軽トラ女子、ママになる。離島でのファミリーカー選びについて聞いてみた

東京都から高知県へ移住し、2年前に離島である島根県隠岐諸島・中ノ島へ移住した女性がいる。彼女の愛車はサンバートラック。同車としてはレアな、2WDでATだ。昨年末に長女・紬希(つむぎ)ちゃんが生まれ、家族が増えた。スバルのサンバートラックとの暮らし、そして、離島でのファミリーカー選びについて聞いてみた。

愛車は元品川ナンバーのサンバートラック

藤本香織さんは香川県出身。大学を卒業後に上京し就職。結婚後は夫である淳さんとともに世田谷区に暮らしていた。当時の淳さんの職業は庭師。職場は区内の住宅だ。ゴーストップが多いこと、積雪を気にしなくてよいことから、ATで2WDのサンバートラックを購入。「私は都内ではほとんど運転しなかったですね」と話す香織さん。淳さんが主にサンバートラックに乗っていたという。

高知へ移住

夫婦ともに地方への移住に興味を持っていたこともあり、淳さんは、林業に職を見つけ夫婦で高知県へ移住。香織さんは現地の小学校での学習支援などに携わっていたという。「高知に来てから、サンバーを運転するようになりました。ほぼペーパードライバーだったので、最初は車庫入れや、狭い道での離合もおっかなびっくり。移住した町は山間部だったので、ATでよかったと思います」と笑いながら振り返る。

町作りへの興味から隠岐・海士町へ

高知に移住したことで、地方での暮らしにさらに興味が深まったと話す。

「以前から、いつかは海士町に行ってみたいと思ってたんですよね」と香織さん。海士町が集落支援員を募集していることを知り、応募。晴れて採用となるも、淳さんは高知での職に区切りが付かず、香織さんは単身でサンバートラックとともに同町へ移住した。移住後は同町の交流コミュニティー施設である「あまマーレ」スタッフとして勤務。「森のようちえん」形式を取り入れた「お山の教室」など、幼児教育に関わってきた。

ATのサンバートラックは、またたく間に香織さんの回りで「頼りになる1台」になった。というのも、島内で流通している軽トラはほぼMT車。都会からの移住者はペーパードライバーや、AT限定免許所持者であることも多い。引っ越しなどで貸してほしいと言われたり、「手放すときは言って」と声をかけられたりするそうだ。

サンバートラックは、高知在住時に「品川」ナンバーから「高知」ナンバーへ変更した。「海士に来て、品川ナンバーのままにしておけばよかった、もったいなかったなぁと思いました。海士にはいろいろな地域のナンバープレートを付けたクルマが走っているけど、品川ナンバーはちょっと珍しいし」と話す。

1年間の「別居生活」の後、淳さんも同町へ移住を果たす。そして新しい家族となる、紬希ちゃんが誕生。藤本家のカーライフに転機が訪れた。

選んだのはダイハツ・キャスト アクティバ

ちょうど淳さんが仕事で使っていた軽のワンボックスカーを買い換えるタイミングと、香織さんの出産のタイミングが重なったため、サンバートラックは淳さんに。香織さんは家族を乗せるファミリーカーを選ぶことになった。

スズキ・ハスラー、ダイハツ・ウェイクなども検討したが、鮮やかな「フレッシュグリーンメタリック」のボディーカラーが決め手となり、ダイハツ・キャスト アクティバを選んだ。「島は狭いので軽でいいと思いました。また、アクティバはこの島でまだ見たことがないからいいかなって。明るいボディーカラーを選べるのもよかった」と話す。

紬希ちゃんを迎えた藤本家がファミリーカーを手に入れ、次に目指すのはマイホームを手に入れること。「薪ストーブを置き『あたたかい』家づくりをしたいですね」、と紬希ちゃんを抱きながら話す香織さん。柔らかい笑顔が印象的だった。

(上泉純+ノオト)

[ガズー編集部]