バーが開かない!? もしETCレーンで停まってしまったら?
高速道路の料金所をスムーズに通過できるETC(Electronic Toll Collection System)。実は約700台に1台が、ETCレーンでバーが開かずに停止しています(NEXCO東日本管内 2015年3月時点)。そこで、ETCレーンが開かなかった場合の対処法について、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)関東支社に話を伺いました。
――約700台に1台がETCレーンでバーが開かず停止していると聞きましたが?
「停止原因の約4割は、ETCカードの挿し忘れや差し込みが完全でないケースです(NEXCO東日本管内 2015年3月時点)。基本的なことですが、ETCカードを車載器へ確実に挿入しましょう。また、ETCカードの有効期限切れにもご注意してください」
――うっかり忘れてしまうんですよね……。
「ETCカードの未挿入を防ぐために、料金所の手前にお知らせアンテナを設置しています。カードの挿し忘れや差し込み不足などがあった場合、車載器を通して音声や信号音により、事前に未挿入をお知らせします(お知らせ方法は車載器によって異なります)」
――お知らせがあった場合、どうすればいいですか?
「カードが正常に反応しない場合、また停車できる状態でない場合には、『一般』または『ETC/一般』レーンをご利用ください。料金所の係員に、エラー音が出た旨を伝えてくださいね」
ETCカード未挿入お知らせアンテナ
http://www.driveplaza.com/safetydrive/etc/antenna.html
- 音声や信号音によるお知らせがあった場合の対応方法
――もしもETCレーンが開かなかった場合の対処方法を教えてください
「バーの手前で停車し、ETCレーン内にあるインターホン等を使い、係員に連絡してください。後ろから来るクルマがいる場合があるので、絶対にバックしないようにしましょう。二輪車の場合は、バーおよび後ろから来るクルマ等に十分注意を払い、安全を確認の上、バーを避けてETCレーンから退避してください。退避後、駐停車が禁止されていない場所からすみやかにETCレーンを管理する高速道路会社等に連絡し、指示に従ってください」
――万が一、ETCバーを押し開いて通過してしまったらどうすればいいでしょう?
「下記NEXCO東日本お客さまセンターへご連絡ください。適正な通行料金のお支払がされていない場合にそのまま放置すると、不正通行として取り扱われるので、注意しましょう」
【お客さまセンター連絡先 (24時間365日対応)】
ナビダイヤル:0570-024-024
PHS・IP電話のお客さま:03-5338-7524
――それは気をつけないといけないですね。それ以外にも注意することはありますか?
「クルマを買い換えたときや、ナンバーを変更したときに元の車載器をそのまま使用する場合は、車載器に登録されている情報と実際のクルマが異なりますので、セットアップ情報の変更(再セットアップ)が必要になります。再セットアップについてはカーディーラー、カー用品店など最寄りのセットアップ店(または道路システム高度化推進機構) にご相談ください。なお、再セットアップせずに使用を継続すると、ETC各種カードの利用約款などで守ることが定められているETCシステム利用規程などに違反することとなり、適切に割引が行えない場合もあります。さらには、ETCの利用を停止する、不正通行として取り扱われるなどの場合もあるのでご注意ください」
ETCシステム利用規定
http://www.e-nexco.co.jp/road_info/important_info/h18/0921/pdfs/etc_system.pdf
――そういえば、この間見慣れない開閉バーを見かけたのですが…
「エアーバーですね! 名前のとおり、空気のバーです。従来はプラスチック製のETCバーなどでしたが、クルマにぶつかると折れてしまう場合がありました。エアーバーの場合、衝突しても車体に傷がつきにくく、バー自体への衝撃も少ないので耐久性が高いです。とはいえ、原則ETCレーンは時速20キロ以下に減速の上、徐行して通行してくださいね」
- クルマが衝突しても復元して繰り返し使用できるエアーバー
ETCレーンでは、前のクルマが停止したり、開閉バーが開かなかったり、不測な事態が発生する場合があります。ルールやマナーを守って安全に利用しましょう。
(平野友紀子+ノオト)
[ガズー編集部]
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