中古車のプロはここを見る!査定のポイントとは?
古くなって、家族構成の変化で、維持費が厳しくて…。さまざまな理由でやってくる愛車との別れ。売却時には、少しでも高く売りたいものです。では、中古車の査定士はどんなところを見ているのでしょうか? 実際に中古車売買を行っている業者の方に聞いてみました。
ボディの塗装の状態
「雨のあと、水滴がそのまま乾くと、塗装面に「ウォータースポット」という水のシミができてしまいます。また、工業地帯や大通り沿いでは鉄粉による細かい傷がつくこともありますから、屋外駐車場に置かれていたクルマより屋内保管のクルマの方が有利になる可能性は高いですね。駐車場が屋外の場合は、コーティングをかけ、こまめなメンテナンスを行うといい状態を保てます」
紫外線やいたずらから守るボディカバーもおすすめだそう。ちなみに、ボディカバーは湿気がこもりがちなので、長期間乗らないときはたまに外して換気をするといいそうです。
ボディの傷、修復箇所
「ボディの傷や凹みも、もちろん査定価格を左右するポイントです。当然、傷や凹みがない方が査定にはプラス。でも、鈑金修理をしたからといって、「修復歴車」になってガクっと価値が下がるわけではありません。鈑金修理をしていても、それがクルマの骨格に関わる部分でなければ「修復歴あり」とはならないのです。むしろ、傷があるより綺麗に補修されていた方が、プラス査定になるでしょう」
「修理したら修復歴車になるのでは?」と考えるより、綺麗に乗ることがいいみたいですね。なお、タイミングベルトの交換など機関系の修理は記録簿にきちんと残しておくと、安心して査定してもらえるそうです。
ペットを乗せていた形跡
「ペットを飼っている人なら、ドライブも一緒に行きたいもの。でも、匂いや引っかき傷は、査定の面ではマイナスポイントになってしまいます。下取りだけを考えるなら、ゲージを利用した方がいいでしょう。ゲージを使えば、気になる抜け毛が車内に残ることも防げます」
狭い空間での移動ではペットのストレスが心配ですが、パーキングエリアや道の駅でドックランが普及しているので、ドライブ途中にたくさん遊んでストレスを緩和してあげることはできるもの。下取りを優先するとしたら、ゲージに入れた方がよさそうですね。
走行距離
「一般的に、走行距離が短ければ短いほど、劣化や摩耗によるトラブルが起こる可能性が低いと考えられるため、低走行車ほど下取り価格は高くなるもの。ただし、年数の経ったクルマでは、そうとも限りません。たとえば10年で1万kmしか走っていないような超低走行車では、ストップ&ゴーの多い都市部で“ちょい乗り”ばかりされていて、クルマが傷んでいる可能性があります」
クルマは適度に動かしていた方がいい調子を保てるため、長距離の通勤で使われていた過走行気味のクルマでも渋滞が少ない環境で使われていた場合には、前者より状態がいい場合があります。プロはそのあたりも見極めているのです。ということは、過走行でも悲観することはなさそうですね。
オプション装備
「後付けができない人気のメーカーオプションは、プラス査定になるポイントです。付加価値としての意味もありますが、『好き嫌いの差が出にくい』という側面も。たとえば、サンルーフを使わない人がサンルーフ付のクルマを敬遠する理由はありませんが、サンルーフを必要としている人にとって『サンルーフ無車』は候補にならないからです」
車種によって人気のオプションは異なるそうですが、サンルーフの他にもカーナビやレザーシートは、比較的プラス査定になりやすいアイテムだとか。売却時のリセールを考えるなら、新車購入時に人気オプションを装着しておくとよさそうです。
車検の残り期間
「当然、車検の残り期間が長い方が、そのまま安心して乗れるクルマとしてプラスになります。でも、一部、輸出需要の高い車種に限っては例外です。海外に行ってしまうと日本の車検が適応外で意味がないので、車検の残り期間がなくても高価買取りできる場合があります」
とはいえ、どの国や地域で、いつどんなクルマの人気が出るかは予測しづらいので、あまり気にしない方がいいそうです。ここからは、中古車査定にまつわる「噂」について聞いてみました。
「女性ワンオーナー車はプラス査定」は本当?
「女性オーナー車」と聞くと、アクセルやブレーキを強く踏み込まずやさしく扱われたようなイメージを持たれるのか、「女性ワンオーナー車は下取りがいい」と言われることがあります。でも、実際にそんなことはないのだそう。
「手荒に扱う女性だっていますし、査定額はそのクルマの市場価値や個体の状態で決まるので、どんな人がオーナーだろうと関係ありません。あくまでも “噂”ですね」
モデルチェンジをする前に売る方が得になる?
「新型が発売されたら、下取り価格がグっと下がってしまう」。これも、よく言われる噂のひとつですよね。でも、下取り価格が下がってしまうのは本当にこのタイミングなのでしょうか?
「同じことを考えている人がたくさんいれば、それだけ同じタイミングで市場に流通する台数が増えます。台数が多ければ、価格は下がりますから下取りも安くなりますよね。モデルチェンジ時期を気にして高査定を狙うなら、新型発売の噂が流れてくる前ぐらいでなくてはならないでしょう」
そうなると、モデルチェンジから数年は前に売らなくてはならないことになってしまいます。モデルチェンジ時期は考えなくてよさそうですね。ちなみに、輸出需要のある車種の中には、新型が出ることでかえって旧型の価値が上がることもあるそうです。
よく言われている噂も、実際の現場の人に聞いてみないとわからないものですね。乗り換えをスムーズにするためには、販売店の人に価値が下がりづらい車種やオプションなどを相談してみるといいかもしれません。クルマ選びやクルマの乗り方の参考になれば幸いです。
(たるみゆか+ノオト)
[ガズー編集部]
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