10時10分はもう古い!? ハンドルの握り方をおさらい

クルマのハンドルはアナログ時計の「10時10分」の位置で握る、と教習所で教わった人も多いのではないでしょうか? 実は「10時10分」は昔の話で、最近は違うそう。そこで、あらためてハンドルの握り方をおさらいしましょう。

正解は「9時15分」!

​​​かつて「10時10分」の位置でハンドルを持つように教わったのは、ステアリング(ハンドル)の操舵力をアシストしてくれるパワーステアリング(パワステ)がついていなかった時代のこと。いまやほとんどのクルマにパワステが採用されているので、「10時10分」の位置でハンドルを握る必要はなくなっています。

また、エアバッグが装着されるようになったのも理由のひとつ。高い位置でハンドルを握っているとハンドルの正面部分に腕がかかるため、エアバッグが作動した際、衝撃で指または手の切断、外傷性骨折などを受ける可能性があります。全米自動車協会(AAA)は「9時15分」、もしくはもっと下の「8時20分」の位置でハンドルを握ることを推奨しているそうです。

内掛けハンドルは危険!

内掛けハンドルとは、方向転換などで大きくハンドルを切るとき、ハンドルの握る部分の内側を逆手に握って回す方法。簡単に大きくハンドルが切れますが、逆方向に戻しにくく、いざという時に素早いハンドル操作ができません。さらに、内掛けの状態でエアバッグが作動した場合、大変危険なのでやめましょう。​​

ハンドル操作のポイントは「5時と7時の間」

正しいハンドル操作で覚えておきたいのは、時計でいうと「5時と7時の間にきたら手を離し、次を迎えにいく」ということ。例えば、右にハンドルを切る場合、左手が5時の位置に来るまでハンドルを切ったら、右手を11時の位置に持ち替え、引くようにしてさらにハンドルを切ります。逆に、左にハンドルを切る場合、右手が7時の位置に来るまでハンドルを切ったら、左手を1時の位置に持ち替え、引くようにしてさらにハンドルを切ればOKです。両手でハンドルを上下に小刻みに握り替えて回す「送りハンドル」と組合せて運転しましょう。

右にハンドルを切るときの手の位置

ハンドルの持ち方や操作は、知らず知らずに癖になっているもの。あらためて、自分の持ち方や操作方法を見直してみては。​​​​

(平野友紀子+ノオト)

[ガズー編集部]