消しゴムや爪楊枝も活躍! クルマ7つのお悩み、正しい対処方法教えます
今までも紹介してきたように、日常的な愛車の手入れといえば、洗車をしてワックスやコーティングをかけてやることだろう。
ただ、頑固な汚れに遭遇したり、思わぬ劣化を発見したりすることもある。こういった部分が全体のイメージをくすんだものにして、次第に新車の輝きが失われていく原因になったりするからなんとかしたい。
黒い未塗装樹脂の白ボケや、ドアノブの細かいキズなど、どう対処していいかわからないことも多い。実際は深刻なようでいて、ちょっとしたテクニックやアイテムを使いリカバーできるだけに、正しい方法さえ知っていれば恐れることはなし。今回はよくある悩みの簡単対処法を紹介しよう。
目次
黒い未塗装樹脂が白くなってきた
ドアノブに付いた無数のキズ
塗装にこびりついた虫の死骸や鳥のフン
ナンバーのくすみや水アカ付着
少しでも目立たなくするタッチペン使い
拭いても出てくる、ドアについた靴の跡
革巻き部分の色はげ
黒い未塗装樹脂が白くなってきた
一時は減っていたが、最近はSUVの流行もあって、採用されることが増えてきたのが黒い樹脂。塗装がされていないことから、無骨なイメージをプラスするのにもってこいの素材だ。またワイパーの付け根に付いているパネルなども同様の素材を使用している。
実際に悩んでいる方も多いと思うが、塗装されていないこともあって、次第に白っぽく劣化してきてしまうのは避けられない。紫外線や熱などの影響なのだが、いずれにしてもみっともなく見えてしまうのでなんとかしたい。
昔からの対処方法としては樹脂用の保護ツヤ出し剤を塗るのが一般的。ただ、これは油分を塗るだけなので、次第に落ちてきてしまい、元の白ぼけになってしまうのが欠点だった。
そこで使うのが最近増えている樹脂用のコーティング剤で、塗装用と同じガラス系があるのでこれを使えば1年以上は黒々としたツヤを維持できるのでオススメだ。ライトのレンズなど、透明な樹脂にも使えるものもあるので、ひとつ持っているといいだろう。
ドアノブに付いた無数のキズ
ドアノブのところをよく見ると、ボディ側のくぼんでいるところがキズだらけになっていることが多い。無数に付いているし、どう見てもキズなので落とすのは難しいと思いがち。キズだらけになっちゃった……、と落ち込むこともある。
そこは心配するなかれ! 実はこれ、キズではなくて、ノブに手をかけたときに爪がこすれて付いたもの。
つまり塗装にダメージは及んでいないので、落とすのは簡単だ。使うのはコンパウンドで、荒目でなくても超微粒子で十分落ちる。これを適量、布に付けてこするだけでどんどんと落とすことができて、ピカピカになるので、気になっている方はぜひトライしてみてほしい。
塗装にこびりついた虫の死骸や鳥のフン
夏の夜に高速道路を走るとフロントまわりを中心に付きやすいのが虫の死骸。また鳥のフンは気がついたら塗装の上に付いていて、気分的にもよろしくない。
どちらもすぐに落とせば柔らかいので問題ないのだが、乾燥してしまうと塗装にこびりついて取るのが大変になってしまう。無理に取ろうとすると、塗装に細かいキズが付いてしまうことがあるし、放置すると成分的に塗装へダメージが及ぶこともあるので見過ごすこともできない。そもそも見た目がよろしくない。
乾燥してしまったものを取り除くには、水で濡らしたティッシュを乗せてしばらく放置。そうすると水分でふやけてくるので、力を入れなくても取り除けるハズ。鳥によってはフンに菌が含まれていることもあるが、ティッシュなのでそのまま捨てればいいのもメリットだ。
ナンバーのくすみや水アカ付着
黒いところは黒々と。白いところはすっきりと白にするのが見た目をグッと引き締める基本となる。白い部分で重要なのはナンバープレートで、けっこう見落としがちな部分でもある。
当然のことながら、常に雨風にさらされているし、洗車するときも洗われないこともあるし、ワックスやコーティングとなるとなおさらだ。
しかし白い部分は段々と黒ずんでくるのは気になる。シャンプーである程度汚れは落ちるものの、すっきりときれいにはならない。そこで使うのが消しゴムだ。少々手間だが、普通に使うように、こすっていくだけで、表面の汚れが落ちて純白になってくる。
コンパウンドでも同じ、と思うかもしれないが、問題は緑の文字の部分で角が剥げやすいため、コンパウンドを使うのはリスクと手間があるのだ。その点、消しゴムであればダメージは少なくて、安心して使える。
少しでも目立たなくするタッチペン使い
飛び石やぶつけたとき、塗装がかけてしまったのをリカバーするために使うのがタッチペンだ。純正色と同じ色が売られているので、理屈的には塗れば元に戻るハズ。
しかし、使ったことがある人ならわかるだろうが、実際のところはほぼうまくいかない。色が合わないという以前に、うまく塗れないというのが正しいだろう。
付属の筆が大雑把な感じだからで、小さいキズに対してピンスポットで塗ることができないというのが理由だ。正しい使い方として、塗料皿と面相筆を用意するというのがあるが、少々大げさになってしまう。
そこで用意するのが爪楊枝で、先端に少し塗料を付けてキズに対してチョンチョンと刺すようにするとはみ出したりせずに、そこそこうまくいく。この「そこそこ」が大切で、欲を出すと失敗するので、キズが埋まればいいや、でと割り切ることが重要だ。
拭いても出てくる、ドアについた靴の跡
いつまでも消えないので気になるのが、ドアの内側に付いた靴の跡。乗り降りするときに当たるのが原因だ。泥や土なので簡単に落ちると思いきや、拭いても取れないし、水拭きすると一旦は消えるものの、乾くとまた出てきてイライラさせられることもある。
簡単にスッキリ落とすのにはナンバー同様に消しゴムがオススメ。なぜ落としにくいかというと、粒子が細かいうえにドアパネルの表面は細かいシボ(ザラザラの処理)になっていて、そこに入り込んでしまうから。消しゴムであれば汚れをくっ付けて取り除くので、跡も残らずスッキリと落とすことができる。
革巻き部分の色はげ
最近は実用車でも質感を重視して、革巻きのステアリングやシフトノブを採用していることがある。見た目も触り心地もいいのだが、問題は使っているうちに剥げてくるということで、こうなってくると逆にみっともなかったりする。
革製品は色を付けて作られているので、塗り直せばいいというか、塗り直すしかないのだが、問題はどうやってやればいいのかだ。ホームセンターには専用の革染めケミカルも売られているが、大げさだし、そこまで費用をかけるのも抵抗があったりする。
そこで使用するのが、家庭によくある革靴用のクリーム。色が付いているのを用意して塗り込み、乾拭きをして仕上げれば元の黒々とした感じが戻ってくるし、革用なので安心して使用できる。注意点としては、乾拭きをよくしないと余分なクリームで手が汚れることがあるので、布に色がつかなくなるまでしっかりと拭き上げるようにしよう。
(文:近藤暁史)
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