キッザニア東京の「運転免許試験場」と「カーデザインスタジオ」パビリオンがリニューアル

小さいころから「仕事」を体験し、実際の作業を垣間見ることは、子どもにとって大きな経験となる。そのときの思い出と一緒に。キッザニア東京で6月30日(金)、三菱自動車工業が出展する「運転免許試験場」と「カーデザインスタジオ」パビリオンがリニューアルオープンした。

オープニングセレモニーに駆けつけたキッザニアのキャラクター「ウルバノ」
オープニングセレモニーに駆けつけたキッザニアのキャラクター「ウルバノ」

そもそも「キッザニア」とは、メキシコのKZM社が開発した子どもが職業・社会体験を行う屋内施設で、1999年にメキシコシティで1号施設がオープンした。キッザニア東京は、その日本版として2006年にオープンしたもの。

キッザニア東京の施設内は、現実社会の約2/3サイズの町並みに、実在する企業がスポンサーとなった約60のパビリオンが立ち並ぶ。子どもたちは、そこで100種類以上のアクティビティ(仕事やサービスを受けるなど)を体験することができる。仕事を体験することで、キッザニア内で流通している独自の通貨「キッゾ」を手に入れて、キッザニア内での買い物やサービス体験、預金などをすることができ、リアルな経済活動を体験できる。

リニューアルオープンに先立ち行われたセレモニーでは、三菱自動車工業の商品戦略本部の上原実さんが登壇。「キッザニアさんが昨年10周年を迎えられたことを機に、当社のパビリオンもリニューアルしました。運転免許試験場には新たにドライビングシミュレーターを導入し、私も先ほど試しに体験してみましたが、これがなかなか難しくて(笑)。子どもたちには、子どものころから運転する楽しさと、ルールを守るという責任を学び、交通安全の理解とものづくりの楽しさを感じ取ってほしいですね」と祝辞を述べた。

セレモニーの終盤には、上原さんからリニューアルを記念するキーが子ども議会のメンバーに贈呈された
セレモニーの終盤には、上原さんからリニューアルを記念するキーが子ども議会のメンバーに贈呈された

セレモニー後、早速、キッザニア東京の「こども議会」に所属する小学生がパビリオンを体験。 「運転免許試験場」では、難易度によって3つに分けられたドライビングシミュレーターに座り、ハンドルを握った。Aコースは運転方法や交通標識、さまざまな状況での運転が学べ、終了すると実名・顔写真入りの本物と同じような運転免許証が発行される。Bコースは緊急車両に対応、Cコースは高速道路やトンネルと、コースをひとつずつクリアして次のコースに進むルールになっている。

まずは運転の初歩のレクチャーから
まずは運転の初歩のレクチャーから
ドライビングシミュレーターの映像はリアル。標識や歩行者などの注意喚起も行われる
ドライビングシミュレーターの映像はリアル。標識や歩行者などの注意喚起も行われる
シートベルトも装着。画面にはペダルやウィンカーなどの操作から、標識や歩行者を確認する誘導などがわかりやすく示される
シートベルトも装着。画面にはペダルやウィンカーなどの操作から、標識や歩行者を確認する誘導などがわかりやすく示される
Cコースは高速道路やトンネルの走行。80km/hのスピードで走っていく
Cコースは高速道路やトンネルの走行。80km/hのスピードで走っていく

体験したゆめさんは「制限速度80km/hのところを40km/hで走ってしまい、スピードの調整が難しかった」と話し、はってぃーさんは「ブレーキを踏むタイミングが難しかった」と、体験した子どもたちは軒並み「思ったより難しかった」という感想を述べていた。

体験後、運転免許証を受領。本来はニックネームではなく、ちゃんと子どもの氏名が記される
体験後、運転免許証を受領。本来はニックネームではなく、ちゃんと子どもの氏名が記される

続いて「カーデザインスタジオ」では、カーモデラーの仕事を体験。デザイナーが描いたデザイン画からクレイ(粘土)を使い模型を作る仕事が行われた。

クレイは大人の手の平ほどの大きさで、ある程度クルマ型になっているものを使用。
クレイは大人の手の平ほどの大きさで、ある程度クルマ型になっているものを使用。

今回、作るクルマは「たくさんの人を乗せていろいろなところに行ける」がコンセプト。デザイン画を見ながら、どういったところがコンセプトを反映しているか簡単なディスカッションが行われた。そしてドアや窓、タイヤが大きいところがデザイナーの意図であることを理解。実際にヘラやカンナを使ってクレイの成型が行われた。

作業は、実際のクレイモデラーが使うものと同様の道具を使って行う
作業は、実際のクレイモデラーが使うものと同様の道具を使って行う
コンセプトを考えつつ、デザイン画を見ながらクルマを成型していく
コンセプトを考えつつ、デザイン画を見ながらクルマを成型していく

子どもたちは指示を受けながら、コンセプトを念頭に置きつつ、それぞれが思うようにルーフの角や窓などを削ったり彫ったりしていった。できあがりは三者三様。同じコンセプトでも、窓からルーフにかけての角度が鋭角な子もいれば、とても緩やかな子どももいて、窓枠やドアなどの大きさもそれぞれ個性が際立った模型となった。

仕上がったクレイモデル。それぞれ個性のあるデザインとなっていることがわかる
仕上がったクレイモデル。それぞれ個性のあるデザインとなっていることがわかる

大人の仕事をリアリティを持って体験できるキッザニア東京。中でも三菱自動車工業のパビリオンは、運転を「おもしろい」と感じ、コンセプトに応じてものを形作ることが「楽しい」と思える“職場”だった。そばで見ている大人もちょっと体験してみたい。

(別役ちひろ+ノオト)

[ガズー編集部]

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