見た目では分からない！　ブラックアイスバーンの恐怖

クルマを運転するときは路面凍結に気を付けたい今の時期。ブレーキを踏んでも止まれない状況なんて、想像しただけでもヒヤッとしますよね。でも、実は路面凍結にもいろんな状態があるんです。ここでは「ブラックアイスバーン」と呼ばれる、路面凍結でも特に注意すべき状態を解説します。

ブラックアイスバーンは、簡単に言うと、普通の濡れた道路のように見える凍結状態を指すもの。濡れた道路は黒く見えるので、このような名称が付けられています。ブレーキを踏んでもまったく制御できなくなることから、ロードサービスのJAF（日本自動車連盟）などでも注意喚起がされています。

ブラックアイスバーンが発生しやすいのは、主に交差点やカーブなどクルマの発進や停止が行われている場所や、冬の冷たい風がふきつける橋やトンネルの出入口付近など。タイヤが通ったあとにできる雪道のわだちにも発生することがあります。

意外にも完全に凍結した路面は滑りにくいもの。道路の温度が比較的高く、表面に融解した水膜ができることによって、一気に滑りやすくなるのです。日本の積雪地帯は、降雪量こそ多いものの気温はそこまで低くないことから、滑りやすい路面が出現しやすいと言われています。

ブラックアイスバーンは残念ながらこれといって判断する方法がないので、今日は路面が凍っていそうだなと思ったら、滑ることを前提として慎重に運転するようにしましょう。スピードを落とし、車間距離も普段以上に余裕を持つことで、深刻な事故につながるリスクを減らすことができます。下り坂ではエンジンブレーキを効かせるようにするのも効果的です。

また、時間帯では特に冷え込む夜間や早朝は要注意。外が暗いときは普通の道路とまったく見分けが付かなくなります。日中でも日陰にこうした路面が発生していることがあるので気を付けましょう。

どんなに装備していても滑るときは滑るのがブラックアイスバーン。見た目以上に危険なので、この機会にぜひ覚えておいてください。

（根岸達朗＋ノオト）

[ガズー編集部]

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