「日本信号ミニチュア灯器コレクション」製作の裏側をメーカーに聞いてみた
タカラトミーアーツから発売された「日本信号 ミニチュア灯器コレクション」は、信号機をカプセルサイズにしたガチャ商品です。光るギミック付き、実物の信号機に貼ってある「銘板プレート」など、オフィシャル商品ならではの細かい造形。思わず本物と見比べたくなるほど精巧に作られています。今回は発売元の株式会社タカラトミーアーツにお伺いして、製作の経緯や苦労話などを聞いてみました。ご対応いただいたのは、開発担当のガチャ・キャンディ事業部 加藤しずえさんです。
- 株式会社タカラトミーアーツ ガチャ・キャンディ事業部 加藤しずえさん
――「ミニチュア灯器コレクション」はどのような経緯で企画されたのですか?
日本郵便さんとコラボした「郵便局ガチャ」を2016年に発売したんですが、その反響がすごく大きかったんですね。その流れで「公共物をモチーフにした商品を新たに作ろう」とネタを探していたんです。
そのころ弊社のグループ会社(トミーテック)で、日本信号株式会社さんに自動改札機の監修をしてもらったことがありました。そこから繋がり、先方も「ガチャで商品化は会社のPRになる」ということで、ぜひやりましょうという話になりました。
――5種類のラインナップについて紹介してください
まず車両用信号が2つ、「歩車分離式」のプレート付き(青)と矢印付き(赤)です。歩行者用も青、赤の2種類ですね。プレートを付けたほうがより公式感が出るかなと思い、日本信号さんから版下などの資料をご提供いただいて製作しました。あとは歩行者用押ボタン箱です。
ただのミニチュアよりも光るギミックがあったほうが喜んでくれるだろうと思い、全種類光る仕様にしました。
――こだわりのポイントは?
車両用が1/24、歩行者用が1/18、押ボタン箱が1/5と縮小スケールがバラバラですが、カプセルに入っていてちょうどいいサイズ、また、キーホルダーにしてかわいいと思えるサイズにしてあります。信号灯器はスライド式のスイッチが裏側にありますが、押ボタン箱のみ実物に合わせて、前面の赤いボタンでON/OFFができるようになっています。
いまの車両用信号灯器はLEDで、実物は消えているとき=真っ黒なんですが、今回は少し色を入れることで信号のイメージに近づけています。日本信号さんの許可をいただいた上でアレンジを加えたところもポイントですね。
信号灯器の設計図って、イラストレーターデータではなく写植や線書きの図面なんですよね。裏の「銘板プレート」も文字データがなかったので、トレースして作りました。かなり小さいですが、肉眼でも「日本信号株式会社」は読めるようにしてあります。実物と同じ型番を入れてあり、製造年月日は発売日に合わせて2017年3月となっています。
- 裏側(側面)には銘板プレートも。実物さながらの細かい造形が嬉しい
――製作で苦労した点はありますか?
光の調整が一番苦労しましたね。色がうまく拡散するよう、フード(ひさし)の裏側や、本体の内部にも黒をさしています。あと、レンズの裏側を少し曇らせています。クリア過ぎると中の電球がそのまま見えてしまうんですよね。曇らせることで光が屈折して、きれいに拡散するように工夫しました。
成型によって最低限必要な厚みがあって、そこも苦労しましたね。というのも、実際の信号灯器のフードってかなり薄いんです。そのまま縮小すると極めて薄くなってしまうので、リアリティを損なわないようアレンジを加えて立体化しました。
- フード(ひさし)の裏側が黒くなっているのと、レンズ面に少し色が入っているのがポイント
――ほかに製作中のエピソードなどありますか?
日本信号さんの事務所で資料をみながら設計を進めていたところ、「実物を持って帰りますか?」と言われました。一瞬欲しいなとは思いましたが、間近で見るとすごい大きさで、丁重にお断りしました(笑)。
――発売後、twitterでの反響が大きかったようですね
びっくりしましたね。「こんな信号もあるよ」「これも作って」と珍しい信号の写真を送ってきてくれる人も多くて、ちょっとした大喜利状態(笑)。そういったコミュニケーションって普段あまりないので、面白かったですね。フィギュアと組み合わせてジオラマを作っている人もいました。
子どもの幼稚園バッグにつけたいというパパ・ママや、「うちの子が信号大好きで……」といった反応もあって、幅広い層にウケていることを実感しました。
――売れ行き状況はどうですか? どこで買えるのでしょうか?
弊社ではキャラクター系中心に毎月25~30タイトル発売していますが、今回の商品は発売後約1か月間ランキング1位でした。「久しぶりにガチャをやった」という感想も多いですね。
おかげさまで完売が相次いでおり、秋葉原などの大型店では売り切れているところもあるようです。
販売店は弊社ホームページ内の「ガチャ検索」で調べることができます。スマホアプリ「ガチャナビ」もあるので、欲しいと思った方は検索してみてください。
http://gacha.takaratomy-arts.co.jp/index.php
――第2弾の予定は?
まだ正式には決まっていないのですが、縦型の信号や鉄道信号なども作ってみたいですね。
実物を手にしてみたのですが、暇があるとつい光らせたくなるクオリティ。どれをカバンに付けるか迷ってしまいますね。
(村中貴士+ノオト)
取材協力
最新ニュース
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-
-
-
楽しく学べる「防災ファミリーフェス」を茨城県の全トヨタディーラーが運営する「茨城ワクドキクラブ」が開催
2024.11.21
-
-
-
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
2024.11.21
-
-
-
いすゞ、新開発の2.2Lディーゼルエンジンを『D-MAX』と『MU-X』に搭載
2024.11.21
-
最新ニュース
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-
-
-
楽しく学べる「防災ファミリーフェス」を茨城県の全トヨタディーラーが運営する「茨城ワクドキクラブ」が開催
2024.11.21
-
-
-
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
2024.11.21
-