トヨタが18年ぶりに参戦している「WRC」ってなんだ?

2017年からトヨタが18年ぶりに参戦しているWRC。第1戦のモンテカルロでは表彰台、そして先日行われたスウェーデンでは優勝と、ブランクを全く感じさせない活躍を見せてくれており、興奮が隠し切れない状態が続いています! しかし、18年ぶりということは、若いユーザーにとってWRC自体が馴染みのないものかもしれません……。そこで今回は「WRC」についてご説明いたします。

そもそも「WRC」とは?

「WRC」とは「World Rally Championship」の頭文字を取ったもので、日本語では「世界ラリー選手権」とも言われています。WRCはF1と同じく国際自動車連盟(FIA)が主催しており、世界耐久選手権(WEC)や世界ツーリングカー選手権(WTCC)などと同じく世界選手権レースの1つとなっています。

WRCがスタートしたのは40年以上前の1973年。もともと世界各地で単独競技として行われていたラリーイベントをFIAがシリーズ化し、年間を通じて世界を転戦するようになりました。現在、WRCのラリーイベントとなっているのは13戦。過去には北海道を舞台にしたラリージャパンも開催されました。

タイトルは2つ

WRCでは年間を通じて獲得したポイントにより「ドライバーズタイトル」と「マニュファクチャラーズタイトル」の2つのタイトルが設定されています。
ドライバーズはその名の通りドライバーの、マニュファクチャラーズは、その車両を制作したメーカーのタイトルとなっています。トヨタは過去、1993年、1994年と2年連続でダブルタイトルを獲得しているほか、90年代には三菱やスバルもダブルタイトルを獲得した経験があり、日本メーカーの黄金期とも言われています。

車両は市販車がベース

WRCに参戦する車両は全て市販車がベースとなっています。しかも少数生産のスーパーカーのようなものではなく、年間2500台以上生産されている車両でないと参戦することができません。さすがにエンジンや駆動方式などはベース車からの改造が認められていますが、ラリーのコース間の移動は一般道を使用して移動するため、他のレーシングカーとは違い、ナンバープレートが付けられているのが大きな違いと言えるでしょう。

ラリー・スウェーデンでの1コマ。リアにナンバープレートが装着されているのが分かる

いかがでしょうか? 悪路や雪道、狭い峠道のようなところを華麗に駆け抜けるラリー競技の最高峰であるWRC。難しいことは抜きにしても迫力ある走行シーンは必見と言えるでしょう。ぜひ、あなたもWRCの魅力にハマってみてはいかがでしょうか?

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]

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