祝・初戦表彰台! トヨタのWRCへの参戦を振り返る

今年の世界ラリー選手権(WRC)の初戦となるラリー・モンテカルロで、見事2位入賞を果たしたヤリスWRC(日本名:ヴィッツ)。1999年の撤退から18年ぶりの参戦にもかかわらず好成績を収めたことで、にわかに期待度が増しています。そこで今回は、トヨタのWRC参戦の歴史を振り返ってみたいと思います。

WRC初参戦

世界ラリー選手権がスタートしたのは1973年のこと。その初年度に2代目カローラをベースにした「カローラ1600」で参戦し、第11戦目のプレス=オン=リガードレス・ラリーでトヨタ初のWRC優勝を飾ります。1975年にはラリードライバーのオベ・アンダーソン氏が率いるトヨタ・チーム・ヨーロッパ(TTE)」が活動を開始。以降、WRCにはTTEが中心となって参戦することになります。

80年代にはセリカが大活躍

セリカ ツインカムターボ(TA64)

1984年には3代目セリカをベースとした「セリカ ツインカムターボ」を投入。すでに4WDやミッドシップレイアウトのライバル車が参戦するなか、サファリラリーを3連覇するなど主に耐久ラリーで強さを発揮しました。

セリカ GT-FOUR(ST165)

1988年には4代目セリカに設定されたフルタイム4WD車、GT-FOURをベースとしたラリーカーへバトンタッチ。1990年にはカルロス・サインツのドライブで日本車初のドライバーズタイトルにも輝きました。

2年連続ダブルタイトル取得の黄金期

セリカ GT-FOUR(ST185)

1992年には5代目セリカへとベース車が変更となります。セリカは引き続き強さを見せつけ、登場。初年度に再びカルロス・サインツがドライバーズタイトルを獲得すると、1993年、1994年と2年連続でマニュファクチャラーズとドライバーズのダブルタイトルを獲得。まさに黄金期と言える活躍を見せました。

1994年には6代目となるST205型セリカがベースとなる新型が登場。しかし新開発のスーパーストラットサスペンションのセッティングに四苦八苦し、好成績を残すに至りませんでした。さらに1995年には車両規定違反が発覚。結果的にこの代のセリカは短期間の活動となっています。

その後、トヨタはラリーカーのベースをセリカからカローラへとチェンジ。日本国内では販売されなかった3ドアハッチバックがベースとなり、1999年には再びマニュファクチャラーズタイトルを獲得するなど活躍を見せました。しかし、この年を持ってWRCへの参戦を休止。そして、2017年の今年、満を持してWRCへ復帰となるわけです。全13戦と1年を通じて行われる今年の世界ラリー選手権。今後の活躍が楽しみですね!

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]

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