カーライフ最大の悩み!? 嫌~な車内臭をなんとかしたい! ・・・カーアイテム活用術

  • クルマのエアコンフィルター

クルマだけでなく、家庭など、生活の場で問題になるのが悪臭だ。強烈ならば対策も立てやすいが、ドアを開けたなんとなく臭ってくるレベルだと、発生源はわからないし、そもそも日々接している当事者は気づいていなかったりする。他人のクルマに乗せてもらったり、家に入ったりしたときに経験はあるはず。逆の立場からすると、臭っていないか、気になってしまうことも多い。

悪臭の原因はふたつあって、まずはニオイが出るものを乗せたりしたとき。いわゆるニオイ移り。そしてもうひとつが、フロアやシートの隙間などに溜まったゴミが腐敗して繁殖した雑菌によるもので、カビ臭いとか、すえたニオイがするというのはこちらのパターンだ。付着したタバコの煙や社外から入ってくる排気ガスも含まれる。

前者はしばらくすれば消えるので大きな問題ではない。問題は後者で、悪臭の元を取り除かないと問題は解決しないのでやっかいだし、そもそもどこから臭ってくるのかは非常にわかりにくい。

そこで、今回は車内をエアコン、布、樹脂というようにパートで分けて、アイテムを駆使することでより効果の高い消臭を目指してみた。湿気の多い、梅雨どき、そして夏の前に対策をしておこう!

定期的な車内清掃は基本中の基本

  • 車内にはお菓子の食べかすやゴミなどが溜まっている

    視線を落として、シートの下やすき間を見ると、お菓子の食べかすやゴミなどが溜まっていることがある。湿気が加わると雑菌や悪臭が発生しやすくなる

すでに当シリーズで紹介した車内清掃は定期的に行いたい。やはり汚れは悪臭発生の一番大きな原因だけに、取り除くのは大切なこと。消臭対策をするにしても、まずは根本的な対策をしてからではないと意味はない。毎月行うのがベストで、時間がない場合は季節ごとでもいい。家は小まめに掃除をするのに、クルマはめったにしないというのはよく考えたら不衛生なことと心得てほしい。

  • 車内臭対策は、掃除がけや拭き掃除が基本

    掃除機がけや手でよく触れるところの拭き上げなどは定期的に行いたい。消臭の基本でもある

車内臭のお悩み解消STEP① エアコンは悪臭発生源の永遠トップ!?

内部に入り込んだゴミや汚れが腐敗

エアコンはかなりよくなったとはいえ、悪臭の発生源として君臨している。原因は簡単で、内部にゴミが入り込んでそれが腐敗したりするから。クルマ用も家庭用も基本的には同じで、冷気を作る部分がラジエータ状になっているため溜まりやすいのが問題。

家庭の場合、表のフタを開けると汚れが内部に入らないようにフィルターが付いていて、定期的に清掃しているはず。家庭では室内の空気を取り込んでいるだけなのでまだいいが、クルマは外気も入ってくるから環境としてはさらに厳しい。

しかもクルマの場合、フィルターが付いたのはここ20年ぐらいのこと。それまでは内部にゴミが入り放題だったので文字通りの悪臭が発生することが多く、困った経験がある方も多いのではないだろうか。

エアコンのフィルターも1年毎に点検

では、最近のエアコンはフィルターが付いているから大丈夫かというと、こちらも家庭用で経験があるようにすり抜けたりして、内部に入り込んでいることもある。つまり量は減ったけど、なくなったわけではないし、フィルターの交換を怠ればこれ自体が悪臭発生源になってしまう。

まず対策としてはフィルターの定期点検と交換。使用する場所によるが、今や1年間を通じてエアコンを使うだけに予想以上に汚れるので、1年毎の点検を実施。汚れていると清掃では元に戻らないので、新品に交換するのが基本となる。この際、消臭や抗菌タイプを選んでみるのもいいだろう。

そのほか、エアコンフィルター専用の消臭グッズも最近出ているのでこれを利用するのも手だ。

  • カーエアコンのフィルター

    エアコンフィルターは通常、グローブボックスの奥にある。DIYでも簡単に点検や効果はできるのでぜひ試してみてほしい。外したら届く範囲を拭いておくといい

  • 高性能タイプのカーエアコンのフィルター

    スタンダードタイプでも構わないが、健康にも関わるのでPM2.5やウイルス、花粉などを除去できる高機能タイプがオススメ

  • エアコンの消臭アイテム

    消臭抗菌効果のあるわさびを使用したエアコン消臭アイテムはフィルターに取り付けて使う。効果は12カ月持続する。最近は日産の純正としても販売しているのでディーラーでも購入可

  • エアコンの吹き出し口は綿棒で掃除すると便利

    エアコンの吹出口も綿棒を使って届く範囲でいいので定期的にきれいにする。ザッとやっただけでもこんなに汚れが取れた

車内臭のお悩み解消STEP② 消臭アイテムを駆使して、悪臭を除去

目的や使い方を整理! 闇雲に使うなかれ

世の中にはクルマ用に限ってみても、さまざまな消臭グッズがあって、なんとなくニオイが消えそうという感じで買ったりしがち。それでは効果を最大限に引き出せないこともある。

といっても難しいことはなくて、タイプ別で考えるとわかりやすい。タイプは大きく分けてふたつ。ピンスポットで局所に使うか、車内全体を丸ごと消臭するかとなる。

前者はスプレータイプが多くて、普段から手で触ったり、体が触れたりするような、悪臭が出やすいところに使うと効果的。成分も光触媒などさまざまで、消臭力はかなり高い。

もうひとつがシートの下などに置くタイプで、長期的に車内全体をじっくりと消臭してくれる。ニオイが気になる場合は、発生源となっている部分にピンスポットでスプレーしつつ、設置タイプで全体の悪臭を軽減するといいだろう。

  • スプレータイプの消臭スプレー

    ステアリングやシート、フロアマットなど、雑菌の温床になりそうなところにスプレー。光触媒のものはUVカットガラスだと効果が半減するので注意したい

  • 設置タイプの車内の消臭アイテム

    設置タイプはシートの下やトランクなどに置くと効果的。中の薬剤がなくなると効果がなくなるので交換する

  • スチームで車内臭を消臭するアイテム

    スチームで車内を丸ごと消臭、除菌するタイプもある。大ワザにはなるものの、薬剤がすみずみまで届くので効果的

アルコールは使っていい?

悪臭の原因のひとつが雑菌などとなると、思い浮かぶのがアルコールによる消毒だ。コロナのときに入手したアルコールが手元に残っている方も多いだろう。

効果としてはあるものの、問題は素材への影響で、樹脂や布などはシミになる可能性もある。どうしても使いたい場合は、目立たないところでテストして問題がないことを確認してから使用するといいだろう。

車内臭のお悩み解消STEP③ 空気を科学的にクリーンに

ドリンクホルダーに入れて電源をオン

家庭用のエアコンや空気清浄機などで聞くことが多い「プラズマクラスター」や「ナノイー」。カビ菌の除菌やウイルスや菌の作用を抑えてくれる機能だが、最近のクルマには標準装備で付いていることも多い。エアコンの内部、そして風に乗せて車内を除菌してくれるから頼もしい。

標準装備として付いていなくても、車内に置いて使えるタイプも出ている。ドリンクホルダーにはまるサイズなので置き場所に困ることもなく、あとはシガーソケットから電源を取るだけなので、簡単にクリーンな車内環境をキープできる。

  • 車内に置くタイプのナノイーとプラズマクラスターの発生機

    ナノイー、プラズマクラスター両方ともこのように車内に置くタイプが出ている。価格も1万円ほどで入手しやすい。化学的にクリーンにしてくれるのは安心

(文、写真:近藤暁史)

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