中身は別モノ!? ホンモノNYタクシーに初乗車!

タクシーと言えば今まではセダンタイプのベーシックなスタイルが一般的でしたが、ここ最近は乗り降りのしやすいスライドドアを装備したミニバンタイプのクルマも見かけるようになってきましたね。特に日産自動車では、従来のセドリック生産終了後、ミニバンタイプのNV200をタクシーのベースに採用しています。

こちらがNV200タクシー(日本国内仕様)

そんなNV200タクシーはニューヨーク市の次世代タクシーにも選ばれています。今回はまさにアメリカで走っているタクシーそのものに乗る機会をいただきましたので、日本仕様との違いを中心にご紹介いたします。

こちらがNYタクシー仕様のNV200。パッと見は国内仕様と大差ないように見えますが、実は一回りほど大きいボディが採用されています。長さで約33㎝、幅で約13.5cm(共に車検証上の数値。幅はサイドステップ部を含む)大きくなっており、ホイールベースも延長されているのです。

また、リアゲートは日本仕様の跳ね上げ式バックドアではなく観音開きのものを採用。狭いスペースでも開閉できるため、乗客の荷物を載せるには向いているのかもしれません。

搭載されるエンジンとミッションも日本仕様とは異なります。日本仕様では1.6リッターエンジンに4速ATが組み合わされますが、NYタクシーは2リッターエンジンにCVTの組み合わせ。排気量が拡大されているためエンジンを回さなくても流れに乗ることができ、低燃費にも寄与していました。

リアシートは日本仕様と同じく3人掛けとなりますが、若干後方へオフセットされて装着されています。そのため、足元はとても広大で、リラックスして座ることが可能となっています。

また、フロントシートとの間にはパーテーションが設置してあり、顧客のプライベート空間を確保。リアシート用のオートエアコンや、大型TVモニターも装備され、後席重視ということが分かります。

パーテーションで仕切られているため、ドライバーとの会話は車内のインターコムを利用します。ちなみにスピーカーの上のライセンスは日産自動車の遊び心です(笑)。

上がNYタクシー仕様、下が日本仕様のメーター

運転席回りもハンドル位置が左になっただけではなく、カップホルダーの位置が違っていたり、インパネの造形が違っていたりと差異が多いのですが、一番違いを感じるのがメーター。日本仕様とは全く違うデザインが採用されていました。

ちなみに、今回お借りしたNYタクシー仕様のNV200は、アメリカで販売されているものをそのまま持ち込んでいるため(日本の法規に対応するための小変更は施されていますが)、ナビも完全にアメリカ仕様。最近はナビに頼り切りのドライブだったので、これが一番困ったというのは内緒です(笑)。

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]

取材協力

MORIZO on the Road