マツコも憧れた? ソアラの歴史を振り返る

10月20日に放送されたテレビ番組「月曜から夜ふかし」(日本テレビ)を観ていたら、「昔流行していたもの」としてトヨタ・ソアラが登場していました。タレントのマツコ・デラックスが「ソアラがほしかった」と発言し、グレードの違いなどにも詳しく言及。すでに30年以上も前に発売された車両でご存じない方もいるかと思いますので、今回はソアラの歴史を振り返ってみましょう!

初代モデル(1981~1985年)

1980年11月に行われた大阪国際オートショーに登場したコンセプトカー「トヨタEX-8」の市販モデルとして、1981年2月に登場した初代ソアラ。マツコ・デラックスが欲しがっていたのはどうやらこのモデルのようです。

80年代のトヨタを代表するイメージリーダーとして、欧州車に対抗しうるように開発された高級パーソナルクーペで、上位グレードのエンジンはソアラのために開発された直列6気筒DOHC2800ccエンジン。デジタルメーターやタッチパネル式オートエアコンなど現代の高級車の装備の基となった装備を盛り込んだ画期的なモデルです。1983年のマイナーチェンジでは世界初となる電子制御式サスペンション(TEMS)を初めて採用しました。

2代目モデル(1986~1991年)

外観は先代のイメージを踏襲した2代目モデル。当時のハイソカーブームやバブル景気も手伝い、総販売台数30万台以上の大ヒットとなりました。

上級グレードには世界初の電子制御式フルエアサスペンションを搭載。1989年には500台限定で、こちらも世界初の電動折りたたみ格納式メタルトップを持ったオープンモデル「エアロキャビン」が登場するなど、先代に引き続き新技術のオンパレードとなりました。

3代目モデル(1991~2001年)

それまで基本的に5ナンバーサイズに収まるスペシャルティークーペとして人気を博していたソアラですが、この3代目から全車3ナンバーサイズに拡大。北米などでレクサスブランドから「レクサス・SC」として販売されることとなり、歴代のソアラから大きくデザインを方向転換。トヨタの北米デザインスタジオ「CALTI」でデザインされました。

結果的に北米市場では極めて評価が高かった反面、日本国内での販売はやや低調となってしまいました。なお、3代目はツインターボモデルにのみMTの設定があり、一部のファンの間で高値で取引が続けられています。

4代目モデル(2001~2005年)

電動格納式メタルトップを持つクーペコンバーチブルモデルとして登場した4代目ソアラ。先代に引き続き国外で「レクサス・SC」としても販売されました。エンジンは歴代最大となる4300ccのV型8気筒エンジンを搭載。これは当時のセルシオと共通のものです。また、タイヤにはトヨタの量産車として初採用となるランフラットタイヤを装備しています。

そして、この代を最後にソアラの名前は消滅。2005年の国内でのレクサスブランドのスタートとともに、日本でもレクサス・SCと呼称が変わりました。

ソアラの歴史を駆け足で振り返ってみましたが、いかがだったでしょうか? ちなみに、ソアラの車名の由来は「最上級グライダー」。高級車ならではのフラットな走行性能を表しているのかもしれません。ぜひ、みなさんもマツコ・デラックスも憧れた高級車「ソアラ」に注目してみては?

(小鮒康一/テヌール+ノオト)

[ガズー編集部]