中古車の自動車重量税とは?税額の決まり方・支払うタイミング・注意点をわかりやすく解説

  • 自動車重量税タイトルイメージ

中古車を購入・所有する際には、車両価格だけでなく、税金や保険料、車検費用など、さまざまな費用がかかります。こうした中で、意外と見落とされやすいのが「自動車重量税」です。

自動車重量税は、車検のタイミングでまとめて支払う税金。クルマの重さや新車登録からの年数によって税額が変わる点がポイントです。中古車の場合、車両価格が似ていても車種や年式の違いによって重量税の負担に差が出ることがあり、事前に仕組みを知っておかないと想定外の出費につながることもあります。

本記事では、中古車の自動車重量税について、制度の基本的な考え方をはじめ、税額が決まる仕組みや支払うタイミング、注意しておきたいポイントを解説します。

自動車の車両重量に応じて課税される税金、自動車重量税とは

  • 自動車重量税イメージ

自動車重量税とは、自動車の車両重量に応じて課される税金です。
「自動車税(種別割)」と異なり、車検の際にまとめて支払う税金で、普通車に加えて軽自動車や小型二輪車なども対象となります。また車両重量だけでなく、新車登録からの年数による経過重課(13年超、18年超など)や、環境に配慮したエコカーに対する減免制度(エコカー減税)が適用される場合もあり、中古車では支払額が変わる要素が複数あります。

自動車重量税と自動車税(種別割)との違い

  • 自動車重量税と自動車税の違いイメージ

自動車にかかる税金の中で、特に混同されやすいのが「自動車重量税」と「自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)」です。どちらも車を所有していると発生する税金ですが、課税の考え方や支払うタイミングは異なります。自動車重量税は車両の重さに応じて課される税金で、車検のタイミングでまとめて支払います。そのため毎年支払うものではなく、車検がある年にのみ発生する点が特徴です。

一方、自動車税(種別割)は、普通車の場合は排気量を基準に、軽自動車の場合は定額で課税される税金です。地方自治体に納める地方税で、原則として毎年1回、継続的に支払う必要があります。

中古車であっても、この2つの税金はどちらもかかります。ただし、重量税は車検がない年には支払いが発生しないのに対し、自動車税(種別割)は毎年必ず発生します。この違いを理解しておくことで、中古車購入後の維持費をより正確に把握しやすくなります。

中古車でも重量税はかかる?支払うタイミングと年数の考え方

中古車であっても、自動車重量税は必ずかかります。中古車だからといって税額が安くなったり、重量税そのものが免除されたりすることはありません。自動車重量税は「新車か中古車か」ではなく、車検や登録など所定手続きのタイミングで課される税金です。

中古車の場合、重量税を支払う主なタイミングは次のとおりです。

  • 中古車を購入後、最初に迎える車検時
  • その後は、2年ごとの継続車検時

なお「車検付き」と表示されている中古車であっても、次回の車検時には改めて重量税の支払いが発生します。

また自動車重量税は、どの手続きで支払うかによって、まとめて支払う年数が異なる点にも注意が必要です。新車購入時や、中古車であっても新規登録を行う場合には、次回の車検までの年数分(新車購入時は3年分、中古新規登録時は2年分)の重量税がまとめて課税されます。

一方、車検が残っている中古車を購入する場合は、次回の車検時に2年分を支払うことになります。そのため、中古車の重量税を考える際は、「基本は2年分」という前提で理解しておくと、税額表や金額の説明を整理しやすくなります。

多くの場合、重量税は車検費用の内訳に含まれて請求されるため、個別に納税している意識を持ちにくい税金です。その結果、「いつ、いくら支払っているのか分かりにくい」と感じる方も少なくありません。中古車の維持費を正しく把握するためには、重量税が車検ごとに発生する固定費のひとつであることを理解しておくことが大切です。

重量税の税額はどう決まる?車両重量・年式・減税の仕組み

  • 自動車重量税の算出イメージ

中古車の自動車重量税は、主に次の3つの要素によって税額が決まります。

  • 車両重量
  • 新車登録からの経過年数
  • エコカー減税の対象かどうか

購入価格の高い・安いとは直接関係なく、これらの条件によって税額が決まる点が特徴です。それぞれの要素について、順に確認していきましょう。

▶︎ 自動車重量税の目安(普通車)

以下は、国土交通省が定めている自動車重量税の制度区分(車両重量0.5トン刻み・新車登録からの経過年数区分)に基づいた、自家用乗用車(普通車)の重量税額の目安です。いずれも、継続車検時(2年分)・本則税率を前提としています。

車両重量 13年未満 13年経過車 18年経過車
~0.5t 8,200円 11,400円 12,600円
~1.0t 16,400円 22,800円 25,200円
~1.5t 24,600円 34,200円 37,800円
~2.0t 32,800円 45,600円 50,400円
~2.5t 41,000円 57,000円 63,000円
~3.0t 49,200円 68,400円 75,600円

参考:国土交通省 自動車重量税額について【継続車検を受ける場合】
※2026年3月現在

このように、自動車重量税は車両重量が重くなるほど高くなり、さらに新車登録からの経過年数が長くなるにつれて税額が引き上げられる仕組みになっています。中古車の場合は同じ車両重量であっても、年式の違いによって車検時の負担額に差が出る点には注意が必要です。上記は、エコカー減税が適用されない場合の目安です。実際の重量税額は、車両重量、初度登録年月、エコカー減税の適用有無、検査期間などの条件によって異なります。

正確な自動車重量税額を知りたい場合は、国土交通省が提供している公式サービス「次回自動車重量税額照会サービス」を利用することで、車両ごとの最新の税額を確認できます。
(参考:国土交通省 自動車重量税額について)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000076.html

▶︎ 軽自動車の重量税の目安

軽自動車の自動車重量税は、普通車とは異なり車両重量による区分はありません。税額は定額で、新車登録からの経過年数によって決まります。

以下は、国土交通省の制度に基づく、軽自動車(自家用)の重量税額の目安です。いずれも、継続車検時(2年分)・本則税率を前提としています。

  • 新車登録から13年未満:6,600円
  • 新車登録から13年経過:8,200円
  • 新車登録から18年経過:8,800円

参考:国土交通省 自動車重量税額について【継続車検を受ける場合】
※2026年3月現在

軽自動車は普通車のように車両重量で税額が変わることはありませんが、新車登録から13年、18年を超えると重量税が引き上げられる点は共通しています。そのため軽自動車であっても、年式が古くなるにつれて車検時の税負担は増えていきます。中古の軽自動車を選ぶ際には車両価格の安さだけで判断せず、次回以降の車検で支払う重量税も含めて検討することが大切です。上記は、エコカー減税が適用されない場合の目安です。

正確な自動車重量税額を知りたい場合は、国土交通省が提供している公式サービス「次回自動車重量税額照会サービス」を利用することで、車両ごとの最新の税額を確認できます。
(参考:国土交通省 自動車重量税額について)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000076.html

▶︎ エコカー減税と中古車の重量税

一定の環境性能を満たすクルマは、「エコカー減税」の対象となり、自動車重量税が免税または軽減される場合があります。これは、排出ガス性能や燃費性能に優れたクルマの普及を目的とした制度です。

エコカー減税は新車購入時に適用されるケースが多い制度ですが、中古車であっても、新車登録時に適用された減税の有効期間が残っていれば、次回の車検時まで減税の対象となることがあります。ただし、すべての中古車が対象になるわけではありません。減税の有無や内容は、車種やグレード、登録時期、環境性能の基準によって異なり、同じ車名であっても条件が変わることがあります。中古車を購入する際には、販売店に確認したり、車検証の情報をもとに調べたりして、エコカー減税が適用されるかどうかを事前に確認しておくことが重要です。

自動車重量税の支払い方法

前述のとおり、自動車重量税は毎年支払うものではなく、登録や車検の手続きにあわせてまとめて支払う仕組みになっています。クルマの所有者が税務署などに直接納付するものではなく、車検や登録の流れの中で、他の費用とあわせて精算されるのが一般的です。ここでは、中古車を購入・所有する中で自動車重量税がどのような形で請求され、どのように支払われるのかを整理します。

▶︎ 見積書・請求書での記載位置

自動車重量税は多くの場合、車検費用の内訳に含まれ「法定費用」として請求されます。法定費用には、重量税のほかに自賠責保険料や印紙代などが含まれており、これらはまとめて自動車販売店や整備工場に支払う形になります。車検の見積書や請求書では、重量税は次のように記載されるのが一般的です。

  • 「法定費用」の項目内に含まれている
  • 「自動車重量税」として金額が明示されている
  • 自賠責保険料や印紙代などと並んで表示されている

車検費用を確認する際は、法定費用の内訳に自動車重量税が含まれているかを意識して見ることで、維持費の内訳を把握しやすくなります。

▶︎ 車検時における重量税の支払いの流れ

中古車の車検時における、自動車重量税の支払いに関する基本的な流れは、次のとおりです。

まず、車検を受ける際は、自動車販売店や整備工場に手続きを依頼します。依頼を受けた販売店や整備工場が、陸運局での検査や必要書類の提出など、車検に関する一連の手続きを進めます。この過程で、自動車重量税を含む法定費用の金額が確定します。

その後、車検にかかる費用として、次のような項目を合算した金額が請求されます。

  • 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代など)
  • 整備費用・点検費用(工賃や部品代など)

これらをまとめて販売店や整備工場に支払う形となり、自動車重量税も法定費用の一部として精算されます。販売店や整備工場は、預かった法定費用をもとに国へ重量税を納付するため、クルマの所有者自身が重量税だけを切り分けて支払ったり、別途手続きを行ったりする必要はありません。

中古車でも対象になる自動車重量税の還付制度

  • 自動車重量税の計算イメージ

自動車重量税には一定の条件を満たした場合に、すでに支払った税金の一部が戻ってくる「還付制度」があります。これは車検時に前払いしている重量税のうち、使用しなかった期間分を精算する仕組みです。

具体的には、車検期間が残っている状態で廃車にした場合や、永久抹消登録・一時抹消登録などの手続きを行った場合に還付の対象となります。このタイミングで残っている車検期間に応じて、未経過分の重量税が月割りで計算され返金されます。

この還付制度は、中古車であっても適用されます。新車・中古車の別は関係なく、重量税を支払ったあとにクルマを使用しなくなった期間があれば、還付を受けられる可能性があるという点がポイントです。

なお、還付を受けるためには、廃車や抹消登録の手続きを適切に行う必要があります。自動的に返金されるものではないため、解体業者や販売店、手続きを代行する業者に確認しながら進めることが大切です。中古車を短期間で手放す予定がある場合や乗り換えを検討している場合には、重量税の還付制度があることを知っておくだけでも、無駄な支出を防ぎやすくなるでしょう。

中古車の自動車重量税を理解し、維持費の全体像を把握しよう

中古車の自動車重量税は車検のタイミングで必ず支払う税金であり、車両重量や新車登録からの年数、そして環境性能によって税額が決まります。特に年式が古いクルマでは経過年数による重課が適用され、想定よりも税負担が大きくなる可能性がある点には注意が必要。

中古車は車両価格が安いというメリットがある一方で、重量税をはじめとした税金や維持費を含めて考えなければ、結果的に割高になるケースもあります。そのため購入時には価格だけを見るのではなく、次回の車検時にかかる重量税や今後の維持費全体を把握しておくことが重要です。

自動車重量税の仕組みをあらかじめ理解しておくことで購入後の支出をイメージしやすくなり、想定外の出費を防ぎやすくなるはずです。中古車選びでは、税金を含めたトータルコストを踏まえた判断が納得のいくカーライフにつながります。

(文:GAZOO編集部 写真:Shutterstock)