自動車メーカー直系のチューニングメーカーとは?

先日「至高の86ついに完成」というキャッチコピーで登場した“14R-60”という名前のTOYOTA 86のコンプリートカー。100台限定で630万円(税込)という価格に衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか?

実はこの車両、トヨタからの発売ではなく、TRDブランドを展開しているトヨタテクノクラフト株式会社からの発売なんです。

トヨタテクノクラフトってなに?

トヨタテクノクラフトとは、トヨタ自動車グループの会社であり、TRD(トヨタレーシングディベロップメント)ブランドでレーシングカーの開発やトヨタ車のカスタマイズパーツやチューニングパーツを手掛ける企業です。つまり、自動車メーカー直系のチューニングメーカーとも言えるでしょう。

「トヨタが持つ車両データを使用し、トヨタのテストコースなどの施設を利用して開発を行うことのできるTRDならではの特徴です」(トヨタテクノクラフトのサイトより引用)

とあるように、新車と並行してパーツ開発をしたり、コンプリートカーを制作できるのも直系であるが故の強みということですね。

トヨタテクノクラフト

他のメーカーにもあるの?

もちろんトヨタ以外にもメーカー直系のチューニングメーカーは存在します。ここから代表的なものをご紹介しましょう。

日産自動車→NISMO

ニッサンモータースポーツインターナショナルの頭文字を取ったNISMOは1984年に誕生しました。現在ではモータースポーツ活動の他に、日産車のコンプリートカーであるNISMOシリーズを展開。現在ではジューク、マーチ、フェアレディZ、GT-R、ノートに設定されています。

NISMO

スバル→STI

すでにスバル車のグレードのひとつとしても定着したSTIはスバルテクニカインターナショナルの頭文字を取ったもの。当初はラリー参戦車のエンジンの調整などを担当しており、それが後の「STIバージョン」へと昇華していきました。

STI

このほか、メーカー直系のものにはマツダのマツダスピードや三菱のラリーアートなどがありましたが、モータースポーツ全体の市場縮小などが影響し、残念ながら現在は一部アフターパーツやグレード名に名を残すのみとなっており、積極的な活動はなくなってしまっています。

また、メーカー直系と思われがちな無限(ホンダ系)やスズキスポーツ(現アイアールディー)はメーカーの資本が入っていないため、実はメーカー直系ではないんですね~。意外です!

メーカー直系のチューニングメーカーの商品は高いクオリティと信頼性が売り。若干お値段がお高めのところもありますが、一度体感してみてはいかがでしょうか?

(小鮒康一/テノール+ノオト)

[ガズー編集部]