インドネシアのモーターショーには「日本で売っていない日本車」がたくさん! 第25回インドネシア国際オートショーレポート

今年は2年に1度の東京モーターショーが開催されますね。10月28日からの一般公開を今から楽しみにしている人も多いことでしょう。

ところで、モーターショーは東京だけでなく世界各地で開催されています。

先日、インドネシアのジャカルタ近郊で開催された「第25回インドネシア国際オートショー(The 25th Gaikindo Indonesia International Auto Show)」を見てきたので紹介しましょう。

インドネシアの国土は日本の5倍。東南アジアでもっとも人口の多い国で、ASEAN(東南アジア諸国連合)の中で最大の新車マーケットでもあります。

しかも、街を走る乗用車の97%以上が日系メーカーのクルマという日本車ラブ!なお国柄。日本より、日本車比率が高いんです。

そんな場所で開催されるモーターショー、日本車はどんな風に扱われるのか、なんだか興味が湧いちゃいますよね。

2017年の第25回インドネシア国際オートショーは、8月10日から20日まで行われました。日本からは、トヨタ、レクサス、日産、ホンダ、スズキ、三菱、マツダ、そしてダットサンと多くの自動車メーカーが参加。いずれもブースは東京モーターショーと同様に立派なつくりでした。

●新型車を世界初披露した三菱

三菱自動車は「エクスパンダー」という新型車を世界初披露。

「小型MPV」と呼ばれる背の高い3列シート車は、インドネシアで最も売れているジャンル。各メーカーが現地向けに専用車両を開発するなど力を入れています。

ちなみにこの「エクスパンダー」、日本での販売予定はないそうです。

●日本よりも早く公開された次期レクサスLS

この秋にも登場といわれている次期レクサスLSが、レクサスブースのメインとして展示されていました。

日本よりも先に一般公開されるとは……!侮れませんね、インドネシア。

●どこかで見たことある? このワンボックス

ダイハツが展示していた「LUXIO」。どこかで見たことがあるような……と思ったら、日本で「タウンエース」として販売されているバンの上級仕様でした。

ちなみに日本で売っているタウンエースは、インドネシアで生産されている、ある意味“輸入車”なんですヨ。

●ラグジュアリーなハイエースを発見

トヨタブースに展示してあったハイエース。スーパーロングボディで一見したところ普通ですが、車内をのぞいてみると……。

豪華なシートを備えた上級仕様でした。

4列シートで定員は11人(乗員配置は前から3-2-2-4)。なんだか贅沢な空間の使い方ですよね。ちょっと大きなミニバン的な感覚で使われるのでしょうか。

●日本では売っていない日本車ブランドも

インドネシアでは「ダットサン」というブランドの日本車が販売されています。

「ダットサン」は、日産の別ブランド。シンプルな作りで「日産」よりも安い価格で販売されています。

●ラグジュアリーな福祉車両も見かけました

部品館で見かけたのが、ハイエースの車イス仕様車。

革張りで豪華なつくりの電動車イスを搭載し、そのままクルマのシートとして使える構造になっています。

歩くのが難しくなった家族がいる富裕層向けだと思いますが、高齢化社会を迎える日本にもこういうクルマは求められているような気がしました。

●日本車多数だけど不思議な感覚

こちらはダイハツのインドネシア向け小型車「アイラ」。兄弟車としてトヨタからも「アギア」というモデルが販売されています。

インドネシアにはこのクルマや「エクスパンダー」のように、日本メーカーのクルマだけど日本では売っていない車種が数多く存在。街を走っているクルマは大半が現地専用車で、日本車ばかりだけどクルマは異国情緒たっぷり、という不思議な感覚でした。

(工藤貴宏+ノオト)

[ガズー編集部]