ホイールが「ツライチ」ってどういう意味?

クルマのドレスアップやチューニングの第一歩として行われることの多いホイール交換。今では新車のオプションカタログの中に多くの種類のホイールが載っていたりして、かなり市民権を得た印象がありますね。そんなホイール交換のときに聞かれるのが「ツライチ」という言葉。果たしてツライチとはどういう意味なのでしょうか?

「ツライチ」=「面一」

「ツライチ」を漢字で書くと「面一」と書き、ボディ(フェンダー)部分とホイールの面の位置が同じ位置に来る状態のことを指します。つまり、ボディの外側ギリギリの位置に来るようなホイールを履くことが「ツライチ」ということになります。

このツライチ、元々はレーシングカーがトレッド(左右の車輪の中心間距離)を広げコーナリング性能を高めるために、ギリギリまでホイールを外側にセットしたのがはじまりと言われています。

ここで注意が必要なのが、ボディからタイヤやホイールがはみ出てはいけないということ。厳密に言うとはみ出してはいけない範囲が決められているのですが、無用なトラブルを避けるためにもサイズ選びは慎重にしたいところです。

タイヤホイール専門店などでは車種ごとに豊富なデータを持っているところもありますので、迷ったらプロにお願いすることも大切です。また、車種によってはフェンダーギリギリサイズのホイールを履くと、ボディやバンパーの取り付け部分に接触してしまう恐れもあるため、ホイールや足回り以外にボディ側の加工が必要になることもあります。

「ヘラフラッシュ」とは?

最近、雑誌などでよく聞くようになった「ヘラフラッシュ」という用語。これも意味合い的には「ツライチ」と同じことで、アメリカでは「ツライチ」のことを「フラッシュ」と呼び、「すごい」という意味のスラングである「ヘラ」と組み合わせて「ヘラフラッシュ(Hella Flush)」と言うようになりました。

ということで、「ツライチ」という用語についてご理解いただけましたでしょうか? 実は同じ車種でも微妙な個体差があり、車高や履くタイヤによっても細かな違いが出るため、ツライチにするセッティングは非常に奥が深いもの。一度ハマると抜け出せなくなる魅力的なチューニングかもしれませんね。

(小鮒康一+ノオト)

[ガズ―編集部]