懐かしのF1マシンから消防車まで!「第56回静岡ホビーショー」アラカルト
プラモデル、ラジコン、鉄道模型などの国内模型メーカーが一堂に会して新製品を発表する国内最大級の模型展示会「第56回静岡ホビーショー」。前回は、トヨタ/レクサス車 をピックアップしましたが、今回はその他に筆者が気になったモデルカーをアラカルトで紹介します!
アオシマ:国内外で人気のカスタムカーがモデル化、実車も展示!
チューニングカーのプラモデルを積極的に展開している「アオシマ」は、エアロパーツメーカー「LIBERTY WALK」のフルエアロを纏った日産・GT-Rの1/24プラモデル「LB☆WORKS R35 GT-R ver.1」(7月発売予定を新作展示。ブース内には、なんとその実車も展示されていました!
イベントを訪れた日がバイヤー・プレス向けだったこともあって、外国人の来場者がメーカーの説明員に質問を投げかけていて、「さすがLIBERTY WALKだ」と思いました。
もう1台、アオシマのブースで筆者の目に止まったのは、スバル・サンバーの消防車。この消防車は、群馬県のスバル大泉工場内で実際に配備されている車両をモデル化したというマニアックな1台です。
ご覧のとおり、細かく作り込まれており、ポンプや梯子といった装備は取り外し可能。消防車好きはもちろん、スバリストにとっても“必買”の1台ではないでしょうか? 発売は7月予定だそうです。
タミヤ:6輪F1・タイレルP34(実車も!)と新型NSXのスケールモデルが登場!
世界でもっとも有名な模型メーカーのひとつである「タミヤ」は、6輪スタイルのF1マシン「タイレルP34」のラジコンとスケールモデル(1/12&1/20)を、現代のクオリティで再販することを発表。それに合わせて、なんと実車も展示していました!
タイレルP34は、「走る実験室」呼ばれ、さまざまな斬新なマシンが登場していた1970年代のF1マシン。会場でもひときわ目を引くことから、多くの人が足を止めていました。なお、ラジコン/スケールモデルとも、7月発売予定です。
タミヤの職人が1台1台精密に作り上げたディスプレイモデル「マスターワークコレクション」。新型NSXもそのシリーズの仲間入りを果たしました。カーボンルーフの織り目も緻密に再現されており、プラスチック製と思えない質感の高さは、さすがタミヤです。写真右のブルーが6月24日(土)に先行発売され、レッドとホワイトは7月発売予定となっています。
トミーテック:マツダ・787Bとあの“2大刑事ドラマ”のミニカーに注目!
トミーテックブースに入ってまず目に止まったのが1/64スケール「トミカリミテッドヴィンテージ」のマツダ・787Bです。2017年は、マツダのロータリーエンジン搭載車発売50周年という記念すべき年で、ロータリーエンジン第1号車であるコスモスポーツはすでにモデル化済み。ル・マン24時間レースで優勝した787Bのモデルカーは、その第2弾として今回、登場しました。
1/64というミニスケールとは思えない作り込みの細かさに加え、脱着できる前後カウルにも驚きを隠せません。余談ですが、筆者は取材の後にミニカーショップで予約をしてしまいました。
人気の刑事ドラマ「あぶない刑事」、「西部警察」、「特捜最前線」の各作品に登場した日産車もモデル化されていました。あぶない刑事と特捜最前線からはセドリック、西部警察からはシルビアHBターボがモデル化。まだ試作段階で発売時期も未定とのことですが、発売が楽しみなシリーズです。「あぶない刑事」のセフィーロもモデル化してくれないかな?
ホビージャパン:模型雑誌が作るハイクオリティなモデルカーが登場!
「MARK」と「MARK43」は、模型雑誌「ホビージャパン」が展開しているオリジナルのミニカーブランド。模型雑誌が企画するだけあって、非常に高いクオリティのモデルカーが並びます。
上の写真のホンダ・NSXは1/18スケール、他メーカーのモデルカーと異なりカーボンパッケージ仕様です。1/18スケールではほかに、ホンダ・プレリュードやトヨタ・ソアラといった懐かしい車種もモデル化されていました。
1/43スケールの「MARK43」シリーズでは、参考出品のユーノスロードスターを展示。このシリーズは、他にもホンダ・S2000、トヨタ・2000GTなどバリエーション豊富なのが特徴。数少ない日本のミニカーメーカーで、これからも目が離せないブランドです。
AUTOArt:「湾岸ミッドナイト」のヒロインの愛車が登場!
1/18スケールモデルで定評のある「AUTOArt」では、漫画「湾岸ミッドナイト」のヒロイン・秋川零奈(レイナ)がドライビングする「R32スカイラインGT-R」のモデルがお披露目となりました。既に「悪魔のZ」、「ポルシェ911ターボ“ブラックバード”」がモデル化されているので、これで主人公級のマシンはすべて登場したことになります。秋の発売に向けて、クオリティアップをしていくとのことです。
この2台のスバル・インプレッサWRCもAUTOArtの新作のひとつ。WRカー初年度となる1997年シーズンのマシンで、左がモンテカルロ・ラリー仕様、右がサファリ・ラリー仕様となっています。昨年は、「インプレッサ22BSTi-Version」がモデル化され人気を集めました。登場から今年で20年目になるこのインプレッサWRC、もAUTOArtの人気商品になりそうです。
エブロ:新型ホンダ・シビックTypeRが登場!
SUPER GTの公式ミニカーでお馴染みの「エブロ」では、発売間近の新型ホンダ・シビックTypeRがグレーモデルですが早速展示されていました。シビックTypeR のモデルカーは、1/18スケールと1/43スケールで発売予定とのこと。他メーカーでもシビックTypeRは展示されていましたが、エブロは作り込みが丁寧な印象でした。早く製品版が見たい1台です。
もうひとつグレーモデルで参考出品されていたのは、2016年の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に出場した「スバルWRX STI ニュルブルクリンク24時間レース」。早い完成が待たれます。
Q Collection by TSM:キュートなF1カー、スポーツカーが登場!
「TSM Modelは香港発のミニカーメーカーで、ここ最近1/43スケールモデルで人気急上昇。マクラーレン社のオフィシャルミニカーを販売していることでも知られています。そのメーカーにかわいいブランド「Q Collection」が誕生し、日本初お披露目となりました。ちっちゃくデフォルメされていますが、決して元のイメージを壊していない魅力的なミニカーです。
新型NSXも“かっこ可愛らしく”デフォルメ。まだ発売時期は検討中とのことですが、バリエーションが増えていけば、人気急上昇しそうなシリーズです。
2回にわたって静岡ホビーショーをレポートしていきましたが、会場をくまなく見た結果、紹介しきれていないものも含めて、新型NSXやシビックTypeのモデル化が積極的に行われている印象でした。今では実車の入手が困難になってきた1980~1990年代のバブル期の日本車のモデルも多かったですね。旧車から新車まで楽しめるホビーショーは、ある意味モーターショー以上に多彩なクルマが楽しめるイベントかもしれません。
(クリハラジュン+ノオト)
[ガズー編集部]
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