FR? FF? 今さら聞けない駆動方式の違い

ちまたではTOYOTA86が大人気。名車AE86レビン/トレノと同じ駆動方式であるFRならではのコーナリング性能に、多くのクルマ好きから賞賛の声が集まっています。

FR=スポーツカーに適した駆動方式という漠然としたイメージを持っている人は多いと思います。しかし、実際どんな方式なのか説明できない人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、大きく分けて5つあるクルマの駆動方式についてご紹介したいと思います。

FR(フロントエンジン・リアドライブ)

TOYOTA86の登場で脚光を浴びた駆動方式。ボディ前方にエンジンを搭載し、後輪を駆動します。前輪で操舵、後輪で駆動と仕事が分かれているので、自然なステアリングフィールが得られます。派手なドリフト走行ができるのもFRならでは。ボディ下部をプロペラシャフトが通るので、室内スペースが犠牲になる、部品点数が増えるなどのデメリットもあります。

TOYOTA86。待望のFRスポーツとして2012年4月に発売されました

FF(フロントエンジン・フロントドライブ)

ボディ前方にエンジンを搭載し、前輪を駆動します。ボディ下部を通る物が何もないので、室内スペースを広くとることができ、部品の点数も抑えられます。ほとんどのミニバンやコンパクトカー、軽自動車はこのレイアウトを採用しています。スペース効率の良い方式ですが、前輪が操舵と駆動を兼ねるため、スポーツカー向きではないと言われています。

トヨタ・アクア。多くのハイブリッドを含むコンパクトカーがFFの駆動方式を採用しています

4WD(フォー・ホイール・ドライブ)

その名の通り、4つのタイヤを駆動させる方式で、エンジンの搭載位置は問いません。昔は悪路を走るオフロード車に多く見られましたが、大きなパワーを4輪に分散することで、路面に効率よくトラクション(前に進む力)をかけられることから、今ではスポーツカーにも採用されています。雪国のミニバンやコンパクトカーにも多く見られるレイアウトです。メーカーによって呼び名は異なり、スバルはAWD(オール・ホイール・ドライブ)と呼んでいます。

MR(ミッドエンジン・リアドライブ)

ドライバーの後方にエンジンを搭載し、後輪を駆動します。真上から見るとちょうど前輪と後輪の間にエンジンが搭載されるため、こう呼ばれます。フェラーリに代表されるスーパーカーに多く見られる駆動方式で、エンジンを中心寄りに置くので、重量配分に優れていると言われています。国産車での採用例は少なく、トヨタMR2やMR-S、ホンダNSXなどが代表的な国産MR車です。

RR(リアエンジン・リアドライブ)

ボディ後方にエンジンを搭載し、後輪を駆動します。国産ではスバルの軽自動車サンバーが長らくこの駆動方式を採用していましたが、モデルチェンジにより現在は変更になっています。有名なのはポルシェ911シリーズで、登場から現在に至るまで一貫してRR方式を採用しています。エンジンを駆動輪のすぐ近くに配置するので、トラクション性能に優れると言われています。

それぞれの特徴はお分かりいただけたでしょうか? 街で見かけるクルマには、それぞれのメーカーが最良と思う駆動方式を採用しているのです。

(奥野大志/ノオト)

[ガズー編集部]