【超初心者向け!】クルマのエンブレムの見分け方 ~時代の空気を感じる固有エンブレム編~

クルマ超初心者に向けて、エンブレムの見分け方をお伝えする本講座。今回はモデルチェンジをして生まれ変わったトヨタ車の固有エンブレムを新旧交えてご紹介する。それぞれの時代の空気を感じながらチェックしてみよう。それでは、授業を始める。

マークⅡ

トヨタの歴史とは切っても切り離せない「マークⅡ」のエンブレム。中央から光を放つその意匠に、輝かしい未来を目指して人々が突き進んだ高度経済成長時代の息吹を感じさせる。筆者はその時代に生まれてはいないが、勝手に想像して郷愁に誘われるくらいなのだから、相当なものである。まさにエンブレムの文化遺産。

マークX

こちらはマークⅡの後継モデルとして登場した「マークX」のエンブレム。マークⅡのエンブレムを味わった後にこれを見ると、一気に現代に引き戻される。グリルと一体化しているあたりなど実に今っぽいが、50年後の未来にはこれもまたレトロなデザインになっているのかもしれない。

グランビア

さてこちらは、95年に発売されたトヨタのワンボックスカー「グランビア」のエンブレム。ちょっと“ワルそうな感じ”がする意匠だが、実は筆者、このエンブレムに通じるモチーフを知っている。それは当時、若者の間で流行っていて、あの野球のイチロー選手もお気に入りだったHIPHOPアーティスト「dj honda」のロゴだ。これも時代の空気か、それとも筆者の単なる思い込みか。気になる方は調べてみては?

アルファード

最後は「グランビア」などのハイエース系モデルを統合し、後継モデルとして2002年に登場した「アルファード」のエンブレム。ギリシャ文字で、物事のはじめを意味する「α」がデザインのモチーフだ。「グランビア」同様の“ワルそうな感じ”は継承されており、血の流れには抗えないことが良くわかる。“ワル”はいつの時代も不変ということか。

一つの物語の中で世代が移り変わっていく様を見ていくのはドキドキするもの。ドラマや映画と同じように、エンブレムの物語にも人を惹きつける何かがあると筆者は信じてやまない。本日はこれまで。それでは、起立、礼、さようなら!

(根岸達朗+ノオト)

[ガズ―編集部]

MORIZO on the Road