ハイエース「トランポ」の製作現場に潜入してきた!

「トランポ」とは、ハイエースなどのバンの荷室にカスタマイズを施し、バイクやサーフィン、釣り、キャンプなど趣味を楽しむためクルマ。少し前に、このトランポがどんなクルマなのかをご紹介しました。今回は、そのトランポを製造する工場を取材してきましたので、その様子をお伝えします!

趣味に合わせてカスタマイズ!ハイエース「トランポ」の世界

潜入したのは熊本県の「オグショー827」。トヨタ・ハイエースのほか、日産・キャラバンやスズキ・エブリィなどのトランポも製作する、トランポビルダーです。

ハイエースからエブリィまで用途に合わせてカスタマイズ

製作するトランポのほとんどがオーダーメイドで、お客さんの用途や要望を事細かにヒアリングして設計・製作に取りかかるそう。とはいえ、お客さんにとって最良の1台を作るため、ときには「その装備はカットしましょう」と逆提案をすることもあるとか。

では、ここで制作された車両の一例をご紹介しましょう。オフロードバイクを搭載できるようにしたハイエースと、折りたたみ式テーブルやベッドを搭載した軽自動車のエブリィです。

バイクを外に出せば全面がベッドになりゆったり車中泊ができるハイエースの「GLADステップベッドパッケージ」
コンパクトなエブリィに長さ1800mmのベッドを搭載した「GLAD small Ponza」。ベッドを畳めばリヤシートも使える

エブリィのトランポは、一人で釣りに出かけたり車中泊をしたりするのに最適で、趣味を楽しむお父さんからのニーズが高いそう。普段は4人乗りのエブリィとして使える実用性の高さも魅力です。

いざトランポの制作現場に潜入!

では、どのようにしてトランポが製作されているのか。工場の中を覗いてみましょう。工場内には、たくさんの工具や車種別の治具、さまざまな厚さの板材、床に使用されるシート剤といった素材が並んでいました。ベッドもテーブルもすべてこの工場で作っているとのこと。

工場らしくさまざまな工具や冶具、素材が整然と並ぶ
使用箇所によって使う板の材質や厚みはさまざま。素材選びひとつにもノウハウがある

一つひとつオーダーメイドで作られることもあって、全行程が手作業で行われます。取材時はテーブルに使われる板の貼り合わせが行われていました。

ハイエース用のパネルの一部を制作しているところ。縁のテープを貼り付けている
パネルの貼りつけは仕上がりのクオリティを左右する、技術が問われる部分のひとつ
貼り終わったら、カッターで余計な部分を削ぎ落としていき、パネルは完成

ここで作られたパネルは、同じく工場で作られたフレームなどと組み合わされ、トランポの装備となっていきます。またベース車両の床も、凹凸がなくなるように加工。フローリングのような仕上げが施されます。

完成車の一例。これがすべて手作業で作られているというから驚きだ

写真のハイエースは白い表皮に水色のパイピング、ダーク木目調のフロアが組み合わされていますが、ベッドやシート、フロアの素材やカラーは自由に選択可能です。

自分だけのスペシャルな1台を作る

簡単に製作現場を紹介しましたが、製作に至るまでにはお客様と打ち合わせを重ねます。「トランポが生活に彩りを与えてくれる存在じゃなければ作っている意味がない」と言う滿木(みつき)社長は、オーダーまでのコミュニケーションを大切にしているとのこと。

「お客様のご要望の一歩先を想像してクルマを作ります」と言う滿木社長

その人だけのスペシャルな1台を作るため、製作例の写真や素材サンプル、カラーコーディネートなどを、細部の仕上げやカラーコーディネートなど、素材サンプルや内装イラスト・製作例などの写真など、考えつくすべての手法を使って発注者と何度もやりとりをするそうです。「遠くても一度ご来店してミーティングするケースが多いですね。そこからは、メール・電話などでやりとりします」と滿木社長。

クルマは移動手段のひとつですが、それ以上に生活を豊かにしてくれる相棒のような存在です。特にトランポのような、趣味を共にするクルマであればなおさら。もし、自分の趣味がトランポによってさらに楽しめる可能性があるなら、理想の1台をオーダーしてみたいなと感じた工場取材でした。

(赤坂太一+ノオト)

[ガズ―編集部]

取材協力

MORIZO on the Road