アウトドア男子のクルマ/ランドローバー・ディフェンダー110編
アウトドアが好きな男性に、愛車を紹介してもらいながらプライベートにせまる本企画。第4回は、東京都在住の国見昭仁さんです。
広告代理店にお勤めの国見さん。いままでに登山、キャンプ、ロッククライミング、クルージング、ウェイクボード、スノーボードなど、数々のアウトドアを楽しんできたそう。愛車は8年前に購入したランドローバーのディフェンダー110です。
――ディフェンダー110を選んだ理由を教えてください
国見さん「この前に乗っていたランドローバー・ディスカバリーの故障が多くなり、身の危険を感じたのがきっかけです(笑)。ボコボコになってもそれが似合うクルマだったので、乗れるうちは乗り続けたいと思っていたのですが、さすがに……。もともと、最近のまるっこいクルマにあまり興味がなくて、カクカクしたクルマが好きですね。あと、キャンプやアウトドアをするので、荷物がたくさん入ることが絶対条件。でも、マンションが立体駐車場で、横幅がけっこう狭いんですよ。ディフェンダーは絶対に駐車場に入らないと諦めていたのですが、偶然雑誌でサイズを見た時に、もしかしたらギリギリ入りそう!? と……。思い切ってイギリスから取り寄せたら、なんとか駐車場に入ってホッとしました」
――実際に乗ってみてどうですか?
国見さん「とにかくどんな荷物でも積めるのがいいところ。山ほどあるキャンプ道具など、あらゆる荷物を積み込めるので使いやすいです。カクカクしているので、無駄なスペースなく使いきれるのもいいですね。もともと農作業や軍用車用に作られたクルマなので、山やキャンプ場など、地面のでこぼこを乗り越えていく時に本領が発揮されている気がします。運転席が都営バスと同じくらい高いのですが、低い方がスピードを感じやすいので、僕は運転しやすいです。ただ、いわゆる街乗りでは相当ひどいですね(笑)。シートにリクライニングもなく、座り心地が悪い。エンジン音が大きいので、会話や音楽が聞こえにくい。登り坂になると、スピードが出ない。ゆっくりなら、パワーがすごいんですけどね」
――どんなときにクルマを利用しますか?
国見さん「あまり電車が好きではないので、休日はもっぱらクルマで出かけています。子どもがいるのでやはり便利ですね。都内はもちろん、両親が住んでいる八ヶ岳との行き来や、キャンプなどアウトドアをしに出かけることが多いです。最近は手軽にできるアウトドアにはまっています。常にテーブルと椅子をクルマに積んでいるのですが、田舎に行って田んぼの横をお借りして、テーブルセットを開いてサンドイッチを食べたり、ちょっとしたバーベキューをしたり。子どもも喜びますよ」
――アウトドアを始めたきっかけは?
国見さん「大学時代に友人に誘われて、キャンプと登山から始めました。本格化したのは社会人になってから。新社会人の時は銀行員だったのですが、ちょっとストレスがあったんですよね。毎週のように山の中に入って、澄んだ空気をたっぷり吸い込んで、月曜日を迎えるのが生きるために必要だったのだと思います。それが徐々に“癒し”だけではなく、自分のスタイルになっていき、ロッククライミングを始めました。海に手を出したのは、知り合いのプレジャーボートに乗せてもらったのがきっかけ。すぐに兄とお金を出し合ってプレジャーボートを買いました。釣りや素潜りだけではおもしろみがないと思って、同時にウェイクボードも購入。子どもが生まれるまでは、かなりの頻度で葉山の海で遊んでいました」
――今までに、行ってよかったと思ったアウトドアの場所は?
国見さん「登山なら、北アルプスの涸(から)沢。そこから見る北穂高の景色は絶景で、自然の美しさと強さに自分の存在を忘れます。キャンプなら、山梨のオートキャンプ牧場チロル。南アルプスを眺めながらの時間は、何かをすることがもったいない気持ちになります。クライミングは、栃木の古賀志山が自分のレベルにあっていたのでよく行っていましたね。ウェイクボードなら、相模湾の森戸海岸沖がおすすめ。晴れた日の相模湾は水面がキラキラと光っていて、そこにいるだけで元気になれます。葉山マリーナから近いのと、午前中は波があまりたたないのも良かったです」
――これからしたいアウトドアは?
国見さん「子どもが大きくなってきたので、キャンプだけでなく、以前やっていたアウトドアスポーツに復帰する予定です。あとは、フライフィッシングを始めたいですね。仕事でお世話になっているアウトドアメーカーの社長さんが、フライフィッシングの話をする時に悔しいほどキラキラした目をするんですよ。あの目を見ると、やらないわけにはいきません(笑)。それと、昨年から屋外で仕事をする『アウトドアオフィス』を始めたので、もっとやっていきたいです」
――国見さんにとってクルマとは?
国見さん「都会で働いている自分から、昔の自分に戻れる“ギア”です。物がたくさん入ればいいという訳ではないし、早く走れるとかどうでもいい。自分にとって愛着のわくクルマがいいですね」
笑いが絶えなかった今回の取材。国見さんが、愛車とともに次はどんなアウトドアを始めるのか、楽しみですね。
(平野友紀子+ノオト)
[ガズー編集部]
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