事前精算すると自動で開くのはなぜ?駐車場の仕組み

スーパーやデパートなどの駐車場で事前精算をすると、駐車券を入れなくても自動でゲートが開くことがありますよね。

いったいどういう仕組み? もしかして駐車券にICチップが入っている!? いや、誰かが監視している!?

今回は、駐車場の仕組みについて、交通コンサルティングなどを行っている株式会社エイテックの河野芳徳さんに話を伺いました。

自動でゲートが開くのはなぜ?

「駐車場システムは(1)車番認識カメラ、(2)管理サーバー、(3)ゲートで構成されています。入場時に車番認識カメラで撮影したナンバープレート画像は、瞬時に文字認識処理が行われ、ナンバープレートデータとして管理サーバーに登録。事前精算機で精算すると、管理サーバーに精算済みであることが登録されます。退場時に読み取ったナンバープレート情報と精算状況を管理サーバーで照合。精算済みのクルマと判定した場合には、ゲートが自動で開く仕組みとなっています」

読み取れない場合は?

「ナンバープレートの汚れ、折れ、曲がりなどで読み取れない場合も。ゲートが開かない時は、通常通り、精算済みの駐車券をゲートの精算機に挿入して出庫してください」

ご当地ナンバーも対応しているの?

「対応しています。ただし、2014年11月に追加された新ナンバーについては現在対応中のところもあるようです」

自動システムのメリットは?

「自動化することにより、出庫待ちの行列が緩和され、スムーズになります。そして、精算機に幅寄せしないで済むので、運転が苦手な方もラクに通過できます。また、専用パーキングなどでナンバーを事前登録していれば、登録のないクルマの入場制限ができます」​

駐車場以外にも、車番認識システムは使われているの?

「弊社の車番認識システムは、元々、道路の交通調査用として開発したものです。新規道路の整備や交通マネジメントの効果検証として、他の道路に転換した交通量の割合や所要時間などの分析のための基礎データ収集に活用しています。また、サービスエリアなどの休憩施設の利用者状況や、リピート率、滞在時間など、利用者サービスの向上のための分析などに活用しています」

​ 自動開閉システムは、駐車券ではなく、ナンバープレートがポイントだったんですね。普段なにげなく利用している駐車場に、こんなシステムが活用されていたなんて、驚きでした。

(平野友紀子+ノオト)

取材協力

株式会社エイテック
http://www.kk-atec.jp

[ガズー編集部]