カラフルなクルマが集う!「カングージャンボリー2017」レポ

ゴールデンウィークも過ぎ、なんだか楽しみも少ないな、と思っておられる方いらっしゃいませんか? クルマのイベントは、連休明けから本格的始動。新旧の自動車系ミーティング、マニア向け、家族で楽しめるイベントなどが毎週末、全国のいたるところで開催されます。

今回はカングーを中心にしたオールルノーユーザーのためのイベント「カングージャンボリー2017」が、山中湖交流プラザきららで開催されたので、イベントの様子をご紹介します。

小さなお子さんのいる家族、また犬同伴の参加者も多いのがこのイベントの特徴だ
塗り絵教室も人気。見ているだけでも楽しい作品がたくさん生まれていた

カングージャンボリーとは?

ルノージャポンが主催して開催される「カングージャンボリー」は、全国のディーラーなどから「交流の場があれば」という声が上がったことをきっかけに、始まったイベントなのだそうです。

最初は、お台場で開催されました。カングーは趣味性の高いクルマではなく、むしろ日常に徹したキャラクターゆえ、当時は「誰も来ないのではないか?」と危惧するほどだったそうです。ふたを開けてみたら、募集した分だけ人数・台数が集まった感じで、「育てていけば大きな恒例イベントになるかも」という期待よりも、「案外なんとかなるんだ」という安堵の方が強かったとか。

今まで日本で販売された台数自体が豊富なカングー。こうして並ぶと、それぞれ印象に差が生まれるから面白い

それが今では、「カングーはじめ、ルノーオーナーになったからカングージャンボリーに来る」のではなく、「カングージャンボリーに来たいのでルノーにしました」という人も現れるほどのイベントにまで成長しました。今年は開会式前に行われた概算でも、なんと3000名ほどの来場者が見込まれているそうです。

ルノージャポンの方は、このイベントについて当初は「ここでクルマを並べて台数が売れるとも思えなかった」と言います。しかし、今では大きく見方が変わっているようです。

「場があることで私たちも様々なユーザーとまさに使用されている状況そのものを目の当たりにすることができています。『来場者が去年より多い少ない』とか『今年はさらに大きくして』といった、イベントの規模については二の次でいい。まずは「場」をご用意させていただくことが、一番大事なことだと思います」と話していました。

記念撮影の人数をみても、例年以上に盛況だったことがわかる
カングー乗りの間でもすっかり有名なテクノパンさんも愛車で出店。グッズ販売などしていた

今年もカングーが勢ぞろい!

遠方からの参加者のことも考えて、開門時間は朝5時。この日を待ち焦がれていた参加者たちは続々クルマを場内へと進めていました。前日はかなり雨脚の強かった山中湖も、当日はなんとか雨は上がりましたが、山中湖越しに勇壮な富士山が拝めるロケーションは残念ながらかなわず。開会式での挨拶でルノージャポンの大極社長が「ぜひ皆さんの元気と情熱で富士山を拝めるようにしてください!」と呼びかける一幕もありました。

カングーベースのキャンピングカーも出展
パーツなどを扱うこちらのカングー。違和感があるなと思ったら観音開きではなく、跳ね上げ式バックドアの現行型で左ハンドル。ガソリンエンジンながら、こだわって並行輸入したという。大きな跳ね上げドアは、そのままオーニングにもなる。確かにいいものだ

イベント名通り“カングー”ジャンボリーですので、基本はルノー・カングーが集まるイベントです。ボディ形状こそ違いますが、みんなの生活に密着していった商用車という点では、日本で言うと軽トラックの類に近い存在でしょうか。もとをたどればフルゴネットやエクスプレスなどの延長線上にあるユーティリティービークルですが、輸入車の中でも比較的安価な価格帯ということもあり、日本におけるルノーで1番の販売台数を誇るモデルなのです。

さらに通常のカタログだけでも、日本車とは一線を画したカラーリングが選べます。また定期的に輸入される限定車は普段設定されていないボディカラーも用意されており、こちらも人気を博しています。

こうしてカングーばかりがずらりと並ぶイベントでは、限定モデルのクルマも当然集まり、まさに色とりどり。会場は、さながら点描で描かれた絵画でも見ているかのようです。また、「ここの列は爽やか」「ここはウキウキする」と駐車列が見せる表情に少しずつ違いがあり、実に愉快なものです。

今年の限定車は、南仏プロヴァンスをイメージ

ちなみに、毎回この場でとっておきの限定車がお披露目されるのが恒例となっており、今年も70台限定で、コスメティックブランドロクシタンとのコラボレーションモデル「カングー・アン・プロヴァンス」がお披露目されました。南仏プロヴァンスの太陽や街並みをイメージしたメタリックオレンジの外装色と、爽やかなヴァーベナをイメージしたグリーン基調の内装などを持つ特別なカングーです。成約者には、夏のドライブも快適にする、ロクシタンのオリジナルコスメセットがプレゼントされるそうですよ。

大極社長とカングー・アン・プロヴァンス
成約者に贈られるロクシタンのギフトボックス。ドライブを快適に過ごすアイテム満載だ

クルマ以外の見どころもいっぱい!

クルマを買うというよりも、「カングーのある暮らしを楽しむ」という人たちの集い。毎年このイベントを訪れるとそんな印象を受けます。特に見逃せないのはフリーマーケットや、蚤の市をするお店の並ぶエリアです。「見繕って売る」だけではなく、創意工夫し、構図やデザイン、要素、タッチなど創意工夫され、訪れた人たちがつい足を止めて見入ってしまうようなものを販売しているのです。この様子を見ているだけでも、カングーのある暮らしに憧れてしまいます。

滋賀県あたりでよく見かける交通安全キャラクター「飛び出し坊や」がさりげなく飾られていた
オーセンティックジラフォンという仕様は上部が開閉するバックドアを持つ日本専用モデル。跳ね上げ部分がガラス仕様になるのも日本向けのこのグレード専用装備で本国では選択できない

毎年、カングージャンボリーに来るとカングーが欲しくなりますね。来年は記念すべき10回目。何か特別な企画があるのだろうかと、今から楽しみです。

希少な4輪駆動モデル
毎年カングージャンボリーのためにデザイン製作しているという手ぬぐい

(中込健太郎+ノオト)

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road