ロータリー50周年の歴史に触れる【オートモビルカウンシル】

8月4日(金)~6日(日)まで、千葉県の幕張メッセを会場に開催されたオートモビルカウンシル。昨年からスタートしたこのイベントは「クラシック ミーツ モダン」をキーワードに、“故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る“を体現したようなイベントとなっています。国内外の貴重なモデルを並べるスペシャルショップのほか、自動車メーカーのブース出展もあったのですが、その中でも多くの来場者を集めていたマツダブースをご紹介いたします。

今年はロータリー生誕50周年のメモリアルイヤー

コスモスポーツに搭載された、10A型ロータリーエンジン
コスモスポーツに搭載された、10A型ロータリーエンジン

1967年にマツダが初めてロータリーエンジンを搭載した量産車として「コスモスポーツ」をリリースしてから今年で50周年ということで、マツダブースにはロータリーエンジンを搭載した歴史的なモデルが多数展示されていました。

こちらはコスモスポーツのプロトタイプ。市販する1年前の1966年に北海道から九州まで、各地のマツダディーラーへ47台の試作車が貸与され、大規模な社外委託実験がなされたのです。こちらは当時、兵庫県のディーラーへ配車された実車そのもので、六甲や名神道を走り回ったそうです。大きなマツダエンブレムやツートンカラーなど、市販車と異なるディテールにも注目!

こちらは今から39年前の1978年に登場した2代目サバンナRX-7です。軽量かつ、コンパクトなロータリーエンジンを生かしてスポーツカーとしての魅力を追求した1台。当時は「プアマンズポルシェ」などと揶揄されたこともありましたが、動力性能的にはポルシェにも引けを取らない本格的なスポーツカーでした。

ロータリーエンジンはスポーツカーだけでなく、小型乗用車にも採用されました。写真はコスモスポーツに続く2車種目ロータリーエンジン搭載車であるファミリアプレストロータリークーペ。奥に見えるレース仕様車は1970年にスパ・フランコルシャン24時間に参戦した車両を再現したレプリカモデルです。

ロータリーエンジンの歴史を語る上で外すことができないのがこちらの787B 55号車でしょう。1991年のル・マン24時間レースで日本車として初の、そして現在まで日本車として唯一の総合優勝を勝ち取ったマシンなのです。

ロータリーエンジンと同じく、マツダを語る上で外せないのがロードスターでしょう。当日会場に展示された1990年式のこちらの車両、まるで新車のようなコンディションですが、実はこれ、2017年末から受付を開始するロードスターのレストアサービスのトライアル車両だったのです。当日はレストアサービスの開始のほか、絶版となっている部品の再販も併せてアナウンスされており、自社のヘリテイジを大切にするマツダの姿勢を強く実感することができたオートモビルカウンシル、マツダブースでした。

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]