クルマ好き必見! カングー乗りのパン屋さん「テクノパン」

京都市伏見区の南西部、淀。京滋バイパス「久御山淀」ICを降り、南へすぐ。住宅のあいまに畑があり、京都や伏見のイメージとはまた違った閑静な住宅街。そのなかにある赤い外壁と黄色のルノー・カングーが目印なのが「テクノパン」さん。ということで、実際に行ってみた。

ご主人の佐々木さんはもともとバンドマンとしてドラムを叩いていた。とくにテクノが大好きで、店内にはいつもテクノが流れている。YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の高橋幸宏さんがルノー・4に乗っていたことがきっかけで、フランス車、イタリア車に興味を持ったという。佐々木さんは、シトロエン、プジョー、ルノー5、ローバーMiniなどに乗っていたが、8年前からカングー乗りに。30歳でパン職人の道を志し、地元のパン屋さんやホテルなどで修行を積んだ後、2008年にロンドンのパン屋さんへ。1年後には日本へ帰国し独立。その翌年に今のお店を構えた。

独立したてのころは、手づくり市(手作りの雑貨や飲食を持ち寄ったお店が多数出店する。京都、関西には各地に手づくり市がある)によく参加していた。「カングーにパンを乗せて持って行ったんですが、珍しいクルマなので注目されました」

お店づくりへのこだわり

外観は、ロンドンにいたときに通っていた料理本ばかりを扱う本屋さんをまねて赤い外壁に。店内は北欧の倉庫をイメージした白い木目がメインで、さながら海辺のカフェのよう。オリジナルのエコバックやステッカーなどはカングー乗り仲間のデザイナーさんにお願いしたという。クルマ好きはセンスがいいのだろうか。同じくその方がつくったバッグやステッカー(下の写真奥)などのアイテムもかわいい。

「オープンしたころはその場で食べられるパン屋さんは少なくて、チェーン店の一部にしかなかったんです。でもせっかくだからおいしいパンをその場で食べてほしいと思って、イートインのスペースを先に確保してから、内装を設計してもらいました」

クルマへの愛が止まらないご主人

京都にも数多くのパン屋さんがあるが、中心部のお店は駐車場が少ない。駐めるのに苦労して、愛車を擦った事もあったという。「自分が店を持つときには、絶対に駐車場だけは作ろうって決めてたんです。物件探しの時も、3台分の駐車スペースがあることが条件でした」

クルマが縁で知りあった方の多くは好きな音楽が似たり、食への関心が高かったりして、さらに仲良くなることが多いのだとか。「クルマの趣味が一緒だとお互いに仲良くなりやすいですよね。まして、ルノーをはじめとしたフランス車乗りは少数派ですから、余計にオーナーに会うと絡みたくなります」

そんなおかげもあってか、フランス車乗りをはじめ、クルマ好きが全国から集まるスポットになった。取材していたあいだにもクルマのお客さんが次々とやってきた。ご主人は手が空けば、お客さんとのクルマトークで盛り上がり、さながらオフ会のよう。

「カングーオフ」がきっかけで生まれたNo.1

この店のNo.1はみそカツパン(写真の左側)。オフ会は名古屋での開催が多く、そこで食べた味噌カツがおいしくてパンの具材にした。味噌カツのサンドイッチはよく売られているが、焼き込み(パン生地で包み込んで焼くタイプ)は珍しいという。本場名古屋から取り寄せる甘じょっぱい味噌は「これほどパンによく合うのも珍しい」といった感覚で、くせになる味だった。

「淀ネギピザ」でつかっている九条ネギはすぐ近所の農家さんでつくられたもの。またカレーパンのカレーには、ご主人のお父さんが趣味ではじめた農園で採れたタマネギやニンジンが使われている。「顔見知りで、しかも近くで作っているなら、どうやってつくっているかわかるし、安心が持てますよね」。こういった地産地消ができるのも淀という土地ならではなのかもしれない。

クルマで来ても安心して楽しめるパン屋さん「テクノパン」。クルマ好きが集まるその理由は、ご主人佐々木さんのこだわりのおかげなのかもしれません。

<店舗情報>
テクノパン
営業時間 9:00〜18:00
※土日祝は7:00より営業
毎週火・水曜日 定休

〒613-0915 京都市伏見区淀際目町241-6
Tel:075-631-5599

Photo by aoi nkgw
(水口幹之+ノオト)

[ガズー編集部]

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