緊急時には電源にもなるプラグインハイブリッド車とは?

普段は何気なく使っている電気ですが、いざ供給がストップしてしまうと大変困るもの。テレビも見られないし、ご飯も炊けないし、スマホも充電できません。そして暗くなっても明かりをつけることすらできませんよね。短時間の停電ならまだなんとかなりますが、それが長期間続くとしたら……? そんな非常時にも役立つかもしれないクルマ、それがプラグインハイブリッド車です。

プラグインハイブリッド車ってなんだ?

エンジンとモーターという異種なものを組み合わせて(ハイブリッドさせて)走る「ハイブリッドカー」はすでにおなじみですね。エンジンだけでなく、モーターの力も使って走ることから通常のクルマよりも燃費が優れているのが最大の特徴。このモーターを動かす電気はエンジンを回すことで発電したり、回生ブレーキによって運動エネルギーを電気エネルギーに変換したりしています。

一方のプラグインハイブリッド車というのは、プラグ、つまりコンセントからも充電ができるハイブリッドカーというもの。搭載されるバッテリー(電池)も通常のハイブリッドカーよりも大きいものが搭載されているため、電気の力のみでより遠くまで走ることが可能になっています。当然、大きなバッテリーが搭載されているということは、貯めておける電気も多いということになりますね。

貯めた電気を家電に使うことができる

そんなプラグインハイブリッド車の最大の利点とは、貯めた電力を外部へ給電することも可能ということ。そして、バッテリーに貯めていた電力が減ってきたら、エンジンを始動させて自ら発電することも可能なのです。

トヨタ・プリウスPHVを例にとって説明すると、フル充電、ガソリン満タンの状態で外部供給できる最大電力量は約40kWh。これは、一般家庭が日常使用する電力量の約4日分に相当します。皆さんの身近なスマートフォンで言えば、およそ4000台をフル充電できる量と言えばイメージしやすいでしょうか?

もちろん、電気自動車でも同様のことが可能ではありますが、電池が尽きてしまえばそれまで。また、通常のハイブリッド車では搭載しているバッテリー容量が小さいため、長時間の給電には不向きとなります。

なお、外部に給電する際に車種によってオプション装備を選択する必要があるものや、外部給電非対応の車種もありますので、詳しくは販売店などにお問い合わせください。

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]

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