初の雨天開催! AOG湘南里帰りミーティング【イベントレポ】

今年は初の雨天開催の「里帰り」! AOG湘南里帰りミーティングに行ってきました。

日産車をベースに様々なチューニングやドレスアップ、さらには福祉車両など、幅広いクルマを手掛けるオーテックジャパン。車両は、全国のディーラーで、通常の日産車と同じように購入することができます。ファクトリーカスタムというスタンスで、量産車では難しいこだわりを盛り込みつつ、量産車をベースに作る価格や信頼性、アフターフォローなどのメリットを享受できる「オーテック車」には根強いファンが多いものです。

そんなファンが集うWEB上のコミュニティが「オーテックオーナーズグループ(AOG)」。このAOGのオフ会として、毎年オーテックジャパンが開催しているのが「湘南里帰りミーティング」です。オーテックジャパンが手掛けたクルマが、ジャンルを問わず、オーテックジャパン本社がある街・湘南に集まり、オーナー同士、そしてオーナーとメーカーの社員が交流します。今年は雨天進行になり、車種ごとの駐車エリアの指定は見送られましたが、かえってバラエティの豊富さ、日産車ベースであるがゆえのさりげなさが際立つような並びが見られました。

雨の中全国から大磯に集まるオーナーとオーテック車。オーテックジャパンの社員が雨具を着て出迎える

会場は、本社と同じ湘南エリアにある大磯町大磯プリンスホテルの大磯ロングビーチ駐車場。年々規模が拡大しているそうで、今年は460台の申し込みがあり、主催者からは天候もあるので無理をしないようにとの連絡があったにも関わらず、およそ1,000名の参加者が集まりました。参加希望者たちがこのミーティングに寄せる思いを伺い知れます。

現に、1台目をオーテックにしたら、気に入って次の買い替えもオーテックバージョンに…という話や、最初は友達についてきただけだが、結局自分でもオーナーになってしまったという話もよく聞きます。

オーテック車のバラエティの豊富さに気づかされる。最近では電気自動車のリーフにもオーテックバージョンがあり、エアロをまとった外観だけにとどまらないそのチューニングもまたファンからは評判上々だ
エルグランドライダーの内装素材で作られた、その名も「エルテル坊主」。開会式と同時に止んだ雨に、さすがだ! と参加者たちから称賛が集まっていた

メーカー主催でありながら、ニューモデルを紹介する時間などは特にありません。展示については自由に見学し、必要に応じて社員に質問することもできます。

しかし、みな興味のポイントはさまざま、オーテック車を愛し、意志を汲んでいるファンが自らの目で見て、興味を持ちまた次のクルマ選びに生かしたり、お友達にすすめたりする。プロモーション用ではなく、興味に応える環境を用意することで、共感の和が確実に広がっているのです。

ニューモデルに関するクイズなども実施。ちょっと難しいかもしれないが、社員の方が優しくヒントをくれる。全部解いたころにはニューモデルの知識も一通りキャッチアップできている
クイズをすべて解いて提出すると、記念品がもらえる。オリジナルパッケージのガムだ

また、実際クルマを作っている社員の方と直接触れ合えるのもこのイベントの特徴。最新モデルのポイントを、開発担当者自らの言葉で聞くことができるのはもちろん、購入したクルマの感想を直接伝える人の姿も多数目にすることができるのです。

どこで手に入れたのか? という道路公団仕様車のセドリックも。もちろんこれもオーテックジャパンの仕事だ
クエストは北米向けの車種だが、日本にも左ハンドルのまま輸入されたことがある。輸入整備や保安適合などで関わっているという、オーテックジャパン出荷履歴のあるクルマだ。なかなかこのイベントでもお目にかかることは少ない

周りを見渡すと、ハイパフォーマンスなスポーツタイプのクルマから、ミニバン、もはやネオ・クラシックの領域、今の感覚とは異なるクルマ、さらには、どこで入手したのか、オーテックジャパンが手掛けた「はたらくくるま」など、多岐にわたるジャンルの参加車両を見学して回る人の姿も多数いました。

今年オーテックジャパン創立30周年を迎えるのを記念して30台限定で販売された「マーチボレロA30」に乗ってゲスト登場。神奈川県警の白バイが先導し、また「護衛」には神奈川県警のスカイラインGT-R 40thアニバーサリー パトカーがついて登場した

今年の春からNISMOのトップと兼務でオーテックジャパンの社長に就任した片桐隆夫社長は、2004年この湘南里帰りミーティングの前身となるイベントがスタートしたときにもオーテックジャパン社長を務めていた方。「今年はセレナも新しくなり、最近ご好評いただいているNISMOシリーズなど、皆さまからたくさんの支持を頂いております。こうして毎年、イベントが続いていて、ご愛顧いただいている皆様とクルマが毎年集う、これ自体が大変うれしいことです。これからもいいクルマをたくさん作っていきたい」と話して下さいました。

開会式、参加者の前であいさつに立つ片桐社長

また屋外で予定していたイベントは室内でのプログラムに変更。ビンゴをはじめとするゲームや、ゲストのスーパーGT「MOTUL AUTECH GT-R」ドライバーによるトークショーも開催。大勢の人がプログラムを最後まで楽しんでいました。

ゲストのGTドライバー、松田次生選手、ロニークインタレッリ選手、レースクイーンの菅野麻友さんと、遠来賞、過走大将など恒例の各賞受賞者の記念撮影

さらにこの日ゲストとしてスーパーGT2016年シーズンを戦ったレーシングドライバーの松田次生選手とロニークインタレッリ選手、そしてレースクイーンの菅野麻友さんが駆けつけ、参加者とのひと時を過ごしました。トークショーではシーズンの振り返りもほどほどに、普段の家庭での様子、愛車に関することなど、シーズン中には見ることのできない素顔に迫る話が多数飛び出していました。

手前から松田次生選手、ロニークインタレッリ選手、菅野麻友さん

自身オーテック車のオーナーでもある松田選手は「カスタムは僕自身とても好きで、むしろほかのオーナーさんにいろいろ聞きたいくらいです。愛車をアピールする場があるというのはとてもいいことだと思います。僕たちのやっているスーパーGTと根底は同じで、このミーティングはクルマを通じてのコミュニケーション。一人でも多くの人にクルマ好きになってほしいですね」と語ってくれました。

初参加のロニークインタレッリ選手は開口一番、流暢な日本語で「やっと来れた!」と嬉しそう。イベント続きのこの時期は、シーズンが終わっても、例年大忙しで、松田選手と分担して顔を出したりしているのだそうです。

「前々から来てみたかったのでうれしいです。日本に来るまで、あまりオーテック車という印象がなかったのですが、自分がMOTUL AUTECH GT-Rをレースで乗るようになり、日本の路上で見まわすと実にオーテックのクルマの多いことに気が付きました。そしてサーキットに応援に来てくれている人の多くが、セレナライダーなど、オーテックのクルマで僕たちを応援に来てくれている。しっかりサーキットとつながっていることを実感させられるのです。もっと多くの人がサーキットへ足を運んでくれると嬉しいですね。世界最高水準のスーパーGT。一度生で見たら、きっとその迫力の虜になるはずですよ」と熱く語っていました。

そして先のイタリア中部地震の後のふるさとイタリア・ヴェローナの状況のお話も。

「今の僕があるのはカートに乗ったから。だけど、一緒にカートをしていた友達の親戚は犠牲になりました。被害の大きかったアマトリーチェ村は私のふるさとから300キロほどの場所。とても気になります。また、イタリア出身の僕を見つけては心配してくれる日本人もとても多いんです。気にかけてくれること自体、僕にとってとてもうれしいこと。被災地ではクルマもかなりの被害にあい、不足しています。そんな中、僕は今、縁あって今日本でGT-Rをドライブしています。年内には一台、日本からの気持ちが詰まったクルマを被災地に届けることができそうです。感謝の気持ちでいっぱいです」 熱く語る姿に、ドライバーとしての気高さを感じました。

トークショーの後、じゃんけん大会とPRAY FOR ITALYのチャリティーオークションが開催された
チャリティーオークションでお宝の数々を落札した人は「頑張れアマトリーチェ!」とメッセージの入った募金箱にそのまま全額募金する

レースクイーンの菅野麻友さんは昨年に引き続きの参加です。「以前に比べて、少し余裕をもって活動できるようになりました。レースの知識も増えましたし、サーキットで多くの人に声をかけていただけるようになったのもうれしいことです。また、レースクイーンはスポンサー企業そのものを広く多くの方に知っていただく仕事、という大きなテーマをより強く意識するようになりました。だからこそ、今はレースクイーン大賞で選んでいただけるように頑張りたいです。私が大賞に選ばれたら、オーテックをもっと多くの人に知ってもらえるので」。と話すと、ドライバーの2人からも「僕たちも投票しているから、最後まで戦いきって! 頑張って!」と応援されていました。

今年は雨天進行にはなったものの、開会式が始まるころには雨は止み、最後の集合写真の撮影まで、なんとか曇り状態を保った今年の里帰りミーティング。恒例の一斉にお見送りは見られなかったものの「また来年、大磯でお会いしましょう」と声を掛け合っている姿が印象的でした。

(中込健太郎+ノオト)

[ガズー編集部]

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