車のナンバープレート【見方、人気の種類、変更手順、フレームなど】

車に当たり前に付帯しているナンバープレート。変更できることを知っていますか?今回は、ナンバープレートが担う役割や見方、変更手続きについてご紹介します。最近注目の図柄ナンバーや希望ナンバーなどの種類や、フレームを使ったカスタム、注意点についてもお伝えしますので、ぜひチェックしてください。

ナンバープレートは変更できる!

ナンバープレートは、下記のような場合に変更・再発行をする必要があります。

  • 引越しで住所が変わった
  • 車の持ち主が変わった
  • 盗難・破損・汚損などがあった
  • 希望番号や図柄ナンバープレートに変えたい

変更の理由によって手続きは異なりますので、変更手順については以下のページを参考に。

ナンバープレートを変更する手順はこちら
ナンバープレートのデザインを変更する方法はこちら

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そもそも車のナンバープレートはなぜある?

車のナンバープレートは、その車を識別し所有者を特定するために必要なものです。法律により、公道を走行する車両に表示が義務化されています。

ナンバープレートは、その種類から車の用途や種類が分かるほか、正当な理由がある場合は、所有者の特定をすることも可能です。犯罪や事故などが起きた際に、車両を特定するための証拠として役に立ちます。

ナンバープレートの種類は、下記の通り。道路運送車両法にもとづいて分類され、正式名称も異なります。

普通自動車
小型自動車
大型特殊自動車
自動車登録番号標
軽自動車 車両番号標
小型特殊自動車
(原動機付自転車、トラクター等)
課税標識

ナンバープレートの意味は?

ナンバープレートには、地名や一連指定番号などさまざまな要素が表示されています。それぞれが持つ意味や役割についてご紹介します。

封印
封印は、その車が適切に登録と車検を受けていて、ナンバープレート・車台番号・自動車検査証が間違いなく同じであると確認できたことを証明するものです。その車を使用する管轄の運輸支局の頭文字が刻まれています。

なお、登録自動車ではない軽自動車に封印はありません。

地名
地名は、車両を使う地域を表すものです。基本的には、その車を使用する地域の管轄の運輸支局、軽自動車の場合は自動車検査登録事務所の所在地域名が表示されています。

分類番号
ナンバープレートの地名に続いて並ぶ数字を分類番号と呼びます。1桁目は、下記表の通りその車の種類を表す数字です。

1桁目の数字 車の種類や用途
1 普通貨物車(貨物輸送用)
2 普通自動車(定員11人以上)
3 普通自動車(定員11人未満)
4、6 小型貨物車・軽貨物車(貨物運送用)
5、7 小型乗用車・軽乗用車(人の輸送用)
8 特殊用途自動車
9 大型特殊自動車(建設機械以外)
0 大型特殊自動車(建設機械)

下2桁は、この後にご紹介する「一連指定番号」が、希望取得したものかそれ以外かを示しています。

分類番号は、1999年から始まった希望ナンバー制度の影響で、一部の数字に関して数字のみの配列を使い果たしました。そのため最近は、数字とアルファベットのコンビネーションも見られるようになっています。

ナンバープレートのアルファベットについてはこちら

ひらがな
ひらがなは、その車が自家用・事業用・レンタカーのどれに当てはまるかを意味するものです。車両の用途によって、下記のように分類されています。

ひらがな 車両・用途(登録自動車の場合)
あいうえ/かきくけこ/を 事業用車両
さすせそ/たちつてと/なにぬねの
はひふほ/まみむめも/やゆ/らりるろ
自家用車両
われ レンタカー
よ/EHKMTY(アルファベット) 駐留軍人用車両等

【軽自動車の場合】
事業用車両:りれ
レンタカー:わ
駐留軍:AB
そのほかのひらがな:自家用車両

なお、「お・し・へ・ん」の4文字は、発音のしにくさや縁起の悪さなどを理由に、登録自動車・軽自動車ともに使用されていません。

一連指定番号
一連番号は、「・・・1」〜「9999」まである4桁の数字です。とくに希望しない場合は、車両の登録を申し込んだ順番に振り分けられます。希望ナンバー制度を利用して、お好みの数字に指定することも可能です。

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ナンバープレートの種類(色・大きさなど)

ナンバープレートは、色・サイズによって種類が区別されています。さらに、特例として割り振られる仮ナンバーも。色・サイズの決まりや仮ナンバーについてみていきましょう。

色の種類

自家用 事業用
軽自動車 黄色地に黒文字 白地に緑文字
登録自動車 黒地に黄文字 緑地に白文字

ナンバープレートは、自家用・事業用どちらの用途であるかによって色が異なります。自家用車は黄色と黒、事業用車は緑色と白の配色です。

さらに、軽自動車と登録自動車によって、印字のカラーも区別されています。

大きさの種類

車の種類 サイズ
普通貨物自動車、普通乗合自動車 大型(横44cm×縦22cm)
一般的な自動車、軽自動車など 中型(横33cm×縦16.5cm)
一定の基準以上のバイクなど 小型(横23cm×縦12.5cm)

もっとも広く普及しているナンバープレートは、普通自動車や軽自動車に用いられる中型サイズのものです。大型サイズは、車両総重量が8t以上、もしくは最大積載量が5t以上の普通貨物自動車や、乗車定員が30人以上の普通乗合自動車などに取りつけられています。

小型サイズは、総排気量が125ccまたは定格出力が0.60㎾を超えるバイクなどに適用されます。

仮ナンバー
未登録の車や車検が切れてしまった車であっても、公道を走行するにはナンバープレートの設置が必須です。仮ナンバーは、そのような時に、臨時的に運行を許可する目的で交付されます。

「臨時運行許可番号標」とも呼ばれ、ナンバープレートに赤い斜線や赤い枠が入っています。仮ナンバー交付の許可が下りるケースと、対象車両は下記の通りです。

許可の対象 検査・登録・販売・整備・封印取付・試運転
対象車両 普通自動車・軽自動車・大型特殊自動車・小型自動車※

※250cc超のバイクも対象

仮ナンバーは、道路を走行する日の当日に、最寄りの市役所税務課などへ申請。臨時運行を終えたら、速やかに返却する必要があります。

ナンバープレートの種類(図柄・希望番号など)

ナンバープレートの種類は、申請方法によっても分類できます。

図柄ナンバー

画像出典元(左):国土交通省「地方版図柄入りナンバープレート(北海道知床)
画像出典元(右):国土交通省「全国版図柄入りナンバープレート 全国共通デザイン

図柄ナンバーとは、文字の背景部分が図柄でデザインされているナンバープレートです。県や市町村独自など地域ごとに異なる「地方版図柄入りナンバー」と、全国47都道府県の花をモチーフにした「全国版図柄入りナンバー」があります。さらに、2025年の日本国際博覧会を記念した「大阪・関西万博特別仕様」のデザインも。

図柄ナンバーを取得できるのは、自家用登録自動車・軽自動車、事業用登録車です。申し込み・入金から7日~15日程度で受け取りできます。寄付金として最低1000円を納めるとフルカラーのプレートが選択でき、モノクロであれば手数料のみで手に入ります。

金額:7,000~11,000円程度※
申し込み方法:図柄ナンバー申込サービスWebサイト(または、近くのディーラー、整備工場、行政書士へ相談など)

※登録自動車・軽自動車の場合の金額

希望ナンバー

希望ナンバーとは、一連指定番号(4桁)の数字を自分の好きな番号で申請、交付されるナンバーです。一般希望番号と抽選対象希望番号の2種類があり、後者の場合はとくに人気が高い番号に適用されます。抽選に申し込みをし、当選した場合に限りその番号の取得が可能です。

抽選対象となる希望番号は、地域によって異なります。全国一律の抽選番号には、1111や8888などのゾロ目を含む14種が指定されています。

金額:4,000~7,000円程度
申し込み方法:全国の希望番号予約センターの窓口、一般社団法人全国自動車標板協議会のWebサイトなど

一般ナンバー

一般ナンバーは、通常の申請で発行されるもの。一連指定番号(4桁)として、0001~9999までの数字が申請順に割り振られます。ナンバープレート代金は、中型でおよそ1,400円~4,000円と地域によって開きがあるので事前の確認が必要です。

金額:1,400円~4,000円程度※
申し込み方法:運輸支局・軽自動車検査協会の自動車検査登録事務所(軽自動車)

※中型ナンバープレートの価格

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ナンバープレートを変更する手順

引っ越しで車検証に登録している住所を変更するとき、希望ナンバー・図柄ナンバーに変更したいときは、ナンバープレートの変更手続きが必要です。また、ナンバープレートの盗難にあった場合や紛失した場合、破損した場合も、変更・再交付の手続きが必要です。
今回は引っ越して管轄の運輸支局が変わった場合、また希望・図柄ナンバーに変更する場合について紹介します。

※用途や状況により、必要手続きが異なる可能性もあります。申請前に必ず公式サイトをご確認ください。

引っ越しで住所を変更する場合

販売店に代行の手続きを依頼することも可能です。個人で行う場合は下記のような手続きが必要です。
1.必要なものを準備する

必要なもの

  • 車(ナンバープレート変更のため)
  • 車検証
  • 原因を証明する書面(例:住民票)
  • 車庫証明書
  • 変更登録申請書
  • 申請にかかる費用
  • 認印

など

申請書は、運輸支局で記入することも可能ですが、事前に作成しておくと手続きがスムーズ。運輸支局や軽自動車検査協会のホームページから、ダウンロードして入手できます。

住所や氏名変更と一緒に希望ナンバーへの変更も行いたい場合は、上記の必要書類に加えて希望番号の予約済証も持参しましょう。

2.車で管轄の運輸支局へ行く
必要なもので「車」と記載しましたが、実際に必要なのはナンバープレート。ただ普通自動車は自分で勝手にナンバープレートを取り外してはいけないため、運輸支局で変更します。

軽自動車には封印がないため、個人でナンバーを取り外し、軽自動車検査協会に行って手続きもできます。ただしその間、公道を走ることはできません。

3.必要なものを窓口で提出する
必要なものを提出し問題が無ければ、新しい車検証が公布されます。

4.自動車税事務所で申告する
運輸支局に自動車税事務所は隣接。必要な手続きを済ませ車検証を提出します。

5.新しいナンバープレートを交換(返納・購入)する
旧ナンバープレートを取り外し、交付窓口で新しいナンバープレートを買い、取り付けの作業を行います。

希望ナンバーに変更する場合

希望ナンバーに変更する場合はおおむね下記の手順。人気番号の場合は申し込み後抽選となりますが、その他の手続きは同じです。インターネットで申し込む方法について説明します。
1.専用サイトのフォームから申し込む
希望番号申込サービスから申し込みます。申し込みが完了するとメールが届く形です。

2.抽選対象番号の場合、抽選が行われる
人気ナンバーを取得する場合は、抽選を実施。人気の番号の抽選に漏れた場合は、再度抽選に申し込みもOKです。

3.交付手数料などを支払う
一般希望番号で申し込んだ人、抽選対象希望番号で申し込み当選した人は交付手数料を支払います。入金すると「入金を確認した」とメールが届きますので、入金できたかどうかチェックしましょう。

4.予約済証を受け取る
公布可能期間内に予約済証を受けとります。

5.運輸支局等で届出・登録を行う
下記、必要なものを提出します。

必要なもの

  • ナンバープレート
  • 車検証
  • 交付手数料
  • 希望番号の予約済証

など

6.ナンバープレートが交付される
ナンバープレートの交換作業をおこないます。

窓口で申し込む場合は、管轄の運輸支局(軽自動車検査協会事務所)で手数料などの支払いをしましょう。その後、希望番号の予約済証を受け取り、届出を行えば晴れて交付されます。交付までの期間は通常4~5日が平均ですが、字光式・ペイントなど種類により10日前後要する場合も。

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図柄ナンバーに変更する場合

インターネットで申し込む方法について説明します。

1.専用サイトのフォームから申し込む
図柄ナンバー申込サービスから申し込みでは、寄付情報の入力や交換を行うナンバープレートの選択をおこないます。申し込みが完了するとメールで通知がきます。

2. 寄付金と交付手数料を支払う
図柄入りナンバープレートは注文されてからの制作。入金から交付までには、10営業日程度かかります。

3.交換申請書のダウンロード・印刷を行う
専用サイトの「照会」ボタンからダウンロードができます。ダウンロード・印刷ができない場合は、予約センターに行く必要があります。

4.運輸支局等で交換申請書を確認してもらう
下記、必要なものを提出します。

必要なもの

  • ナンバープレート
  • 車検証
  • 交換申請書

など

5.ナンバープレートが交付される
ナンバープレートの交換作業をおこないます。

【参考】フレームでナンバープレートをカスタムするには

ナンバープレートは、市販のフレームを使ってカスタムできます。

ただし、ナンバープレートの表示については、法律で規定が定められています。自分の自由にカスタムしてよいわけではありません。そのため、市販のフレームを取りつける際は、まず、カー用品店や整備工場などプロに相談するのが安心です。

ナンバープレートに関する注意点

下記のような扱いは違反
  • シールやカバーで隠す
  • 回転させて設置する
  • 折り返して変形させる
  • 汚れ等で判読しにくくする
  • 理由なく取り外す

2021年10月1日より、ナンバープレートの表示についての規定が厳格化されました。上下・左右の向きや角度など、さまざまな規定を守る必要があります。フレームに関しては、一定の大きさを満たすもののみ使用可能です。

取りつけ方以外にも、シールやカバーでナンバープレートを覆ったり、理由なく取り外したりするのは違反にあたります。ルールに違反すると、懲役刑や罰金刑などの対象になる場合もあるので注意しましょう。

ナンバープレートについてよくあるQ&A

ナンバープレートについて多くの人がもっている疑問を、Q&A形式でご紹介します。

Q. ナンバープレートを再発行・変更しないといけないのはどんなとき?

A. 破損、紛失、盗難、転居があるときや、希望の番号・デザインに変更したいときです。

ナンバープレートを変更するときは、原則として古いものを返却する必要があります。紛失や盗難に遭った場合は返納できないため、理由書を添えて手続きを行いましょう。なお、盗難の場合は、まずは警察への被害届を出してください。

Q.ナンバープレートの変更にかかる時間は?

A. 変更の内容や手続きの状況により、かかる時間は異なります。

住所や名義変更などの場合、書類の準備が完了していれば手続き〜取得まで1日で完了することが多いです。

しかし、希望ナンバーや図柄ナンバーに変更する場合は、希望番号の抽選や予約などを行う必要があります。状況によっては、申し込みからナンバープレートが交付されるまでに、4~15日ほどかかることもあるためご注意ください。

Q.ナンバープレートの変更にかかる費用は?

A.普通自動車の場合、およそ1,400~11,000円の費用がかかります。

ナンバープレートの変更費用は、手続きを行う地域や登録自動車の重量などによって異なります。ベーシックなペイント式と比較すると、字光式や希望番号、図柄タイプなどは費用が高いです。

Q.ナンバープレートの変更はどこで行う?

A. 管轄の運輸支局、または軽自動車検査協会の事務所で行います。

登録自動車はお住まいの地域を管轄する運輸支局が窓口で、軽自動車は軽自動車検査協会の事務所で手続きします。

Q.ナンバープレートに人気の数字はある?

A. ゾロ目や縁起のよい数字などは人気が高い傾向にあります。

ナンバーワンの「1」、ラッキーセブンの「7」、末広がりの「8」など、縁起がよいといわれる数字は人気です。抽選でしか取得できない番号にも、風水的な意味合いから「3」や「5」などを用いた番号も多くみられます。

また2525(ニコニコ)や1122(いい夫婦)など、語呂合わせのよい数字も好まれて使われるケースが多いようです。

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Q.ナンバープレートにアルファベットもある?

A.分類番号の下2桁や、米軍関係者の車両などにアルファベットが使われています。

一部の4桁の一連番号を使い果たしたことで、分類番号の3桁のうち下2桁にアルファベットが用いられるようになりました。

また、米軍関係者の車両に主に使用され、Yは国内購入の個人所有、Eが非課税車両などそれぞれに意味があります。

Q.全国版の図柄入りナンバープレートって?

A. 全国47都道府県の花をモチーフにした、全国共通デザインのナンバープレートがあります。

全国版の図柄入りナンバープレートは、国土交通省が2022年度から交付しています。国民からアイデアを募り、寄付要素を盛り込むことでバリアフリー化、カーボンニュートラルなど社会環境の改善に資金を活かす取り組みの一環です。

図柄ナンバーについて詳しくはこちら

Q.特殊なナンバープレートがある?

A. 仮ナンバー・外交団用ナンバープレート・自衛隊用などがあります。

赤い斜線や赤枠が入った仮ナンバーは、未登録・車検切れなどの状態で公道を走行する車に交付されるナンバープレートです。

外交団体用のナンバープレートには、「領」や「外」と記載があります。外務省が公用のために交付したナンバープレートで、領事館や外交官関連の車両を意味しています。

このほか、自衛隊法が適用され6桁の数字で構成される、自衛隊用のナンバープレートもあります。

仮ナンバーについて詳しくはこちら

ナンバープレートに愛着がわくカーライフを満喫

ナンバープレートは、その車の識別し所有者を特定する役割があり、表示が義務づけられています。ナンバープレートに表示されているひらがなや数字にも、それぞれ大切な意味があります。住所や名義変更、希望ナンバーや図柄ナンバーに変更したいときは、手続きを行うことで新しいものに交換可能です。

また、ナンバープレートの表示方法は法律で細かく規定されているため、フレームでセルフカスタムするときはとくに注意しましょう。今回の記事を参考に、必要なときは正しくナンバープレートを変更し、充実したカーライフを満喫してください。