どんな種類がある? 軽自動車のジャンルまとめ

かつては、「ちょっとガマンをして乗るクルマ」だった軽自動車も、今や「これ1台で十分以上!」と言えるクルマになりました。その人気は年々高まり、日本の新車販売台数の40%以上を軽自動車が占めるようになったとか。

でも、ひとくちに“軽自動車”といっても、さまざまなタイプがあるもの。ここで改めて、細分化される軽自動車のジャンルをまとめてみました。それぞれ明確な定義はないものの、ざっくり以下のように分類できるのではないでしょうか。

セダン系

古くから親しまれている、もっともベーシックな軽自動車の形。立体駐車場に入る低めの全高や、ベーシックゆえの価格の安さが特徴です。車種としては、ダイハツ・ミラ、ダイハツ・ミラ イース、スズキ・アルトなどがあります。例外的なのは、ホンダ・N-ONE。1600mmを超える高い全高を持ち、プレミアム路線を打ち出したモデルです。

ハイトワゴン(トールワゴン)系

1993年に登場したスズキ・ワゴンRの大ヒットによって軽自動車の主流となったのが、背を高くして居住性を向上させたハイトワゴン系です。ワゴンRのほか、ダイハツ・ムーヴ、日産・デイズ、三菱・ekワゴンなどがあり、いずれも全高は1600mm超。各社とも、デザインを変えたカスタムモデルもラインナップしています。

スーパーハイトワゴン系

ファミリーカーとしても人気が高いこのタイプは、ハイト系よりもさらに100mm以上、背を高くして広大な室内を実現。ファミリーユースを意識して、各社ともスライドドアを採用しています。ダイハツ・タント、スズキ・スペーシア、日産・デイズルークス、三菱・ekスペース、ホンダ・N-BOXなどがこのジャンルです。

ワンボックス系

いわゆる“軽バン”を、乗用タイプに仕立てたのがこのタイプ。快適性の面ではハイト系やスーパーハイト系に劣るものの、商用車ゆずりの積載性はスーパーハイトワゴンでもかないません。キャンピングカーのベース車両としても用いられています。車種は、ダイハツ・アトレーワゴン、スズキ・エブリイワゴン、ホンダ・バモスなど。

SUV系

高い車高と大径タイヤで、オフロードの走破性も高いSUV系。以前は、ダイハツ・テリオスキッドや三菱・パジェロミニなどもありましたが、現在はスズキ・ジムニーと、同じくスズキ・ハスラー、ハスラーのOEM版、マツダ・フレアクロスオーバーのみに。ジムニーは本格的なクロスカントリー4WDとして、根強い人気を誇ります。

スペシャリティ系

どのジャンルにも属さない、一味違ったデザインや機能を持つクルマを、“スペシャリティ系”と呼びたいと思います。オープン2シーターのダイハツ・コペン(ローブ/エクスプレイ)、N-BOXをクーペ風に仕立てたホンダ・N-BOXスラッシュ、タント以上に大きな空間を持つダイハツ・ウェイクなど、個性的な面々がそろいます。

高速走行時の快適性こそ普通車に劣りますが、小さなボディに機能が凝縮された軽自動車は日本の道路事情にピッタリ。これからも軽自動車の存在は、ますます大きくなっていくでしょう。個人的にも、個性的な車種をオシャレに乗りこなしている人を見ると、カッコいいなぁと思います。

(木谷宗義/テヌール+ノオト)

[ガズー編集部]