アウトドアブームの要、収納力アップ!・・・カーアイテム活用術

  • ルーフキャリアのイメージ

    (c)カーメイト


アフターコロナの現在も続くのがアウトドア、そして車中泊のブーム。クルマで出かけるにしても、ただの移動手段としてだけでなく、目的地での活動拠点としても活用しようという風潮はすっかり根付いたと言っていい。そうなると、クルマの使い勝手という点で重要になってくるのが、収納力だ。

もちろんクルマには大小はあれ、ラゲッジが備わっているので荷物を積むことはできる。ただし、車内をあれこれ活用しようとなると足りないこともある。たとえば車中泊する場合、シートを倒して寝ることになるのでラゲッジも使用することが多く、そうなると荷物の置き場所に困るということになってしまう。移動中も積んだものが崩れたり、倒れたりするのは危険だし、あとで取り出す際に混乱したりもする。

そこで収納力をアップしたいのだが、レベルや方法はいくつかあって、一気に量を増やしたいなら、ルーフボックスとなる。最近ではリヤに付けるヒッチキャリアも見かけるようになってきた。そのほか、気軽なところでは車内を整理整頓したり、デッドスペースを活用できるアイテムも増えてきているのも注目だ。基本的なポイントから最新の収納事情、押さえておきたい注意点まで紹介しよう。

  • ルーフボックス

    ルーフボックスは、サイズにもよるがキャンプ道具一式が収められ、それを車外に積めるのはメリットだ(c)カーメイト

収納のお悩み解消STEP① ルーフボックスの選び方

ルーフボックスだけでは装着はできない

収納力を一気にアップさせることができるのがルーフボックス。休日の高速道路ではルーフに載せて走っているクルマをよく見かけるし、オートキャンプ場でも同様だ。大きなサイズであれば、家族4人分のキャンプ道具を入れることもできるので人気なのもうなづける。

ただし、ルーフボックスだけでは装着できないので注意が必要だ。ベースキャリアと呼ばれるステーを付けて、そこに固定するというのが基本的な方法だ。
このベースキャリアを付けてあればルーフボックスだけでなく、スキー&スノボキャリアや自転車用キャリアが付けられるので便利ではある。

さらに問題はベースキャリアの固定方法。以前からスタンダードなルーフレールが付いていれば楽だが、最近のクルマはデザイン重視もあって形状はさまざま。ルーフレール装着も含めてだいたい4タイプに分かれるので、事前に取り付けたいクルマがどうなっているのかを見ておきたい。

また最大の収納力を発揮してくれるルーフボックスにも金額以外にデメリットや欠点がある。まず使わないときのことまで考えておきたい。けっこう聞くのが「ルーフに載っているときそれほど感じなかったけど、下ろしてみたらかなり大きく感じる」ということで、使わないときの置き場所は購入前に確認しておきたい。そのほか、走行時の空気抵抗が増えるので燃費が悪くなったり、不快な風切音が出たりするなどもデメリットのひとつとなる。

  • ルーフレールがあるルーフボックスの装着イメージ

    ルーフレールがあればベースキャリアやルーフボックスの取り付けも容易だ

  • 輸入車におおいねじ込み式のベースキャリア

    輸入車に多いのベースキャリアはねじ込み式。そのほかルーフの両端に引っ掛けるタイプなどもあるので、事前に確認しておきたい

  • カートのように持ち運べるルーフボックス

    最近では外して、カートのように持ち運べるボックスも登場。ニーズに合わせて進化している(c)カーメイト

耐荷重に注意

ボックス購入時、装着時の注意点はいくつかあって、ルーフから大きく飛び出るサイズはダメであったり、耐荷重も問題。

ルーフの荷重はクルマによって異なるが、内部に強靭な骨格があるわけではないので50kgから75kgぐらい、軽自動車ではこれよりも少ないこととなる。これはアタッチメントやボックス自体の重量も含めてなので、実際に積めるのはもっと少なくなる。

収納のお悩み解消STEP② 四角いボックス(コンテナ)に入れて積む

ルーフボックスの代わりにコンテナを積むのもありだ。専用品でもいいし、ホームセンターで売っているボックスでもいい。それをルーフに載せてネットでしっかりと固定する。こちらのほうが使わないときの置き場所に困らないし、必要とあらば別の用途に使ってもいい。ただ、ベースキャリアだけでなく、ボックスを載せるためのルーフデッキが必要となるのは致し方ない。

またボックスの場合、リヤに付けるヒッチキャリアにも載せられる。ヒッチキャリアとは最近見かけるようになったキャリアのひとつで、車体後部に付けられた台状のもの。一見すると違反に見えるが、これは「指定部品」に認定されており、取り付けは溶接やリベットではなく、ボルト止め。そしてナンバープレート、テールランプなどを遮らなければ問題はない。自転車のような大物も簡単に積めるし、使わないときははずしておけるなどで、人気が高まっている収納アイテムだ。

  • ヒッチキャリア

    ナンバーやライトが見えるないと違反で取り締まりの対象となる。自転車を積むと見えなくなることが多いので注意が必要だ(c)カーメイト

収納のお悩み解消STEP③ デッドスペース、頭上を活用せよ

車外はもちろん、車内にも当然荷物は積むので、ここでも収納力が問題になってくる。ただし、車内には人も乗ったりするので限りがあるのもまた事実。そこで隙間なくなど、効率よく積むことが重要になってくる。スペースという点で注目なのは天井まわりで、よほど荷物を積み上げない限りはスペースが空いているはず。

問題はここにどうやって積むかで、専用のネットやバーがあるのでこれを付けるといいだろう。大物は無理としても、細々としたものをすっきりと収納できる。

  • ルーフネット

    装着も引っ掛けるだけで簡単。使わないときは外して畳めばいいので、邪魔にならないのもいい(c)カーメイト

収納のお悩み解消STEP④ 純正アクセサリーでもアイテムを用意

アウトドアなどがレジャーとして定着しているだけに、純正アクセサリーでも収納アイテムが用意されているのは最近の傾向だ。より効率よく積むにはラゲッジの床を二重にして上下に荷物を積めるようにするラゲッジボードなど使い勝手もいい。この点は純正ならではの強みだろう。

また最近では純正でフックがいくつも設置されているクルマも増えているので、ロープやベルトを用意しておいて、これらをうまく利用して固定すると安全だ。

  • カローラクロスのラゲッジルーム

    こちらはカローラクロスのラゲッジボード。当然だが、ジャストフィットでマッチングに違和感はない(c)TOYOTA

元祖収納、ドリンクホルダーの逆襲

今や世界で使われている、日本発の収納ツールと言えばドリンクホルダー。純正で装着されていることもあって、以前ヒットとなってからは後付けの社外品はあまり注目されていなかったように思う。それが最近、活気が戻ってきている。

理由はいろいろとあって、デザイン重視で純正のドリンクホルダーの使い勝手があまりよくないことや、猛暑で冷たい飲み物への需要が高まっているからというのもあるだろう。後付けだとエアコンの吹出口前に付けられるので飲み物を冷やすことができる。車種専用も増えていてデザイン面も違和感がないのも最近の傾向だ。

  • カローラ専用のドリンクホルダー

    カローラ用のドリンクホルダー。メッキトリムが入っているなど、マッチングも上々だ(c)カーメイト

文:近藤暁史 画像協力:カーメイト

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