【メーカー紹介】TEIN(テイン)
モータースポーツで活躍しているパーツメーカーというと、BBSやBILSTEIN、MICHELINなど、長い歴史を持つ海外ブランドをイメージする人は多いのではないでしょうか? 実は、日本で生まれ世界で活躍しているメーカーがいくつもあるのです。TEIN(テイン)ブランドでサスペンションシステムを開発・製造している「株式会社TEIN(テイン)」もそのひとつ。今回は、TEINについて紹介します。
世の中にないものなら自分たちで作ろう!
TEIN創業のきっかけは、1980年代初頭に、市野諮氏と藤本吉郎氏という日本のラリー界で活躍する2人のドライバーが出会ったこと。現社長の市野氏が藤本氏をチームメイトとして迎え入れ、全日本ラリー選手権へ参戦します。でも、当時2人が乗っていたクルマには適合するダンパー(ショックアブソーバー)がなかったのです。
他車用のパーツを流用・チューニングしながら戦っていたものの、限界を感じた2人は「世の中にないものなら自分たちで作ろう!」と、オリジナルダンパーの開発に着手。同時に、チューニングショップへの営業を始め、7坪の事務所兼工場で、ダンパーの受注生産を開始したのが始まりです。2人が出会って数年後、1985年のことでした。
2人が作ったダンパーはすぐに高い評価を得て、ラリーからストリート(公道ユース)、レースへと波及。1990年にはTEINブランドのオリジナル製品を発売し、世界で活躍するサスペンションシステムメーカーへと成長していきます。ちなみに、TEINという社名は、技術革新を意味する「TECHNICAL INNOVATION」の最初の2文字ずつを組み合わせて付けられたそう。
どんな車種にも対応する豊富なバリエーション
TEINが製造しているのは、ダンパーとスプリングを中心としたサスペンション関連パーツ全般。サスペンションキットは、そのほとんどが減衰力(サスペンションの伸縮を抑える力)調整機能と車高調整機能を持っていて、乗り心地や走行性能を好みに合わせて調整が可能で公道ユース用からレース用、ラリー用まで、豊富なラインナップを揃えています。
対応車種も幅広く、スポーツカー用だけでなく、軽自動車用やミニバン用なども用意。ウェブサイトの「新製品案内」の欄を見ると、BMW・3シリーズセダン、ホンダ・S660、マツダ・アテンザ、ホンダ・ステップワゴン、スズキ・アルト……と、次々と対応車種が増えていることがわかります。
また、「スペシャライズド・ダンパー」と呼ばれる、特注での製造も可能。適合する既製品がない、旧車やマイナー車で足回りに困っている人は、TEINに相談してみるといいかもしれませんね!
(木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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