知っておきたい! 自動車税のよくある疑問まとめ
毎年5月頃に送られてくる自動車税の納税通知書。「クルマの納税通知書が来ない」「昨年より自動車税が高い」など、困ったこと&疑問に元県税事務所のスタッフだった筆者がお答えします。解決のヒントにお役立て下さい!
Q. 自動車税の納税通知書が来ない!
A. 納税通知書は、車検証に書かれた住所に届きます。引っ越し等で住所が変わり住民票を移したとしても、車検証の住所は変わりません。速やかに管轄の都道府県税事務所へ連絡をしましょう。また今年、前住所から転送された納税通知書を受け取った場合も、都道府県税事務所へ新住所を知らせましょう。また軽自動車税の場合は、各自治体へ問い合わせを。
住所が変更の際には必ず、運輸支局または、軽自動車検査協会等で車検証の変更を行ってください。
※引っ越し等をしていないのにも関わらず納税通知書が来ない場合は、早急に都道府県税事務所、各自治体へご確認下さい。
Q. 前年度よりも、自動車税が高くなっているのはなぜ?
A. 主な原因として考えられるのは、グリーン税制です。グリーン税制とは、環境負荷の少ないクルマの普及を目的とし、初年度登録から一定期間経過したクルマが重課される制度です。燃費性能の優れたクルマや排出ガスの少ないクルマは軽減されています。※一部自動車を除く。
前年度「グリーン税制」により軽減されていた税金額が通常の納税額になったか、初年度登録から一定の期間が経過したクルマとして重課されたかのどちらかが要因として考えられます。グリーン税制での税金の軽減は1年のみですが、初年度登録から13年(ディーゼル車の場合は11年)が経過したクルマは毎年、重課されます。
軽自動車も条件を満たせば初年度の税金が軽減されますが、車検証に記載されている初度検査年月から13年経過したクルマは重課の対象となります。また2015年4月1日以降に購入した軽自動車にはこれまでの税率の約1.5倍の税金が課されます。
なお、グリーン税制の軽課(条件を満たせば初年度の自動車税の軽減が受けられるクルマ)の対象が、当初は平成28年3月31日登録分まででしたが、期間が延長され平成29年3月31日までとなりました。
※グリーン税制以外の要因で前年と税額が異なることもありますので、詳しくは都道府県税事務所や自治体におたずねください。
Q. 譲渡したクルマの自動車税・軽自動車税の納税通知書がきた!
A. 自動車税・軽自動車税は毎年4月1日、車検証に書かれた人(月賦販売は使用者)に課されます。その年の3月31日までに、移転登録の手続きが完了していないと納税通知書が届いてしまいます。納付について譲渡先の相手方と相談し、納め忘れがないようにしましょう。なお、クルマを譲渡の際は運輸支局、軽自動車検査協会等での移転登録手続きをお忘れなく。
Q. 1年間乗っていないクルマにも税金は課されるの?
A. 自動車税は使用頻度にかかわらず、車両登録がある限り、例え壊れていても課税されます。クルマを廃車にした場合は、早急に運輸支局、軽自動車検査協会等で抹消登録を行ってください。自動車の場合、抹消登録を行った月まで月割計算され、納税額の減額や既に納付した税金が還付されることも。軽自動車の場合は年間課税のために、納税額の減額・還付はありません。
なお、クルマが盗まれた等の理由で抹消登録できない場合もすぐに都道府県税事務所・各自治体にご相談を。長期間クルマに乗らないのであれば、一時抹消の手続きを行えば課税はされません。しかし、再度乗る際には車検を通す必要があることをお忘れなく。
問い合わせの際は、納付番号かナンバープレート情報を準備!
かつて県税事務所に勤めていた時に感じたのですが、自動車税・軽自動車税に関して問い合わせをもらう際、納税通知書に書かれている納付番号があったほうが、スムーズにやりとりできるケースが多かったので、問い合わせの際には手元に用意しておくとよいでしょう。もし納税通知書がない場合はナンバープレートの情報を用意しておきましょう。その際、メダカの「め」、ラッコの「ら」など単語を交えてひらがなを言うと職員に伝わりやすいです。
自動車税の納付を怠ると、車検を通すことができません。加えて、滞納し続けると預金や給与差し押さえなどが行われることも。ドライバーとして正しく納付したいものです。
<参考資料>
平成27年度いばらき県税ガイドブック
(唐沢未夢+ノオト)
[ガズー編集部]
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