秋晴れのオートポリスでクルマ三昧「モータースポーツフェスタ2016」

今年は熊本地震で大きな打撃を受けた九州地方。大分県日田市にあるオートポリスも被害にあい、スーパーGTなど予定されていたレース開催が見送られました。

本物のGTマシンは、やはりオーラが違う。常に黒山の人だかりができていた

10月より営業を再開したオートポリスで、11月3日(木)に開催されたイベントが「モータースポーツフェスタ2016」です。モータースポーツに触れ、すそ野を広げるということに加え、「自ら復活を示すと同時にクルマを通してエールを送る!」というメッセージが込められていたように感じました。

スポーツ走行を待つ参加者たち。県外ナンバーのクルマが並ぶ

なんといってもイベントの目玉は、愛車でサーキットコースを走ること。スポーツ走行や先導車がつくファミリー走行に参加したクルマのナンバーを見ると、九州はもとより、中国地方、関西エリア、四国など西日本各地からクルマ好き、モータースポーツ好きが大集合していました。

ファミリー走行は、どんなクルマでも参加できる。家族でサーキットを走るというのは、なかなかできない体験だ

スーパーGTのARTAチームマシンの展示のほか、鈴木亜久里監督や土屋圭一さんなどチームの面々も駆けつける豪華な顔ぶれでのトークショーも行われました。

鈴木亜久里監督(左)と土屋圭一氏(右)を中心にARTAのチームメンバーによるトークショー。軽妙なトークはいつもファンの心をつかんで離さない
レースの裏側などファンにとっては聞き逃せない話が飛び出していた

軽妙な雰囲気のトークに、聞き入るファンからは笑い声も聞こえていました。土屋圭一さんは、被災された身内の方と連絡を取るのに数日かかったことに触れ、「こんなことをしている場合じゃないのかもしれないけれど、だからこそ一歩ずつ前に進んでほしい。本当に頑張ってほしい」とエールを送ると、鈴木亜久里監督は「今季はオートポリスに合わせて調整していた面もあり、開催が見送られたこと自体がとても残念。監督としてはやはり悔しい。でもこうして皆さんの笑顔に触れるとこちらも勇気をもらえるよう。再びここでレースするときに、チームを応援してくださる皆さんをむしろ応援できるようなレースができるようにしたい」と語りました。
トークショーとあわせて行われた記念撮影には、子供から大人まで多くの人が列をなしていました。その人気ぶりは、さすがです。

ドリフト走行に観客はくぎ付け
ドリフトの同乗体験プログラムも用意され、抽選で当たった人はこの走りを堪能した

またレイクサイドコースでは、様々なデモカーのテストドライブや、ドリフトの同乗体験などが行われました。特に同乗体験では、みなさん満面の笑みに。エキサイティングな体験を存分に味わえたようでした。

パドックエリアには多数のメーカーが出展。最新の商品に触れるだけでなく、その場で購入できる企業も

そのほか、もちろんスポンサーによる用品の展示販売や、子ども向けのプログラムも充実。PIT体験のほか、DIYコーナーでは、開け閉めで点灯するLEDランプ内蔵のトラック形ペーパークラフトを楽しそうに工作していました。

子どもPIT体験。なかなかの手さばきを見せる子も
DIYコーナーで作るトラック形の小物入れ。引き出しを開けると、中を照らすLEDが点灯する

決して規模は大きくありませんでしたが、その分ゆっくりとサーキットを楽しむことができるこのイベント。そして何より、家族全員で出かけられるドライブ先としてとても良い雰囲気だなと感じました。秋深まる阿蘇の山々を背に、存分にクルマに触れる一日を来場した人は、みな楽しんでいました。

(中込健太郎+ノオト)

[ガズー編集部]

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