見つけたらラッキー!? 農免農道

田んぼが広がる田舎道をドライブ中に、「農免農道」という表示を発見。都会では見かけない名前のこの道路、もしかして農業従事者しか入っちゃいけないとか……? 今回は、気になる「農免農道」について紹介します。

農免農道ってなに?

​​​​農免農道の正式名称は「農林漁業用揮発油税財源身替農道(のうりんぎょぎょうようきはつゆぜいざいげんみがわりのうどう)」。略して農免農道……となりそうなところですが、正式名称のどこにも、「免」の文字が入っていません。しかし、標識などには農免農道や農免道路などと短縮して表示されます。いったいなぜ?

これには、この道路が作られた理由が関係しています。昭和24年から揮発油(ガソリン)に対して税金(揮発油税)が課せられ、後に道路整備の財源として使われることに。その後、「農業や漁業用機械に消費される揮発油税については必要経費として免除してほしい」という世論が高まりました。しかしながら個人を特定し揮発油税の免除を行うには限界があります。そこで、かわりに免税相当額を財源に、昭和40年から農林漁業用揮発油税財源身替農道が作られました。そのため「農免農道」や「農免道路」などと呼ばれるようになったのです。

農免農道は、農業への大型車の導入など、生産性の高い近代的な農業の促進を図るとともに、地域の活性化などを目的としています。そのため、農業従事者だけでなく、一般の人も利用することが可能です。

農免農道はもう作られない!?

​​「2位じゃだめなんでしょうか?」でおなじみの事業仕分けにおいて、農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業は、揮発油税の一般財源化により廃止となりました。これにより、新たな農免農道が作られることはなくなったのです。

​実はなが~い名前を持っていた農免農道。地方をドライブする際はぜひ探してみてください。

(唐沢未夢+ノオト)

[ガズー編集部]