新開発の2リッター直列4気筒を積むFFモデルの「UX200」、そしてそのエンジンをベースにしたハイブリッドシステムを持つFFとAWDの「UX250h」である。試乗できたのはハイブリッドではないUX200。ハイブリッドのエンジン:146ps+モーター:109ps/エンジン:188Nm+モーター:202Nmに対し、174ps/209Nmを発生していて、80kg軽い。

トヨタのC-HRのガソリンエンジンは1.2リッター直4直噴ターボだから、自然吸気の2リッター直4直噴を新開発するなんてさすがにチカラが入っているよな……と思ったのだが、そのフィーリングは肩肘を張ってない、チカラの抜けたものだった。軽やかに回るし、街中でも高速道路でも特にパワー不足を感じるということもなかったけれど、性格としてはマイルドな部類で、何かを主張してくるようなタイプではなかった。よくできた実用エンジン、という印象だ。

トランスミッションは、「ダイレクトシフトCVT」と呼ばれる新開発のもの。基本はプーリーとベルトだが、加えて発進用にメカニカルなギアを備えている。だから、出足がもたつかない。10段のシーケンシャルシフトみたいにも使えて、その時の変速も素早くて小気味いいし、CVT特有のラバーバンドフィールも、ないわけじゃないけどあまり気にならなかった。個人的にはチョイスがあるならCVTは選びたくないというタイプだけれど、これだったらいいか、と思えた。おおむね好印象だ。

試乗車である「レクサスUX200“バージョンL”」に搭載される新開発の2リッター直4自然吸気エンジン。最高出力174ps、最大トルク209Nmという実力を持っている。
試乗車である「レクサスUX200“バージョンL”」に搭載される新開発の2リッター直4自然吸気エンジン。最高出力174ps、最大トルク209Nmという実力を持っている。
「ダイレクトシフトCVT」とレクサスが呼ぶトランスミッションは、発進用にメカニカルなギアを備え、いわゆるCVT特有のラバーバンドフィールが抑えられている。
「ダイレクトシフトCVT」とレクサスが呼ぶトランスミッションは、発進用にメカニカルなギアを備え、いわゆるCVT特有のラバーバンドフィールが抑えられている。
荷室容量は、5人乗車時で220リッターとなっている。60:40の分割可倒式となる後席バックレストをすべて倒せば、最大995リッターまで拡大できる。荷室床下には、アンダーデッキと呼ばれる収納スペースも用意されている。
荷室容量は、5人乗車時で220リッターとなっている。60:40の分割可倒式となる後席バックレストをすべて倒せば、最大995リッターまで拡大できる。荷室床下には、アンダーデッキと呼ばれる収納スペースも用意されている。
トノカバーは、ソフトな素材を使用した折りたたみ式。不要の場合は付属のケースに入れ、アンダーデッキにしまえる。試乗車には、足の動作でハッチゲートの開閉が行える「ハンズフリーパワーバックドア」が装備されていた。
トノカバーは、ソフトな素材を使用した折りたたみ式。不要の場合は付属のケースに入れ、アンダーデッキにしまえる。試乗車には、足の動作でハッチゲートの開閉が行える「ハンズフリーパワーバックドア」が装備されていた。

適度にクイックで適度にダルい

フロントグリルから後方に向かって複雑なラインで構成される「UX」のエクステリアデザイン。デザインのキーワードは「セキュア」で、これはSUVに備わる安心感や守られ感、力強さ、見晴らしの良さなどを意味するものだとレクサスは説明している。
フロントグリルから後方に向かって複雑なラインで構成される「UX」のエクステリアデザイン。デザインのキーワードは「セキュア」で、これはSUVに備わる安心感や守られ感、力強さ、見晴らしの良さなどを意味するものだとレクサスは説明している。
試乗車は前後とも225/50RF18の「ダンロップSP SPORT MAXX 050 DSST CTT」ランフラットタイヤを履いていた。
試乗車は前後とも225/50RF18の「ダンロップSP SPORT MAXX 050 DSST CTT」ランフラットタイヤを履いていた。
走行モードごとにデザインが切り替わるメーター。7インチの液晶画面を使用している。速度やナビ、レーントレーシングアシストなどを表示するカラーヘッドアップディスプレイも装備している。
走行モードごとにデザインが切り替わるメーター。7インチの液晶画面を使用している。速度やナビ、レーントレーシングアシストなどを表示するカラーヘッドアップディスプレイも装備している。
燃費は、JC08モード:16.8km/リッター、WLTCモード:16.4km/リッターと発表されている。
燃費は、JC08モード:16.8km/リッター、WLTCモード:16.4km/リッターと発表されている。
フットワークも、わりと軽快。ステアリングを操作すると、遅れたり無駄な動きを見せたりすることなく、スッと曲がる。もちろん背の高さがそれなりにあるわけだからロールもそれなりにはあるけれど、その動きもとても自然。ワインディングロードも、だから意外に気持ちよく走ることができた。際立ってスポーティーに仕立て上げられているわけじゃなく、適度にクイックで適度にダルい。そのちょうどいい“ほどほど感”がいいな、と思った。

乗り心地も、なかなかいいと思う。走りはじめのときに一瞬だけ「思っていたより硬いかも……」と感じはしたけれど、いつの間にかそんなことは全く気にならなくなって、小さな凹凸やうねりを上手にいなしながらフラットに保とうとする乗り味を、わりといいな、なんて感じていた。それも、ふと気づけば、である。押しつけがましさのようなものがないから、強く意識させられるようなこともなかったのだけれど、乗り味、なかなか上々なのだ。それにはシートの座り心地のよさも、大きく貢献しているのだろうと思う。

これまた「そういえば」なのだけど、運転席からの視界がとてもいい。ダッシュボードの高さも適切だし、ドアのラインも低い。ドアミラーの位置も適切で、だから混んだ街中でもリラックスしながらドライブできるのだ。すでにお伝えしたとおりSUVとしてはサイズも手頃だから、たまにしかクルマの運転をしない人でも扱いやすいのでは? と思った。

レクサスUX200、なかなかいいクルマに仕上がっている。唯一「むむむ……」とうならされたのは、価格である。ガソリンエンジンのUX200は390万円~474万円、ハイブリッドモデルのFWDは451万円~535万円、AWDが425万円~509万円。それに対して、例えば大人気の「ボルボXC40」ではFWDが389万円~、AWDは459万円~。「アウディQ3」は369万円~。ボディーがわずかに大きいけど、「DS 7クロスバック」はFFのみで、469万円~。個性豊かなライバルが迎撃態勢で待ち構えているところに、レクサスUXは切り込んでいったわけだ。

あなたならボルボを選ぶ? アウディを選ぶ? それとも、レクサス?

(文=嶋田智之/写真=花村英典/編集=櫻井健一)

フロントグリルから後方に向かって複雑なラインで構成される「UX」のエクステリアデザイン。デザインのキーワードは「セキュア」で、これはSUVに備わる安心感や守られ感、力強さ、見晴らしの良さなどを意味するものだとレクサスは説明している。
フロントグリルから後方に向かって複雑なラインで構成される「UX」のエクステリアデザイン。デザインのキーワードは「セキュア」で、これはSUVに備わる安心感や守られ感、力強さ、見晴らしの良さなどを意味するものだとレクサスは説明している。
試乗車は前後とも225/50RF18の「ダンロップSP SPORT MAXX 050 DSST CTT」ランフラットタイヤを履いていた。
試乗車は前後とも225/50RF18の「ダンロップSP SPORT MAXX 050 DSST CTT」ランフラットタイヤを履いていた。
走行モードごとにデザインが切り替わるメーター。7インチの液晶画面を使用している。速度やナビ、レーントレーシングアシストなどを表示するカラーヘッドアップディスプレイも装備している。
走行モードごとにデザインが切り替わるメーター。7インチの液晶画面を使用している。速度やナビ、レーントレーシングアシストなどを表示するカラーヘッドアップディスプレイも装備している。
燃費は、JC08モード:16.8km/リッター、WLTCモード:16.4km/リッターと発表されている。
燃費は、JC08モード:16.8km/リッター、WLTCモード:16.4km/リッターと発表されている。

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