外径12.5m!首都高のトンネルを掘るシールド技術
上の写真の左側に女性が立っているのがわかるでしょうか? この巨大な機械は、トンネルを掘るシールドマシン。首都高速道路(首都高)の中央環状品川線では、写真の外径12.5mのシールドマシン 1基で8kmもの長さにわたりトンネルを掘削したそうです。では、トンネルはどのように掘っていくのでしょうか? 首都高のトンネルの掘削方法について、首都高速道路株式会社に聞いてみました。
――トンネルを掘削するシールドマシンとはどのようなものなのでしょう?
「建設するトンネルの形状に合わせて製作した筒状の機械です。掘削機構、セグメント(トンネルの外壁となるブロック)組立て機構、推進機構が装備されています。トンネルの施工方法は、まずシールドマシンの前面に設置した刃の部分(カッターディスク)をゆっくりと回転させて、少しずつ土砂を削り取っていきます。シールドマシンが削り取った土砂は、ベルトコンベアで地上の施設まで運ばれて処理されます。シールドマシンの内部では、地上より運び込まれたセグメントを組み立てて、トンネルの壁を作っていきます。シールドマシンは、組み立てられたセグメントをジャッキで押すことによって前に進みます」
――中央環状品川線では、約8kmもの距離を外径12.5mのシールド1基で掘削されたそうですね。
「トンネル工事の規模の指標として、延長(距離)と掘削面積(断面)があります。これまでのシールドトンネルの長距離施工実績は、掘削面積が小さいものでした。品川線本線シールドトンネルは、大井北立坑から高速3号渋谷線付近の大橋ジャンクションまで延長約8km、シールドマシンの外径12.5mで、長距離の施工実績において最大級の規模です。内回り側と外回り側のトンネルでそれぞれ1基、合計2基のシールドマシンで掘削しました」
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――今までにも数多くの掘削実績があるのですね。掘削技術はほかにもあるのでしょうか?
「首都高速道路株式会社は、中央環状線と横浜環状北線の建設において、道路トンネルをシールド機で掘削した数多くの経験があります。さらに、シールドトンネル構築後にセグメントを切り開いて出入口などを施工する『シールド切開き技術』やセグメント自体に耐火機能を持たせた『耐火機能一体型セグメント』などを開発・採用。合理的なシールドトンネルを高速施工する技術を追求し続けています」
第三京浜道路の港北インターチェンジから首都高速横羽線生麦ジャンクションをつなぐ横浜環状北線は、今年度に開通予定。今後も新しい技術を開発・採用してトンネルが作られていくのが楽しみですね。
(平野友紀子+ノオト)
<取材協力>
首都高速株式会社
[ガズー編集部]
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