【バンコクモーターショー2017】日本との違いを感じる展示&出展車両

桜が満開の日本を抜け出して、タイでおこなわれたバンコクモーターショーに行ってきました。東南アジアのモーターショーといえばなんだか得体の知れないクルマのオンパレード…なんていうのを想像するかもしれませんが、それはかなり間違ったイメージ。
トヨタや日産、ホンダ、マツダ、三菱、そしてスズキやいすゞと日本の自動車メーカーを筆頭に、メルセデス・ベンツやBMWといった高級車メーカー、そしてマクラーレンやポルシェなどスポーツカーブランドまで、クオリティの高いブースを出展する正統派のモーターショーなのです。
ここでは、そんなバンコクモーターショーで見かけた、日本人にとって興味深いトピックをまとめてみました。

会期は約2週間。開場時間は正午から夜10時まで

約2週間の開催中に訪れる入場者は、ここ数年170万人前後。前回(2015年)の東京モーターショー入場者が81万2500人ですから、その倍以上と驚きです。タイのクルマ熱の高さを物語っていますね。そして日本の感覚からするとおもしろいのが開場時間。なんと正午にはじまり、夜の10時までオープンしているのです。これなら朝はゆっくりで、仕事が終わってからでもじっくり見られますね。​​

彩る女性が多い。ステージのショーも欠かせない

モーターショーに欠かせないのがショーを彩る女性ですが、バンコクモーターショーではその数の多さに圧倒されます。みなさんスタイルが抜群ですね(当たり前ですが)。それからプレスデーにそれぞれのブースで行われるマスコミ向け記者会見は、ほかの国のモーターショーとは違って派手なショーで始まるのがお約束です。プレスデーの演出の賑やかさは、世界のどのモーターショーにも負けていない気がします。

スーパーカーのブースもたくさんある!

​​マセラティやランボルギーニも出展。ソリッドな原色のランボルギーニは明るい色が好まれるタイらし​い配色だ

ピックアップトラックはイベントの主役級存在感

シボレーのフルサイズピックアップも展示され、注目を集めていた。右のひとまわりコンパクトなクルマは「コロラド」というモデル​

豪華仕様のハイエースも見逃せない

トヨタ・ハイエースはタイでもメジャーなクルマですが、インテリアをゴージャスにカスタマイズした車両が多いのはタイならでは。写真の車両は2列目に豪華な椅子を設置し、3列目と4列目をベッドになるようカスタマイズされたもの。内張はすべて手が加わっていて、豪華クルーザーのような雰囲気でした。楽しそう!

実はオートキャンプも好き…らしい

韓国の自動車メーカーであるサンヨンのブースには、開くと大きなテントになるユニットを装着したピックアップが置かれていました。実は、タイではオートキャンプが盛んなのだそうです。MINIも天井の上にホップアップ式テントを装着した車両を展示していましたよ。

広い商談スペースがある。なぜなら車両販売もするから

自動車メーカーのブース内には、たくさんのテーブルと椅子が用意されています。休憩スペース?そうではありません。実は商談スペースなのです。なぜならバンコクモーターショーは、会場で新車の契約ができる販売イベントでもあるから。今年は会場内で3万2000台ものクルマの販売契約が行われたそうです。ちなみにこれは、一般オープン時間直前のホンダブースの様子。スーツを着た人はすべて、バンコク近郊の販売店から派遣されたセールススタッフなんですよ!

新車はとんでもなく高額です

スバルのラインナップの価格を見ると、XVが129万8000バーツ(約420万円)なのに対しレヴォーグは219万8000バーツ(約700万円)からと、あまりの価格差に驚きます。

実は理由があって、XVがマレーシアでのノックダウン生産車両を輸入しているのに対し、レヴォーグは日本からの完成車輸入だから。関税でここまで差がついているんですね。日本人の私たちにとっては、どちらも高くて驚かずにいられませんが…。ちなみにタイ国内で生産している車両の価格は、価格に“ぜいたく税(物品税)”が含まれていることもあって日本より1割から2割高いくらいの感覚です。

クルマの中でもマッサージ。ここはタイですから

タイといえばマッサージ。モーターショー会場内でもマッサージ機器を展示しているブースがいくつかありました。

もちろん足マッサージもあるので、疲れたらここへ立ち寄れば癒されるというわけです。これぞ「人にやさしいモーターショー」ですね。写真は、クルマのシートにも装着できるタイプのマッサージ機器。

バイクの勢いに驚く

タイはバイクの人気も高く、街中でも至るところでバイクを見かけます。モーターショーでも、スクーターから写真のようなスポーツバイクまで、たくさんのバイクが美女とともに注目を浴びていました。

クルマはみんなの憧れ。だから視線が熱い

「クルマ離れ」なんて言われている日本と違って、タイではクルマはみんなの憧れ。だからモーターショーにはたくさんの人が詰めかけ、盛り上がっていることを現地で見て実感しました。日本は今年、東京モーターショーの年。タイに負けないよう、みんなで盛り上がりたいものですね!

(工藤貴宏+ノオト)

[ガズー編集部]