モータースポーツ活動紹介 ~神奈川トヨタ編~

モータースポーツに積極的なトヨタ系ディーラーにスポットライトを当てるこのシリーズ。2回目となる今回は、GAZOO Racing 86/BRZ Raceに2013年から参戦している、神奈川トヨタ自動車株式会社(以下神奈川トヨタ)をご紹介します。

純ディーラーチームでチャンピオンを目指す

「DTEC TEAM MASTER ONE」としてGAZOO Racing 86/BRZ Raceに参戦する神奈川トヨタ。2015年はベテラン、菊地靖選手と若手の注目株、近藤翼選手を擁してプロフェッショナルクラスで戦っています。

チームの母体となるのが神奈川トヨタのカスタマイズプロショップ「MASTER ONE(マスターワン)」。神奈川トヨタ取締役の磯貝敏一さんが監督、マスターワン店長の額田信明さんがプロジェクトリーダー(以下PL)を務めています。ちなみに「DTEC」は神奈川トヨタが展開するチューニングブランドの名称です。

額田PLと菊地靖選手。額田PLはモータースポーツの経験が豊富なスペシャリストで、マスターワンの店長とDTEC TEAM MASTER ONEのPLというふたつの顔を持っている。
東名高速・川崎インター近くにあるマスターワン。DTECのパーツ展示はもちろん、GAZOO Racing 86/BRZ Raceに関する展示コーナーも。

神奈川トヨタがモータースポーツに参戦する理由は、技術力のアピールと社内の活性化のため。そのため、チームは社内スタッフ(ドライバーを除く)で構成され、エンジニアは本社のサービス技術室から派遣されています。

第2戦岡山のパドックでレースカーのメンテナンスを行う神奈川トヨタのエンジニア。運転席で作業しているのが永塚さんでリアタイヤ部分で作業しているのが矢部さん。

DTEC TEAM MASTER ONEは、並み居る強豪チームの中で善戦。2014年の第6戦(富士)ではディーラーチーム唯一のダブル表彰台フィニッシュ(2位&3位)を果たし、さらに第7戦(岡山)では初優勝を飾るなど、目覚ましい活躍を見せました。

レース経験のないチームが好成績を残せた理由は、高いチーム力にあります。磯貝監督や額田PLのリーダーシップの下、スタッフそれぞれの個性がまとまり、ひとつひとつの課題をクリア。経験不足というハンデを補い、勝てるチームに成長したのです。

2014年の第6戦で2位に入った小河諒選手(右)と3位に入った菊地靖選手(左)。小河選手は第7戦で優勝し、チームに初優勝をもたらした。

神奈川トヨタは、毎年8月に富士スピードウェイで開催される「Fuji 86 Style with BRZ」の際に、KT(神奈川トヨタ)グループ4社でドリフトコースを貸し切り、顧客向けの体験試乗やプロドライバーによる同乗走行を行うなど、レース以外のモータースポーツも積極支援。さらにマスターワンでは、サーキットを走りたい人やカスタマイズ派のサポートを行い、レースで得たノウハウをフィードバックしています。

モータースポーツを始めたい人の相談も大歓迎だという神奈川トヨタ。興味がある人はぜひ足を運んでみましょう。

(奥野大志+ノオト)

<取材協力>
神奈川トヨタ
https://www.kanagawatoyota.com/
MASTER ONE
http://www.master-one.jp/
DTEC
http://www.dtec.jp/