あのクルマも20年! 2017年に「●十周年」を迎えたトヨタ車・後編1990~2000年代

「2017年に『●十周年』を迎えたトヨタ車・前編」では、1940年代~1960年代に初代モデルがデビューし、今年アニバーサリーイヤーを迎えたクルマをご紹介しました。2000GT、ハイエース、センチュリーがすべて1967年デビューだとは、ちょっと意外でしたね。今回は、その後編として1990年以降の「●十周年」車を取り上げます。

ちなみに、なぜ一気に1990年代までやってきたかというと、1970~1980年代にちょうど「●十周年」となるクルマのデビューがなかったからです。

1997年登場!20周年を迎えたクルマ

■プリウス

現在、4代目が販売されているプリウスの初代モデルがデビューしたのは、1997年。「21世紀に間に合いました。」のキャッチコピーとともに、世界初の量産ハイブリッドカーとして発売されました。2代目以降のハッチバックスタイルとは異なり、コンパクトな4ドアセダンスタイルで、「1.5Lエンジン+電気モーター」を組み合わせる「THS」を搭載。カタログ燃費は、28.0km/L(10・15モード)でした。215万円という価格は、「21世紀へGO!」という語呂合わせだという説も。

■マークIIクオリス

1984年から12年にわたって生産されてきた「マークIIワゴン」に代わって登場した、マークIIのワゴンモデル。マークIIの名を冠し、マークIIらしいスタイリングではあるものの、カムリ・グラシアをベースにしたFF(前輪駆動)であることが特徴でした。エンジンは4気筒2.2L、V型6気筒2.5L、同3.0Lのタイプ。4WDモデルも設定されました。当時のステーションワゴン人気の高さを伺わせる1台。

■カローラ スパシオ

スパシオは、カローラをベースとしたコンパクトなミニバンで、2列シートの4人乗りと3列シートの6人乗り(のちに5人乗り、7人乗りも設定)のラインナップで登場。1.6Lと1.8Lのエンジンを搭載し、小さな子どものいるファミリーを中心に人気を博しました。現在のシエンタの祖先とも言えるモデルです。2001年には、2代目へとモデルチェンジ。

■ラウム

スパシオよりもさらにコンパクトなターセル/コルサ/カローラIIの3兄弟をベースとする2列シートのミニバン。両側スライドドアを採用していたり、バックドアが横開き式となっていたりする点が特徴です。エンジンは1.5Lのみ。2003年にはキープコンセプトで2代目へとモデルチェンジし、2011年まで独自の存在感を放っていました。

■ハリアー

ハリアーのデビューも1997年。今でこそ世界中でブームとなっているプレミアム・クロスオーバーSUVの先駆的な存在として、大ヒットを飛ばしました。カムリ グラシアをベースに、185mmの最低地上高を確保。4気筒2.2LまたはV型6気筒2.5Lエンジンを搭載し、FFと4WDをラインナップ。「WILD but FORMAL」のキャッチコピーとともに流れたテレビCMを覚えている人もいるかもしれません。

2007年登場! 10周年を迎えたクルマ

■マークXジオ

マークXの派生車種として生まれた「ジオ(Zio)」は、マークXセダンの快適性や高級感に、ミニバンの使い勝手をプラスした新コンセプトのワゴン。3列シートのアレンジにより、セダン・ワゴン・ミニバンのそれぞれの使い勝手を備える室内は、「3モードキャビン」と呼ばれていました。FF(前輪駆動)プラットフォームに4気筒2.4LまたはV型6気筒3.5Lエンジンを搭載。2013年まで生産されました。

■ヴァンガード

クルーガーと入れ代わるように発表されたヴァンガードは、RAV4をベースに開発されたミドルクラスのSUV。4気筒2.4LまたはV型6気筒3.5Lエンジンに、それぞれ2列シートの5人乗りと3列シートの7人乗りが設定されました。ランドクルーザープラドに比べてコンパクトで、価格も200万台からと比較的リーズナブルであったことから、2013年の生産終了までコンスタントな人気を誇っていました。

こうして振り返ってみると、1997年はたくさんのモデルがデビューしたんですね。しかも、その一つひとつが個性的。1997年もまた「トヨタ車のヴィンテージイヤー」と言えそうですね。この中に、みなさんの思い出に残るクルマはありましたか?

(文・木谷宗義 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]