低ミュー路でドラテクを磨こう! ~氷上編~

クルマを愛する人であれば、運転技術の向上には興味があるかと思います。例えサーキットを走ったりしないとしても、クルマをキチンと操る技術が身に付けば、普段の街乗りでもより一層スムーズな運転ができますし、同乗者からのクレームも減るでしょう。また、いざという時の緊急回避などにも、役立つこと間違いなし!

低ミュー路とは?

そんなドライビングテクニックの向上にうってつけなのが「低ミュー路」での運転です。ミューというのは摩擦係数のことで、これが低ければ抵抗が少なくなり滑りやすくなります。つまり、低ミュー路というのは滑りやすい路面というわけです。
こういった路面状況では急のつく操作をするとクルマは簡単にコントロールを失ってしまいますので、丁寧かつ的確な操作が求められます。その結果、クルマの正しい操り方が身に付くということなのです。

■氷の上でドリフト体験!

通常のアスファルトの上ではなかなか体験することができないドリフト走行も、低ミュー路であれば、低い速度で安全に楽しむことができます。といっても適切な量のカウンターを当てなければいけませんし、アクセルコントロールもしっかりしなければ簡単にスピンしてしまいます。低い速度域だからといって、決して簡単ではありません。

もちろん、フロントタイヤもしっかり荷重を乗せなければ曲がってくれませんから、コーナー手前でのブレーキングも重要となります。しかし、強すぎるブレーキングはフロントタイヤのロックにつながってしまうため強すぎてもダメ、という悩ましい状況に。最近の車両ではABSが優秀なので、ABSに完全にお任せしちゃうのもひとつの手と言えるかもしれません。

雪や氷に強いイメージのある4WD車でも基本は同じ。全てのタイヤが駆動するため、発進や加速は2WDよりも優れていますが、タイヤの限界を超えて滑り出してしまえば同じこと。特に2WDよりも車両重量が重くなりがちな4WD車は、一旦滑り出してしまうと抑えるのが大変という側面もあります。

氷上のような低ミュー路でのトレーニングはクルマの挙動を覚えるのに最適。一流ラリードライバーも、この場所でトレーニングをするほどなのです。残念ながら今年は雪のシーズンも終了となりつつありますが、来年は低ミュー路トレーニングに参加してみていかがでしょうか?

<取材協力>
fun2drive

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]