セルフ式ガソリンスタンドで注意すべき5つのポイント

給油を自らの手で行うセルフ式のガソリンスタンド(以下、セルフスタンド)。誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか? 有人式スタンドに比べて燃料価格が安いセルフスタンドは、手軽な反面、注意すべきこともたくさんあるんです。

そもそもセルフスタンドって何?

セルフスタンドの登場は1998年(平成10年)の消防法改正後。それまで給油はガソリンスタンドの従業員が行うものと定めていましたが、規制緩和によりお客さんの手でクルマや原動機付自転車に給油できるようになりました。セルフスタンドでは、お客さん自らが燃料の種類(レギュラー、ハイオク、軽油)を選び、給油口を開けてノズルから給油します。

誤った利用で火災の危険性も!?

ここからは、セルフスタンドで注意すべき5つの具体的なポイントをお伝えしてきましょう。

(1)油種の選択をお間違いなく!

セルフスタンドでは、クルマの油種をお客さん自らが選んで給油しなければなりません。普段、自分が乗っているクルマが何の燃料を使用しているかはわかると思いますが、社用車やレンタカーなど乗り慣れないクルマのときは、給油前に油種をきちんと確認しておきましょう。不安なときはスタンドの従業員に聞いてみるといいですね。

(2)静電気が原因の発火に注意

冬や乾燥の時期にみられる「静電気」。実はこの静電気がセルフスタンドでは、大変危険です。ガソリンは揮発性が高く、静電気や少しの火花でも引火して燃えてしまう危険があります。セルフスタンドでは、身体や服に溜まった静電気をあらかじめ逃してから給油を始めなくてはなりません。過去にも、静電気が原因と考えられるセルフスタンドでの火災が発生しています。セルフスタンドでは静電気除去シートやクルマの金属部に触れて、静電気を逃がしてから給油を行ってください。

(3)火気厳禁は遵守!

ガソリンは、揮発性が高く引火がしやすい液体です。セルフスタンドに限ったことではありませんが、給油中は火気厳禁。クルマのエンジンはきちんと切るのはもちろん、気化したガソリンが車内に入らないように窓・ドアは必ず閉めて、たとえ車内であっても給油中は火を使うのはやめましょう。当然ながら、くわえタバコでの給油は大変危険ですので絶対にしないでください。

(4)ふきこぼれに注意

給油口からガソリンが溢れると、ガソリンの蒸気が大量に発生して危険です。給油の際は、給油ノズルを奥まで差し込み、ガソリンが溢れないように気をつけてください。また給油中はその場から離れず、子どもが近づかないようにしましょう。また、燃料が満タンになると、給油は自動的にストップします。溢れる危険があるため。これ以上の継ぎ足し給油は厳禁です。

(5)携行缶への給油はNG

法律によってセルフスタンドで給油できるのは、クルマと二輪車のみ。もしも、携行缶や容器に給油したい場合は、給油スタッフが在中するガソリンスタンド行ってください。また、ナンバーがついていない車両(車検切れの車両)への給油も、認められていません。

万が一、給油中に火災が発生したら、落ち着いて身の安全を図ってください。セルフスタンドには、必ず従業員が常駐していますので、指示に従って行動をしてください。

簡単で便利なセルフスタンドですが、正しい給油の仕方をしないと大変危険です。クルマが燃え上がったり、自分自身に燃え移ったりすることも考えられます。セルフスタンドでは、スタンド内のルールや従業員の指示に従い責任持った行動を心がけたいものです。

(唐沢未夢+ノオト)

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road