事故多発交差点はここだ! 全国主要5都道府県のワースト交差点

一般社団法人日本損害保険協会が毎年、「全国交通事故多発交差点マップ」を公開しています。これは日本損害保険協会と地方新聞社が連携して、全国47都道府県で人身事故の多発した交差点について調査しデータを取りまとめたものです。

今回は平成26年のデータをもとに、全国主要5都道府県の東京、大阪、愛知、北海道、福岡のワースト交差点について取り上げます。なぜ事故が起きやすいのか、どういったパターンの事故が多いのか、探っていきましょう。

<東京 ワースト1>熊野町交差点

住所は板橋区熊野町10番ですが、北池袋近辺と言ったほうが分かりやすいかもしれません。ここは山手通り(側道)と川越街道の交わる十字交差点です。山手通りは中央にアンダーパス(本線)が走り、アンダーパスの上部には首都高速5号線が走っています。交差点進入時、首都高速道路の橋脚があり、対向車に対する視野を狭めているようです。また、付近に首都高速5号線池袋本町の出入口があるために交通量が多く、さらに国道と都道が交差するため恒常的に渋滞しています。
平成26年の事故発生件数は23件。うち12件が右折車と直進車の事故でした。

<大阪 ワースト1> 阿波座駅前交差点

住所は大阪市西区立売堀4丁目11番11号先。大阪市営地下鉄・阿波座駅のすぐ近くです。この交差点は上部を走る高速道路の橋脚と角にある地下鉄への出入口のため、見通しが悪くなっているようです。 平成26年の事故発生件数は17件。うち6件が左折時、5件が右折車と直進車の事故でした。

<愛知 ワースト1>東新町北交差点

住所は名古屋市東区東桜1丁目14番27号。栄駅の近くで、下には地下鉄東山線、上には名古屋高速都心環状線が通っている地点です。かなり広い交差点で車線数も多く、必然的に交通量も多くなっているようです。
平成26年の事故発生件数は24件。うち追突が9件、左折時が5件、右折時が4件でした。

<北海道 ワースト1>すすきの交差点

住所は札幌市中央区南4条西4丁目。国道36号線(L字型)と月寒通が交差する地点です。この交差点は面積が広く、人およびクルマの交通量が多いことから、必然的に事故発生率が高くなっているようです。周辺は歓楽街「すすきの地区」で、車両通行が頻繁。また地下鉄南北線・東豊線および市電すすきの駅が隣接していることから、特に夜間における横断歩行者が多く、昼夜を問わず通行車両と歩行者・自転車との事故が起きています。
平成26年の事故発生件数は15件。うち追突が2件、右折車と直進車の事故が2件、出会い頭事故が2件と、事故パターンが非常にバラけているのも特徴と言えるでしょう。

<福岡 ワースト1>蔵本交差点

住所は福岡市博多区中呉服町3番10号。県道43号線(通称大博通り)と昭和通りが交差する場所で、双方とも車線数が多いため交差点の面積が広いのが特徴です。交差点東側先には、福岡都市高速道路「呉服町ランプ」出入口が設置されており、朝夕は特に交通量が多いようです。
平成26年の事故発生件数は25件。うち、追突が7件、右折時が5件、右折車と直進車の事故が3件となっていました。

今回、主要都道府県のワースト交差点について調べたところ、2つの特徴が浮かび上がってきました。一つは車線の多い道路が交差する、面積の広い交差点。当然といえば当然ですが、見通しのよい交差点であっても交通量が多ければ事故が起きる確率は高くなります。そしてもう一つの特徴は、主要ターミナル駅から少し離れた場所であるということ。駅へ迎えにいく途中、もしくは駅で人を乗せた後に事故にあう、というパターンが推測されます。

日本損害保険協会のホームページでは、上記の都道府県だけでなく全国の事故多発交差点を見ることができます。都道府県別にワースト5位まで表示されるので、ふだん運転する地域をチェックしてみてください。

(村中貴士+ノオト)

[ガズー編集部]